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Give and Take ~for girls 留学編  作者: 月岡 愛
31/55

帰国

(もう間もなく、羽田空港・国際線ターミナルに到着します。お客様・・・)


CAさんのアナウンスが流れる・・


14時間という長いフライトを経てようやく日本に帰国した。 エリカは機内でもグーグー寝ており、私は半年ぶりの帰国ともあり、少し興奮して眠れなかった。 



(エリカ、エリカ、羽田に着くよ。)


(う~ん・・・起きてるから・・・)


寝てるじゃんかよ・・・もう。  エリカの寝顔を見てると、ティファニーや瞳を思い出してしまう。一緒に寝てるときもこんな感じだったな・・・



(愛ちゃん、もうそろそろ着くから。 あと30分ほどよ。)


(分かりました。あの・・・)


(ん?どうしたの?)


(まだ、CAさんの名前、聞いてなかったですよね? )


(あれ?あのとき、名刺、渡さなかったっけ?)


そういえば、もらったような・・・


(捨てたな??? 笑)


(あ、いえ・・・その・・・大学の寮にあるかと・・・)


(フフフ・・・はい。もう失くさないでよ。笑)


(すいません・・ありがとうございます・・)


CAさんの名刺には、綾 ayaと記してある。 


(綾さんですね。何か呼びやすい名前ですね。笑)


(そう?ありがと。羽田に到着したら、ちょっとコーヒーでもしない?)


(え?お仕事、大丈夫なんですか?)


(到着したら、もうオフよ。だから全然平気。)



綾さんの誘いを受けることとし、あとはエリカを叩き起こすのみだ。



羽田空港が見えてくる・・・ なんだか変にどきどきしてくる。 エリカもようやく起きて、


(羽田に着いたね。 結構、キレイな建物だね。)


(国際線も入ってくるようになって、新しくできたターミナルもあるし、昔とはずいぶん変わったかも。)



私たちが搭乗する(ANA 日本・羽田行)は、国際線ターミナルに到着。席を立ち、ロビーへと向かった。 飛行機の出口で、綾さんが出迎えてくれた。


(愛ちゃん、ここで待っていてくれる?私も終わったらすぐに行くから。)


CAさんからメモを受け取り、


(分かりました。)


渡されたのは、CA専用の休憩所のようだ。私のような一般の人が入っても大丈夫なのかな・・



(なに?あの人。機内でも愛に慣れ慣れしくしてたじゃん。)


(だから、以前、秋田から羽田にくるときに一緒に救助活動した人だよ。なに怒ってるんだよ。)


(怒ってない!ただ聞いただけ!)


はぁ・・・マジで、ティファニーと瞳に言われてるみたいだ。



羽田空港は本当に広い。昔もそうだったかもしれないが、私は子供のころに一度、来ただけであとは全く知らない。年月を経て建物はどんどん新しく進化していく。私もこの羽田空港のように、どんどん年を取るのだろうか・・・・


空港の中は、ショッピングや飲食店が多く、観光客や帰省、出国、もう人の波で押しつぶされそう。一日にどれだけの人が行き来するのだろう。 


(愛、もう、さっきの人、ほっといて行かない? 疲れた。)


(ちょっとだけだからさ。付き合ってよ・・・)


エリカの愚痴を聞きながら、CA専用の部屋へと向かった。入口は、専用のカードキーがないと入れず、綾さんに、入口まで来たことをLINEした。 と、


(何か?)


フライトを終え、戻ってくるCAさんたちに聞かれた。


(あの、この人に誘われて・・・)


そう旨を伝えると、


(分かったわ。じゃ、一緒にどうぞ。)


CAさんはカードキーをかざし、扉を開けてくれた。


(そこを行くと私たちの休憩するところがあるからそこで待つといいわ。)


(ありがとうございます。)



ガラガラとスーツケースを引っ張り、CA専用の部屋へとお邪魔した。 中は休憩室というより待合室のような感じでとてもキレイだ。


(ハァ・・・お休み。)


エリカはドスンとソファーに腰を下ろし、ご機嫌ななめのご様子。



(お待たせ。よく入れたわね?)


