第二章 第12話「三つ巴」
3人と1匹が対峙する…
「先に名乗っておこう、俺は第1支部の少林マサタカだ」
「私は第2の不動院リサよ!」
「俺は第3支部の月永ヒロトだ!」
全員が能力を発動させていく。
「完全調和!」
メデューサに大きな牙が生えさらに体がコブラのような形を成していく、リサはアオイと違って一方的に相棒だけを強くする完全調和、それ故に暴走などの危険性は高いが使い手は基本的に無傷で済む
「豪腕・豪脚」
目を瞑り深く息を吐きながらオーラを腕と足に纏わせているようだ、メデューサを投げるほどの力の持ち主…恐らく一撃のダメージがでかいタイプだな
「外套機械籠手・阿修羅“武の型”」
俺はそれを見ながら機械籠手を造形する、背面に腕を左右に3本ずつ…本体への防御は捨て計8本の腕に影を集中させる。
「やっちゃいなさい!!」
メデューサが動いたかと思うと尻尾をムチのようにしならせマサタカへ放つ
「ふんっ!」
「マジか…」
それをマサタカはビクともせず受け止め、そしてニヤリと笑う
「先程と何か変わったかな?」
「バカね!ここからよ!」
メデューサは尻尾を引っ張りマサタカを引き寄せながら宙へ跳ねる、首の下を大きく広げマサタカを潰しにかかる
マサタカはかわしきれずそのまま大きな振動と共にメデューサに潰された…だがそんな簡単にやられる男ではなかった
「フゥーーーッ!この程度耐えられなくてサブサイドの隊員が務まるものか!」
メデューサを持ち上げながらぬぅっとマサタカが姿を現わす
俺はハッとする、このタイミング…2人を倒せるチャンスだ…!
「もらったぁ!」
俺は駆け出し6つの腕を右腕に集める
「漆重のぉ影拳!!」
7つの拳をマサタカとメデューサへ放つ、恐らく防御されたものの50mほど吹っ飛んだ、そこそこのダメージが…
「なかなか強い攻撃だな…腕が痺れている」
「シュロロロ…」
メデューサはむくりと起き上がり、マサタカは腕を回している…あまりダメージになってないみたいだな…
「フフフッ私のメデューサちゃんがそんなヤワな攻撃で倒れるわけないでしょ!」
「まぁそうこなくちゃなぁ…」
俺とマサタカとメデューサが目まぐるしい攻防を繰り広げる、マサタカの一撃を受け止めカウンターを仕掛けようとしたところでメデューサが尻尾を振り下ろす
「渾身撃ッ!!」
マサタカが振り下ろされたメデューサの尻尾を殴りこちらへ飛ばしてくる
「弐連神威!」
左の4本で尻尾を殴り相殺、そして右の4本で上空へ打ち上げる
「あんたら!メデューサちゃんの尻尾で遊ぶんじゃないわよ!」
体の半分ほどを空中へ投げ出されたにも関わらずメデューサは大きく口を開け俺へ迫る
「ガァアアアアア!
「おらっ!」
足を踏ん張り、口の端を背面の6本で受け、攻撃を止める。そして右のフックを食らわせマサタカの方へ向かわせる
口を開け地面を抉りながらマサタカへメデューサが迫る、が、それに臆することなくメデューサの鼻頭へ拳を振り下ろした
「ふんっ!」
「シュガァアアア!」
メデューサは悲鳴に近い声を上げながらリサの近くへ戻る
お互いが一歩も譲らない闘い
俺は正直それが楽しかった…そうそれ故にこの競技が【玉転がし】だということを忘れてしまっていた…
◇◇◇
月永くんが大きな岩の蛇を吹っ飛ばしたのを見て、僕たちは玉を転がしゴールへ向かう
第1を追うように僕らもコースを折り返した
しかし、僕らも何かしないとこのままじゃ追い越すことなんてできない、それにこの玉、術か何かがかかっててなかなかに重い
僕と光丘さんは中〜遠距離型、どうにか押しながら上手く妨害できないだろうか…けど、不用意に攻撃すればさっきの第4のようにペナルティを受けてしまう…
「速坂くん何か良い案思い付いた?」
「いや…あっ」
ふと玉の前方を見てある案を思い付く、がさすがに可哀想な気もする…
「何?何か思い付いたなら教えて?」
「いや、その…あの人なんだけど…」
僕は前方に倒れている人を指差す。
「あっ…」
それで光丘さんも僕の言わんとすることが分かったみたいで少し考えている。
「でも…今はそれしか…」
僕たちは頷き合う
「光丘さんできる?」
「まかせて、付与“光”」
すると、僕の電撃を受けて倒れていたその人を光が包み込む。
「これで自由に動かせるよ、目が覚めて暴れられると厳しいけど…」
「じゃあ、いこう」
僕らはもう一度頷き合う
「ごめんね!!」
僕も心の中で謝る。
そうしてその人を第1の玉の方へ背後から飛ばす、そして第1の転がしている2人と玉へぶつける。光丘さんの付与はぶつかる直前に解いたようだ。
〈ペナルティ、第4支部、10秒間玉が動かなくなります。〉
「「はぁ!?」」
後ろの方から第4の人の声が聞こえる…
そして、第1の人たちは…
「またてめぇか!!」
とその人をぶっ飛ばそうとするも、もう1人が気づく
「ちょっとまって?気絶してない?」
恐る恐る顔を覗き込む2人
「え?ホントだ…普通に怖いんだけど」
その隙に僕らは歩を進める、それに第1が気づく
「あいつらか!!」
最後、気づかれてしまったものの妨害のかいあって僕らと第1はほぼ並ぶことができた!
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