召喚されたのは
「それで、どちらの方が勇者様じゃ?」
このオッさん何言ってんだ?勇者?どちら?
奥の壁際に神官服の人が10人ほど
明らかに1番偉そうな冠を被った男性
全員の視線の先には僕と桂木、、
ってことは僕か桂木どっちかが勇者!?
あれか!?漫画でありがちなやつか!?
異世界で魔王討伐のための勇者召喚的な!
魔王軍に攻め込まれて滅亡寸前の王国が最後に縋る最終手段的な!
でも「どちらが...って事は2人来たのは予想外だったみたいだな
2人共が勇者なのか片方だけなのか
「おい!ここはどこだ!お前らは誰だ!」いきなり喧嘩越しで桂木が叫ぶ
気持ちはわかるがもしあいつらが誘拐犯だった場合刺激しない方がいいだろうに..
すると王様?の背後から1人の女性が現れ跪き床に手を合わせ
「申し訳ありません。お怒りはごもっともでございます。しかしどうかまず訳を聞いていただきたいのです。どうかお願いいたします」
まさに絶世の美女、僕が住んでいた街では見た事ないような美女が土下座で懇願している
桂木も僕も黙るしかなかった
「ひ、一先ず場所を変えて説明いたします!さあ、姫様頭をあげて立ち上がって下さい!陛下も移動しましょう」王の後方にいた小太りの男が仕切り始め場が落ち着いてきた
やはりあの冠男は王様だったか、そんであの美女がお姫様ね
立ち上がり簡単に衣服を整えた姫様は桂木に近づいた
「立てますか?」そういえば僕も桂木もまだ床に這いつくばったままだった
桂木は少し照れながら手を取り立ち上がった
羨ましいな〜
お?こっちに来たぞ!次は僕だ!
「姫様!お待ちください!」
神官服の男が焦ったように叫び姫様に何か耳打ちする
あれ姫様どっかいっちゃったよ
僕にはさっきの無しかい
仕方なく一人で立ち上がり皆に付いて行こうとする
「蓮様はこちらでお待ちください」神官が話しかけてきた
「なぜ僕の名前を?」
「桂木様に教えていただきました」
部屋には僕と神官の二人だけが残され、どこからか椅子を持ってきた
「こちらにお掛け下さい。改めまして今回はご迷惑をお掛けして申し訳ありませんでした。私は、ホエイ王国神官長リージュでございます。一連の事態の説明をさせていただきますのでよろしくお願いいたします」
50歳くらいだろうか、白髪混じりの気の弱そうな神官長リージュは説明をはじめた
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「今回我々は魔王を討伐すりために勇者の召喚の儀を行いました。この儀式は蓮様の足元にあります転移の魔法陣に1000年前に先代の勇者が邪神を打ち破り手に入れた魔石、この世に一つしかない魔石の力を使いました。そして儀式は成功しお二人がこの場に召喚されました。」
やっぱり勇者召喚だったか。まんま漫画の世界だな
「本来召喚される勇者は一人、おそらくなんらかの手違いがありどちらか一人は巻き込まれたのでしょう。そして、先程鑑定した結果勇者は桂木様でした」
あー僕じゃなかったかーってか鑑定なんてできるのかお姫様以外僕らには触れていないから見ただけで鑑定できる人がいたんだろう
「勇者じゃないとなると僕はどうなりますか?元の世界に帰れますか?」
「申し訳ありません。邪神の魔石は召喚の儀式によって砕けてしまい今現在元に戻る方法はありません。こちらの勝手に巻き込んでしまい誠に申し訳ありません」
帰れない..そうか...まあしょうがないか
たしかにショックだけど死ぬつもりだったんだからそんなに悔いはないな
「それで、戻れない僕はどうなりますか?」
「勇者様と同郷、ご一緒に召喚された方ですから通常でしたら王都の家、それなりの身分が陛下から与えられこの国で自由に余生を過ごして頂くことになるかと思います」
お、悪くないね衣食住の心配がないスローライフか
「しかしこれは通常でしたらの話であり、残念ながら今回は事情が違います」
「事情が違う?」
「はい、先程鑑定により発覚いたしました。蓮様は呪われています」