(さっき、CAさんたちが一緒にって入れてくれたんです。)


(そうなんだ・・・あ、何がいい?)


綾さんが自販機の飲み物を選んでくれた。


(コーヒーでお願いします。エリカは?)


(私も同じでいい。あ、ブラックで。)


(2人ともコーヒーね。)


(あれ?お金は?)


(この自販機、この部屋では無料なの。だから好きなもの飲み放題よ。)


(へぇ・・そうなんですか・・・)


(でも、愛ちゃん、この年末に鹿児島でしょ? 日本はお正月に入るからたぶんどこも休みになるかと・・特に暮れだと。)


(そうですよね・・今日はもう26日だから、あと5日で今年も終わりだし。それにこの5日で鹿児島、長崎っていうのも・・・ちょっと無理があるかな・・なんて思ってるんですけど。)


(地方だと年末は休暇になるところが多いから、原爆に関することも年明けにならないと調べられないわよ。)


綾さんと話していると、エリカが突然、


(あの! 私、日本語分からなんですけど!!! 英語で話してくれます???)


もう、何怒ってるんだよ。


(ハハハ、ごめんなさいね。 愛ちゃんと久しぶりだから、ちょっとね。笑)


(エリカ、今年もあと5日しかないの。日本では、暮れになるとどこも休みに入るんだ。だから鹿児島と長崎に行っても休みに入ってるかもよ。)


(でも、行ってみなきゃ分からないし。そんなの分かんないよ。)


(綾さんも休暇に入るんですか?)


(ううん。私はこの年末とお正月も仕事。 1日の元旦は初日の出フライトで富士山の辺りを飛んでるかな? 笑)


(初日の出フライトなんてあるんですか?)


(もう凄い人気で、夏に応募かけるんだけどすぐに埋まっちゃうわよ。)


とまた突然、エリカが、


(なに2人で話してるの? 仲良くして?)


(あ、そろそろ行くかな? 愛ちゃん、また連絡してね。私もするから。)


(はい。綾さんにも会いに行きますから。)


(嬉しいわね。 あ、そこのお友達、エリカ? 愛ちゃんのこと好きなのよ。だから焼いてるの。ウフフ。じゃまたね。)


私とエリカに手を振り席を立った。


(また、日本語言った!! 今、なんて言ったの?愛?)


もう、いい加減にして。 


ふぅ・・エリカを宥めながら、京急線に乗り、祖母の家に向かった。しかし、なんで綾さんに不満を持つのだろう。特に何言われたとか、ぜんぜんないのに。 女って本当に難しい生き物だ。


羽田空港国際線ターミナル駅から京急蒲田駅まで、すぐだ。 蒲田の景色を見てエリカは、


(なんか、ニューヨークと違って、窮屈だね。ビルなどがくっ付いている感じで。公園とか山とかないの?)


(ここら辺は、住宅が密集してるからね。でも、公園もあるし、そんなに窮屈でもないよ。ま、さすがに山はないけど。)


(でも、なんていうか・・・狭いというか小さいというか・・・日本ってこんな感じなの?)


アメリカ人からすれば、日本はとても小さく感じるのだろう。でも、外国人観光客も年々、増えているのも事実だ。その多くがやはり日本の伝統的な文化に興味があるからだろうと私は思う。 だから、エリカもこの日本に滞在している間は、私なりの日本の文化を伝えたいと考えている。 エリカと一緒に帰国した目的もその一つがある。


(お祖母ちゃんの家に来たら、日本の生活が生で体験できるから。楽しみにしてなよ。)


(食べ物とか美味しい? 花火とかあるの?)


(あるある。笑 私と一緒なら、エリカも日本人になれるよ。)



ようやく、機嫌も直ったようで、祖母の家では、たくさん食べてもらいグッスリと寝てもらおうと作戦を練る私だが、長時間のフライトの影響もあるせいか、もう眠くて眠くて・・・・


そんなフラフラになりながら、半年ぶりに祖母の家へと着いた。


 
















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