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ファントムブレイヴ 〜影と光の世界渡航者〜  作者: 月永ヒロト
第三章「聖域と幻獣」
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第三章 第6話「幻獣」


間違いなくそのカイブツは自然の怒りナチュラルビーストだった。しかし、何かがおかしい…どう見ても普通の自然の怒りナチュラルビーストじゃない…

するとそいつがこちらへゆっくりと視線を動かす。目が合った瞬間それは消え、俺の目の前に現れた。


「なにっ!?」


機械籠手ガントレットを造り攻撃を防ぐ、がその威力は想像以上だった。機械籠手ガントレットを纏った腕がミシッと音をたてる。

俺はそのまま飛ばされ岩へ激突する。


「なんだ…今の…」


顔を上げるとそいつは追撃を仕掛けようとしていた。しかし、それをリヴァイアとメデューサが脇腹へ突進して阻む、やつは一瞬よろめくがその太い腕でリヴァイアを掴んだ。


「させるかぁ!」


背後からショウスケが炎を纏い現れる。


紅鈴蘭あかすずらんっ!」


業火を纏ったかかと落としがやつの頭を捉えた、あのサイズの普通の自然の怒りなら今の攻撃で消えるはずだが…案の定やつはぐるんっと体を回しながら背後にいたショウスケへ拳をお見舞いする。


「っがは!!」


防御虚しく、ショウスケもぶっ飛ばされる。

そこへ、無数の電気の針がやつを囲う。


「ボルテックス・サウンド」


針から発せられる凄まじい爆音。爆発でもしたかのような衝撃が辺りを走り抜ける…

そして、やつは消えた…


「やった…ほんとに倒せた…」


「ダイチすげぇじゃねぇか!」


ショウスケが褒めるがそれを遮るように預言者セリカが口を開く。


「ううん、あれぐらいなら君たちでも1人で倒せたんだよ」


「なんだと?」


「ひとまずは落ち着いたみたいだから説明するねっ☆」


預言者セリカは全員を近くに集める。


「まず、あの幻獣だけどお察しの通りこの世界では自然の怒り(ナチュラルビースト)と呼ばれている怪物ね。なぜ、幻獣と呼ばれているか分かる?」


「強ぇからじゃねぇのか」


「ただ強いだけじゃわざわざ幻獣なんて名前付けないよ発花たちばなくん、正解は…彼らは気力ヴァイタルとは別に魔力まりょくを体内に取り込んでいるからなの」


「「「「「「魔力!?」」」」」」


「え!?」


ショウスケ以外の6人が驚く。


「そう、かつて魔法を使うために必要とされたちから…魔力。彼ら幻獣は魔力を糧として生まれてくる。幻の力、魔力によって生まれる獣、それが幻獣」


「でも、この世界に魔力なんて…」


「無いと思うでしょ?月永つきながくん、それがここにはあるのよ。ここ、聖域ウルファリオンにはね…ただここにしかないから幻獣はここからは出られない、出たとしても魔力が枯渇してすぐ死ぬわ」


「そ…そうだったのか…」


ショウスケが少し困惑したように答える。

そして、ハヅキが質問を投げかける。


「それとさっき速坂はやさかくんが倒せたことと何が関係あるの?」


「いい質問ね、それは何故君たちが指名されたか考えれば答えはでるんじゃない?」


もしかして…思わず声に出る。


失った気憶ロスト・メモリーか…」


「大大大正解〜!失った気憶ロスト・メモリーとは本来、魔力をもって使われるはずだった能力なの。魔力のないこの世界でも、時折遥か昔のなごりとしてこの能力を持って生まれる子がいる…君たちには魔力のあるこの地で失った気憶ロスト・メモリーをモノにしてほしいの」


「魔力に相当するほどの気力ヴァイタルを使うから幻獣にもダメージが通る…だから僕の攻撃で…」


「まっ細かく言うと少し違うんだけど、だいたいあってるよ〜ん」


少し興奮気味にアオイが迫る。


「それってあたし達が魔力を使えるようになるってこと!?」


「それは無理っ☆」


アオイがガクッとズッコケる。


「な…なんで?」


「だって君たちの体は魔力を使えるような構造になってないんだもん、君たちにここでしてもらいたいのは気力の底上げと失った気憶ロスト・メモリーに慣れること。魔力のあるここなら外よりも格段に失った気憶ロスト・メモリーは使いやすいはずだよー」


つまりは修行ってことか…確かに俺たちのこの能力は不完全すぎる、今は使う度に危険が付き纏っている状態だもんな…


「ってことで!これから2日間君たち7人にはここで生活してもらいます!」


「なっ!?」


「食料もここで調達すること!常に幻獣に襲われる危険に晒されながら2日間生き抜いてね!じゃっ!セリカはこれでっ☆」


預言者セリカは敬礼をして消えてしまった…


「「「えええええぇぇーー!?」」」


女子3人が絶叫する。


「唐突すぎないか…」


「なるほど、その失った気憶ロスト・メモリーを持たない俺は足手まとい確定と…」


「まっなんとかなるだろ」


「発花くんは危機感足らなすぎ…いくら倒せるとは言ってもあのレベルのやつがうじゃうじゃいるんでしょ?」


「確かにうじゃうじゃいるけど、全部が全部敵じゃないんだよ〜」


預言者セリカがまた現れる。


「あんた消えたり現れたりなんなんだよ…」


「いや〜言い忘れたことがあってね〜あれを見て?」


預言者セリカの指差す方を見ると水辺に一体の幻獣、それもよくみたことのある姿の…


「あれって!ユニコーン!?」


ハヅキが目を輝かせる。

確かにあれは見た目ユニコーンだ、見惚れるほど綺麗な姿をしている。そして、その幻獣は俺たちに気付きながらも何もしてこなかった。


「あんな風に大人しい子も多いの、もちろん攻撃すれば反撃はしてくるけどね。あと光丘ひかりおかちゃんが言ったようにあれはユニコーンの元になった幻獣だよ、おとぎ話なんかに出てくる想像上の生き物はだいたいここの幻獣が元になってるの」


「そういう意味でも幻獣ってことか」


「おっ!上手いこと言うね〜月永くん!」


まさに夢の国みたいなところだなここは…そう思いながら走り去っていくユニコーンを目で追いかける。

気付けば預言者セリカも居なくなっていて、俺たちの聖域サバイバルが始まっていた…



ファントムブレイヴを読んでいただきありがとうございます!

興味を持っていただけましたらブックマーク、評価等よろしくお願いします!

第三章序盤戦スタートです

ではまた次回でお会いしましょう〜

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