第二章 第33話「実にめんどくさい」
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私は慌てず、準備を整えていく。
最終戦、相手は…
第1支部、烏タイチ
第2支部、羅生ナギトシ
第4支部、永瀬トモヤ
今回の相手を確認しながらクロスバレッズを展開し、点ワープの点を設置しつつ移動する。
すると、すぐ近くで建物の崩れる音がした。
「その程度か…」
「ぐっ…何も…できないだと…!」
「まだ、倒さん。めんどくさいがな…」
あれは、やられてるのが永瀬トモヤで相手は羅生ナギトシ…タッグバトルで第1を圧倒した一人…スキンヘッドにゴツい身体、焼けた肌に道着を着ている。
永瀬くんは地面から生えた太い木の根のようなものでがんじがらめにされていた、あれじゃあ動くことはできなさそう。
そして、ナギトシがゆっくりとこちらを見る。
「バレてる!」
私はその場から即座に離れる、私がいた場所にあの根が飛び出す。
「来たか、第3」
周辺に根が次々と生えてくる、それは建物をも貫き縦横無尽に駆け回る。
「まずはお前から倒す」
「それもそうね、まずは私を倒さないと私たちが優勝しちゃうもんね」
つまり、私は今全員に狙われる対象ってことね…
根が一斉に動き出し私へと迫ってくる。
私は飛び上がってそれらをかわす。
「ホーリー・レイ!」
がそれは根に阻まれる。そして、空中で自由がきかない私に根がまたも迫る。
「くっ!点ワープ!」
「逃れたか」
ふと、私の目の前に鳥の羽根がヒラリと落ちる。
「変身“鷹”」
上空から大きな鳥の影がナギトシへと急降下する。ナギトシはギリギリで気付き根で防ぐ。
「今のを反応するとはなかなかやるっぺね!」
「烏タイチ…なぜ俺を攻撃した、まず第3を倒さねば」
ナギトシに最後まで言わせずタイチくんが口を開く。
「そんなもんもう第1には関係ないっぺよ、だからおいらは気に入らないやつを倒すって決めたっぺ。それに…あんたは強い…」
「鳥風情がっ」
タイチくんに根が伸びる。
「そんな遅い攻撃当たるわけないっぺ!」
タイチくんはヒラリとヒラリと根をかわしていく、そしてまたナギトシへ急降下する。タイチくんの鉤爪は太い根をも引き裂きながらナギトシへ迫る。が、左右の建物から根が現れその攻撃を阻んだ。
「あっぶなかったっぺよ」
というかあのタイチくんは一応味方って見ていいのかな…?
「ぬぅ…実に、実にめんどくさいっ」
その瞬間今までの倍以上の根が地面から現れ空へ放たれた。
「何っ!?」
先ほどとは打って変わって一瞬にしてタイチくんは捕らえられてしまった…
「鳥は鳥らしくそのカゴで大人しくしてるんだな」
タイチくんもまた永瀬くんと同じようにがんじがらめにされてしまった…
「ふぅ…さてこれで邪魔は無くなった」
根が私を囲む。クロスバレッズで応戦するもその数を相手にするには足りなかった…
「光球!」
光球を展開したもののそのまま根に抑え込まれ壁に叩きつけられる、光球も割れ根が直接私を抑え込む。
「あぐっ!」
「終わりだな」
ナギトシがこちらへ歩いてくる。
「ふっ…まだよ…」
ナギトシが私が元いた場所を通り過ぎた瞬間に点ワープを使って背後を取る。
「グロウチェーン!&ロック!」
ナギトシをグロウチェーンで縛りチェーンを地面にロックする。
「この程度で俺を抑えられると思ったか」
「そうね、でもこれで照準を合わせられる」
私は上空へワープする。
「まだ溜まりきってないけど!太陽の怒り!!」
閃光と共に放たれる光のビーム、それはナギトシへ命中した。さらに私は畳み掛ける
「全方位光弾展開!!」
土煙りの上がる場所を囲うように光弾の気術陣を展開する。
「発射!!」
数秒の間光弾が降り注ぐ。
土煙りが晴れると未だチェーンに繋がれたままのナギトシ、やったと思った、その瞬間は…
「ふんっ!」
グロウチェーンが破られる。
「はぁ…」
根が私の足元から生え私を縛り上げた。
「ぐぅ…!」
「それで終わりか?少し付き合った俺が愚かだった」
か…勝てない…タフすぎる、明らかに別格に強い…せっかくみんなが繋いできたのに、私負けちゃうの…?
「第3に勝ちは譲らない、落ちろ」
「ああぁっ!」
……ううん、まだ何かできるはず…最後まで諦めないから!!
ドクン…
「めんどくさいのもこれで終わりだ」
ドクン…
溢れるような力…脳内に巡る気力の記憶…これが…
ドクン…
根を全て吹き飛ばし私は深く深呼吸をする。
「失った気憶解放…略奪の光姫」
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いよいよ最前線合同訓練最終戦スタート!でついにハヅキが覚醒します!
ではまた次回でお会いしましょう〜




