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ファントムブレイヴ 〜影と光の世界渡航者〜  作者: 月永ヒロト
第三章「聖域と幻獣」
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第三章 第21話「自覚」


こいつは相当魔力を吸ってるな…そう思いながら狐型の幻獣と対峙する。


「この安堂あんどうリョウスケ、てめぇみたいなのは久しぶりだぜっ!」


9本の尻尾を四方八方から繰り出してくる。


「遅ぇな」


尻尾が到達する前にやつの懐へ詰め寄る。そして、突き上げるように顎へ掌底打しょうていうちを放つ。バグンッ!と技が決まった音が聞こえる。


けろ、龍煙りゅうえん


超高温の煙でやつの身体を包む。「ガァ!」と苦しそうな声を上げながらもがく。しかし…


「おっとっと」


伸びたままの尻尾が背後から俺を追って来ていた。それを全て弾き返す。


「さすがの嗅覚だな、だがその程度じゃあダメだな」


すると、やつが煙に包まれたまま飛びかかってきた。


「ふんっ…残念だ…」


俺は右腕の煙の鱗を解放する。


「滅されよ…9連・噴煙弾ふんえんだん!!」


瞬時に9発の拳を撃ち込む。


「9つの攻撃に晒される恐怖を味わうんだな」


龍煙の中で9発の爆発音が聞こえたかと思うと龍煙は消えそこには何もおらずただ気力ヴァイタルの粒子が漂っていた。


「もう少しやるやつかと思ったが…冷静さを欠いたな」


第4隊の方を見ると発花たちばなショウスケが「すげぇ!」と目を輝かせていた。


「ふっ…照れるな」


俺は新しいタバコに火を点けた。


「さて…あっちはどうなってるかな?」


◇◇◇


支部長がヒロトに引き裂かれたとそう思った、けどそうはならなかった。ヒロトはカタカタと剣を震わせながら支部長に触れる直前で止まっている。


「そうだ、そのままその力をお前が支配しろ」


「ゔゔゔ…」


ヒロトが苦しそうに唸る。


「どっどうなってるの…」


すると、剣が1本、また1本と消えていく。全ての剣と機械籠手ガントレットが消えた頃にはヒロトを包んでいた黒いオーラもほとんど消えていた。


「気分はどうだ、月永」


「…………」


「動揺しているな、何を見た」


「俺が…そうなんですか?…」


「…あぁ…お前g」

「そうだよぉ!月永くん!君が次の“神の器”だよ!」


支部長が言う前に突如預言者セリカが現れそれを告げる。


「月永くんが…」


「次の神の器だと!?」


ハヅキとショウスケが動揺の声を上げる、あたしとダイチも顔を見合わせる。


「おい!預言者!デタラメ言ってんじゃねぇぞ!」


「デタラメじゃないよ発花くん、彼は正真正銘の神の器なの」


「じゃあ…エデンちゃんみたいに月永くんも…」


「そうはならないよハヅキちゃん、いや、“そうはさせない”が正しいかな…そのために君たちというセリカの…いや、この世界の“希望”を育ててたんだから」


その瞬間ヒロトが倒れる。それを支部長が抱えた。


「それに月永くんはまだ力に目覚めてもない、今は自覚しただけ。さっきの暴走状態を抑え込むだけでこれじゃあ先は長いかな〜」


セリカが言葉を言い終わった瞬間その横の木が地面にめり込み傾く。


「セリカ…もう十分だろう、お前は一度消えろ今は第4隊のケアが先だ」


「うっ…レイコちゃんは相変わらず怖いよ〜じゃっまたくるね〜」


そう言ってセリカは消えた。


「…第4隊は車へ乗れ、即帰投する。安堂、後は任せた」


「はいよ」


言われるままあたし達は車に乗り込んだ。


◇◇◇


ー第3支部 支部長室


「支部長…ヒロトは…」


「眠っている、ただの気力ヴァイタル消耗だ心配はいらん」


支部長はあたしたちの前に立つ。


「本件の説明をする、聞きたいことがあるだろうが今は待て…まず、今回の件は任務へ行かせた私の責任だ…すまなかった」


なんとあの支部長が頭を下げた。


「うぇえ!?いや!そんな、いきなり頭を下げられても…」


驚いて変な声が出た。

支部長は髪を整えながら頭を上げる、その姿さえ綺麗に見える。


「今回の魔級出現は完全なる予想外、さらにはゲートの存在、それらが月永に眠っていた神の力に干渉し暴走したものと思われる」


「あれって前にもあったものと同じなんですか」


「あぁ以前特訓中に垣間見たあの力と同じものだ、あの時は無理矢理失った気憶ロスト・メモリーを引き出した影響で発動したとセリカは言っていた」


「知っていたならなんで教えてくれなかったんだ」


「発花くん、落ち着いて。その時僕らが聞いても今以上に混乱したでしょ?」


ダイチがショウスケをなだめる。


「そもそも、神の力ってなんなの…なんで月永くんなの…」


ハヅキがポツリと呟いた。


「あの力は“神を宿すための力”とそう言っていた」


◇◇◇


ー某所


「お姉ちゃん、やっと次の段階に入ったよ」


セリカがうなだれているセレナに話しかける。


「そうか…だが残念ながらこいつらも次の段階に入ってるぞ」


頭上に映し出された映像を見て顔をしかめる。


「これに関してお前に客が来ている」


「客…?誰?」


その時セリカの背後の扉が開く。

セリカは目を見開いた。


「何しに来たの、メビウス…」


「預言者セリカ殿、あなたに良い案件を持ってきた…」



ファントムブレイヴを読んでいただきありがとうございます!

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ではまた次回でお会いしましょう〜

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