機内での再会
大学の講義も終盤になり、12月24日のクリスマスイブを迎え、冬季休暇に入った。
私もエリカと日本に帰国の準備も終え、あとは飛行機に搭乗するのみだ。
(いよいよだね・・・日本に行くなんて思っても見なかったから。愛が家で、ゼロ戦のこと聞かなかったら、まず、行くことにはならなかったかもよ?)
(これもなんかの引き合わせかもしれないね。でも、あまり滞在も出来ないから、ちょっと忙しいよ。)
(ま、なんとかなるさ!!! 笑)
私もエリカみたいにアバウトに生きたいものだ。
24日、早朝にJ・Fケネディ空港へ、エリカの(コルベッティ)で向かった。 相変わらず、凄い爆音とスピードである。
(車で空港へ行くのはいいけど・・・日本に行っている間、この車どうするの?)
(空港にはパーキングもあるの。ちゃんとセキュリティもしっかりしてるから、大丈夫よ。)
(アメリカに戻ったら、無かったりして??? 笑)
(無かったら、愛にまた買ってもらおうっと。)
(買えるわけないじゃん・・)
女同士で話していると時間も経つのが早い。 空港に到着した。
思えば、半年前、ここでエリカと出会った。 コーヒー1杯、買うことが出来ず・・・・今では、こんなにも英語力がUPし、エリカとも対等に話せるまでなった。 私なりに成長をした実感がある。
(さ、乗るよ!!! いざ日本へ!!!)
【JAL】に搭乗し羽田に向かう。 空港を離陸し、日本へと飛び立った。 と、その時、
(こんにちわ。こんなとこで会うなんて意外ね・・・)
客室乗務員の人が私に話しかける・・・・ 誰?
思い出した。 セギョンと秋田から羽田に来るとき、機内で救助活動したときの人だった。
(えーーー。アメリカにも来てるんですか???)
(国際線にも搭乗するのよ。私、忙しい女なので。笑 ニューヨークに留学?)
(そうなんです。これから日本に戻り、鹿児島に行くんですよ。)
(鹿児島?)
(ゼロ戦・・・特攻隊のこと、調べにいくんです。)
(愛、だれ? この人・・)
(秋田から羽田に行くときに機内で、急病の人を一緒に、救助してくれたCAの人。)
(ふ~ん・・・)
(でも、今の時期、なんで戦争のことなんか?)
(エリカの祖母が昔、鹿児島にいて、そのときのことを調べにいくんです。)
(そう。あ、また今度、ゆっくりね。これ、渡しとくから。今度、連絡でもくれる?)
電話とLINEが書かれた紙を渡してくれ、自分の仕事に戻った。
離陸し、少し経つとエリカはもう夢の中。 よく眠る女だ。 私も少し寝るか・・・でも、座席じゃ寝れないよ・・・
(愛ちゃん? 愛ちゃん? こっち。こっち・・)
CAさんが手招きしている。
(どうしたんですか?)
(フフフ。ちょっと食べながらおしゃべりでもしようか?笑)
(え? 平気なんですか?こんなことして?)
(もう、日本まで行くのにほとんどやることないから。ここで少し休憩よ。)
周りを見ると食事など準備する場所のようで、CAさんたちも一時の休憩をしているようだ。
(でも、アメリカ留学なんて驚いたな・・・まさか、また機内で再会するなんてね・・・)
(私もびっくりしました。始め、誰だか分らなかったし。)
(その後、機長から連絡とかなかった? 感謝状とかなんとか言ってたはず・・・)
(いえ、特にないですよ。)
(もしかしたら、愛ちゃんの留学と重なったからかもしれないな。横にいた子は、同級生?)
(学生寮に一緒なんです。自宅にも招いてくれたり・・・・)
(なんかあまり機嫌が良くないわね。焼きもち焼いてるんじゃない?笑)
(まさか。 笑 そんな関係じゃないですよ。)
CAさんとの会話も、お菓子、コーヒーを口にしながら弾む。
(でも、戦争のことを調べにいくなんて何かあるのかしら? 夏とかならまだ分かるんだけど、今の時期でしょ? )
(う~ん・・・エリカのことだから何か思いもあるんだろうし・・・私もよく分からないまま帰国しに来たんです。 キッカケは、エリカの部屋にあったゼロ戦なんですけどね。)
詳細をCAさんに話した。 CAさんも鹿児島には何度か行っているみたいで、ここやここにも行くといいと詳しく教えてくれた。
(まだ、日本まで時間があるから少し寝たほうがいいわよ。)
(お菓子とか、ありがとうございました。)
(羽田に着いたら起こしてあげるから。笑)
私も少し眠りにつくことにした。




