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ファントムブレイヴ 〜影と光の世界渡航者〜  作者: 月永ヒロト
第二章「最前線合同訓練」
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第二章 第23話「氷室流」


…らちが明かねぇ、飛ぶかっ

俺は外套機械籠手オーバーガントレットスカイを造形する、その場から飛び上がり造られた街を見渡す。すると、一部建物が壊れた跡があった。


「あの辺か」


その方向へ向かおうとした瞬間、何かが光りこちらへ接近してきた。


夜天やてん!」


一瞬で剣を造形しそれを砕く。


「氷…」


それが放たれたとおぼしき場所へ降りる。

俺は少し驚くことになる、何故ならそこには既に戦闘不能となったさかいヒビキが倒れ、涼しい顔で近くの崩れた瓦礫に腰掛けこちらを見る氷室ひむろツバサがいた。


「やっとお出ましですか、待ちくたびれましたよ月永つきながヒロトくん」


「待ってる暇あったら探しに来いよ」


「僕は自分から動くのが嫌いなんですよ」


そう言ってツバサは立ち上がる。


「彼は運が悪かったですね、能力を知られてる上相性の悪い僕とまた闘う事になるとは、まっ君と闘っていても彼は負けていたでしょうがね」


「1人でよく喋るやつだな」


「フッ僕はずっと昔から君と闘ってみたかったのですよ…“氷室”という名を聞いて何か心当たりはないですか?」


こいつ俺のことを昔から知ってるやつなのか…氷室…聞いたことあるような無いような…?


「思い出せませんか、ならこの剣を見たらどうですか?」


そう言うとツバサは腰に提げていた2本の剣のうち1本の柄に手を伸ばす、そしてそれをさやから抜く。俺はそれを見て絶句する。つばから先、つまり刀身がなかった…


「そっそれは…」


あの形、普通の柄じゃない…それにあれは俺が幾度となく見たもの…そう俺のじいさんの作品だ…


「そうか…氷室、氷室流ひむろりゅう剣術…てことはお前はあのよく来てたじいさんの孫か」


「思い出してくれましたか…そう僕は氷室流剣術3代目後継者、氷室ツバサです。そしてその老人は僕の祖父であり初代の氷室アキヒロです。」


俺の影武装シャドウプロテクトの七天抜刀・極もじいさんの刀身のない剣が潜在意識の中にあったからあの形になったのか…


「君の話は祖父からもそして噂でもよく聞いていました…そして祖父はいつも君の方が強いと僕に言うのです、それがどれだけ…悔しかったか!」


突然声に怒気が現れる。


「そんなもん知るかよ、それに俺の方が強いってのは事実だしな」


あえて俺はツバサを煽る。


「僕は祖父に認めてもらうため…そして我が第2支部を勝利に導くため君を全力で倒す!」


ツバサはもう一本の剣を引き抜く。

そして、刀身のない剣に冷気が集まりはじめる。


「氷室家は代々、氷の気術に目覚める特殊な一族…祖父は武具造形アーティファクト、父は纏着てんちゃく、そして僕が属性気術ヴァイタリティの元となったとされている祖の気術、“原初オリジン”の使い手…」


先程まで刀身のなかった場所にしっかりと美しい氷の刀身が出来上がっていた。

あたりには冷気が漂い、少し肌寒いほどだった。


原初オリジンか、なかなか珍しい気術だな。それに加えて氷室流剣術か」


氷室流剣術は二刀流を主として闘う剣術、ならばこちらもと夜天【伊奘諾イザナギ&伊奘冉イザナミ】を造形する。


「まさか二刀流で氷室流の僕に勝とうと?」


「同じ土俵で闘わなきゃ強さの証明にならねぇだろ?」


「言ってくれる…!」


ツバサが距離を詰めてくる、俺も動き相手の踏み込みのタイミングをズラしにいく。が、その瞬間ツバサは奇妙なステップを踏む。


「その程度の小細工に対応できないとでも?」


一瞬で俺の背後に回り二本の剣を振りおろす。俺は片方の剣でそれを防ぎその場から飛び退き距離を取る…と見せかけまた急速に接近する。


刀身と刀身がぶつかる音が2回…睨み合った2人、そこから繰り出される連撃。連撃、連撃につぐ連撃…お互いが攻めと守りを繰り返す。


「とても素晴らしい動きです、まったく隙が見つけられない」


「なんでちょっと上から目線なんだ、どちらかというと挑戦者はお前だぞ」


会話しながらも続けられる剣の撃ち合い、俺は隙を探す。

するとツバサが少し大きく振りかぶる、攻めるか守るか…一瞬の出来事だが俺は少し時がゆっくり流れた気がした。

俺は振りおろされた一撃を左手で受け、ツバサの空いたみぞおち目掛け右手で持った伊奘諾の柄で殴る。


「ぬぐぅ!」


一瞬怯んだツバサへ二本の影の斬撃をお見舞いする。吹き飛ばされたツバサは斬撃とともに建物を壊し瓦礫に埋もれる。


「どうした、まだやれんだろ?」


そう言うと、崩れた瓦礫が凍り、さらにバラバラになった。そしてその中からツバサが現れる。


「クックック…なるほど…さすが噂に名高い影炎えいえんの影…強い」


「お前もなかなかだ、後継者だけある」


「さてと、いい感じに体がほぐれました…ここからが本番ですよ?」


突如、地面がパキパキと音を立て凍っていく。


原初オリジンを力を存分にご覧にいれましょう…」


ツバサはまるで舞台の挨拶のように頭を下げる。

それと同時に雪が降りはじめた。


「さぁ…この美しい雪の世界の主人公は僕と君どちらになるでしょうか…」


頭を上げながら剣を構えるツバサ。

目の前を降り落ちる雪を見ながら俺は言う。


「すまんな、俺、冬は嫌いなんだ」



ファントムブレイヴを読んでいただきありがとうございます!

興味を持っていただけましたらブックマーク、評価等よろしくお願いします!

さて、始まりました剣士vs剣士。さらには新しい能力「原初オリジン」の登場です、次回でどのような勝負が繰り広げられるか乞うご期待!

ではまた次回でお会いしましょう〜

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