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ファントムブレイヴ 〜影と光の世界渡航者〜  作者: 月永ヒロト
第三章「聖域と幻獣」
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第三章 第4話「7人での任務」


支部長室に入る俺たち5人。するとそこには斎條さいじょう支部長、そして預言者セリカがいた。


「なっなんで…」


「なんでセリカがいるの?って顔だね〜月永つきながくん、そ・れ・はセリカが任務の依頼主だからだよ☆」


「依頼主?」


「説明はあと2人一緒に行ってもらう人がきてから話すよ」


あと2人?俺たちは顔を見合わせる。まだいないってことはここの人間じゃないのか?

その時、支部長室の扉がノックされる。


「お姉様、連れてきました」


そう言って、扉が開く。そこにはナナミさんと俺たちも知ってる2人がいた。


「な…なんでお前が…ここに…!」


ショウスケが女の方を見て顔が引きつる。それもそうだ、そこにいたのは第2支部にいるはずの不動院ふどういんリサだった。


「また会えたわね♡ショウスケ様っ♡」


そしてそれを見て若干呆れ気味のもう1人の男。


氷室ひむろ…」


「…ツバサでいい、月永ヒロト」


「さっ!全員揃ったね〜なんとなくメンバー見て分かると思うけど、ここにいる7人のうち氷室くん以外は失った気憶ロスト・メモリー保持者、その君たちに頼みたいことがあるの」


ん?なんでツバサも?と思いツバサの方を見る。


「俺は無理を言って連れてきて貰った、足を引っ張れば強制的にこの任務から外れるって条件でな」


ツバサは俺の方を見ながら喋る、まずい…顔に出てたか…


「そっ!だから氷室くんには頑張ってもらわないとね〜」


「セリカ、早く依頼内容を話せ…」


支部長が預言者セリカを促す。


「はいはーいそんな怒んなくてもいいでしょ〜?」


支部長は刺す様な視線を向けている、怖い…


「まず、目的から言うと“聖域ウルファリオンの安全確保”だよ☆」


聖域ウルファリオン…聞いたことないな…


「でっ依頼に至った経緯だけど、この間までここは王都が調査をしてたの、で満足したのか知らないけど好き勝手に荒らし回ったあげく後はお前たちに返すって手紙が来たの〜」


預言者セリカは一枚の手紙をこちらへ見せる。


「…セリカ=ウル=ウルファルス殿、この度聖域ウルファリオンの調査の末、世界n…」


そこまで読んだところで手紙を引っ込められる。


「おっとっと〜一応機密文書だからね、読みすぎはダメだよ〜?」


じゃあ見せんなよと内心で思う。


「そんでもって、奴らのせいで聖域に現れる子たちの機嫌がすこぶる悪くって危ないからその子たちの討伐を依頼しに来たの〜」


「聖域に現れる子たち?それって何ですか?」


「まっ細かい話は行ってから!どう?受けてくれるかしら?」


俺はみんなを見て俺が言わなきゃいけないのかと預言者セリカと向き合う。


「どうせ受けないなんて選択肢、ないんですよね?」


◇◇◇


俺たちは車へ乗り込む、今回は人数と荷物も多くキャンピングカーのような大型の車で行くこととなった。


「とりあえず、最初は俺が運転するよ」


俺は運転席へ座る、助手席にはツバサ、すぐ後ろには預言者セリカが乗り込む。


「場所は?」


「場所は聖地ウルファルス、あなた達が気術ヴァイタリティに目覚めたところだよ☆」


聖地ウルファルス…もうすぐ気術に目覚めてから10年が経つのか…


「さぁ!行こ〜!」


預言者セリカの元気な掛け声と同時にエンジンをかけた。


道中…


「おい、ヒロト…あれはどうにかならんのか」


ツバサが真っ直ぐ前を向いたまま質問してくる。


「何がだ?」


「あの後ろの…」


俺はルームミラーを覗く。


「あんまくっつくなよ!おい!ハヅキかアオイ、場所かわれよ!」


「あたしはいいと思うけど、そのままで」


「私は地図見てないといけないから…」


「んな…」


一番後ろでにこにこしながらリサがショウスケと腕を組んでいた。それをアオイとハヅキは軽くあしらい、ダイチは苦笑いでそれを見ていた。


「気になるなら、支部一緒なんだからツバサが何とかしろよ」


ツバサもルームミラーを覗き込む。


「あんな不動院は見たことないんだ…」


「だろうな」


数時間後…


聖地ウルファルスに着く頃には辺りはすっかり暗くなっていた。


「やっと解放された…」


「お疲れだな」


みなこの数時間で寝てしまった。起こさぬ様にと俺とショウスケは外でくつろぐ。


「懐かしいな、もうすぐそこがあの聖地ウルファルスだ」


「ハハハッあの時はびっくりしたぜ、ヒロトが急に叫び出すから」


俺も当時を思い出し思わず笑ってしまう。


「あの時はショックだったんだって、俺が欲しかった光の能力とは真逆の影の能力だぜ?」


俺は夜空を見上げまた当時を思い出す。


「でも、家に帰ってジジイになんて言われたと思う?俺が影の能力だったって半泣きで言ったら、やったじゃないかって言ったんだ」


「え?」


「光と影は表裏一体、光無くして影は存在できないが光もまた影なくして存在できない…お前は光を使う勇者になれなかったが光を一番理解しそしてそれを守る勇者になれるじゃないかって」


俺は夜空に浮かぶ月を手のひらに乗せるように腕を伸ばす。


「正直最初はそれを聞いて納得はしてなかった…でも俺もこの力と向き合って決めた、この能力で世界を救うって、勇者の力は光だって誰が決めた?今までいなかったのなら俺が初めて影の勇者になってやるってな」


「ヒロトらしいな」


俺はニッと笑って立ち上がる。

聖地ウルファルスの気配を感じながら、これから始まる任務に向け気合を入れた。



ファントムブレイヴを読んでいただきありがとうございます!

興味を持っていただけましたらブックマーク、評価等していただくと励みになります!

第2支部の2人を交えながらの第三章になります、今後の展開に乞うご期待。

ではまた次回でお会いしましょう〜

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