第四章 プロローグ 「動き始める魔」
ー王都城内、謁見の間ー
暗がりの中一人の女が謁見の間へ足を踏み入れる。
「あら、私が一番乗りかしら」
そう言いながら玉座へ真っ直ぐ歩いていく。
「ふふっそんなところに座って王様にでもなったつもり?」
女は既に玉座に座っていた男へ声をかける。
「なるんだ…これから」
「貴様が王だと?笑えるな」
柱の影から一人の男が現れ、柱にもたれかかる。
「珍しいじゃない、あなたがいるなんて」
「まぁ居てもらわなくては困る」
玉座に座った男が肩をすくめながら言う。
「他の奴らはどうした、いないじゃねぇか」
雷が轟く。その雷の明かりで謁見の間の入り口に人影が3つ現れるのが見えた。
「ただいま参りましたわ…」
女が2人男が1人また玉座の前に立つ。
玉座に座っていた男が立ち上がる。
「これで揃ったな」
「あ?まだ6人だろうが、メビウスがいねぇ」
柱にもたれかかった男が言う。
「お前は集まりが悪いからな情報がいってなかったか…メビウスは裏切った…いやそもそも仲間ではなかったのだ」
「なんだと…?」
「貴様の情報収集能力を恥じろ阿呆が…」
「まっ私は薄々気づいてたけど…」
柱にもたれかかっていた男が殺気を立てながらその2人へ近づく。
「殺されてぇかゴミ共」
「喧嘩はよそでしてくれ…ともかく我々6人で実行に移すこととなった」
男はメガネを手で覆うようにクイッと上げる。
「ワルプルギスの夜は近い…」
◇◇◇
ー某所ー
「それでセリカどうするんだ?」
ソファに突っ伏すセリカにセレナが問う。
「…メビウスの言うことが本当ならああするしかないでしょ…あっ!」
何か思いついたようにセリカが起き上がる。
「ステラはまだ起きないの!?」
「起きないよ、妹の力の乱用はやめなさい」
ちぇ…と言いながらセリカは歩き始める。
「いいも〜ん一人でやるから、あっお姉ちゃん魔力結晶借りてくよ〜」
そう言いながら出て行ったセリカを見ながらセレナは呆れる。
「一人でやるんなら魔力結晶持っていくなよ…」
◇◇◇
ー聖域の神殿ー
巨大な魔力結晶の前に佇むひとつの影…
「サクラ…ミドリ…やっとお前たちとの約束のために力を振るえそうだよ…」
ローブを翻し、その老人は魔力結晶を背に歩き始める。
「必ず奴らを倒す…この世界の魔導士として、無限の魔導士メビウスとしてな…!」
…その背を見つめる小さな瞳…その瞳から流れた涙は音もなく落ちる…その小さな身体にはとても大きすぎる想いを抱え少女は眠ったまま涙を流す…
全ての想いが交錯し暗い夜へと時が一歩一歩進んみ始めた…
ファントムブレイヴを読んでいただきありがとうございます!
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今回から第四章スタートです!
ではまた次回でお会いしましょう〜




