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月を呼ぶ女

作者: 猫路
掲載日:2014/12/10

夕暮れ、国時道を走る茶色のクラシックカー、後ろの席に座る可愛らしいドレスを着た少女がいた。あゆみちゃんという名前だ。

「古い時計の国時道だね」

道の上空に歪んだクラシックな時計がゆらゆら動いていた。

「今の時代はサイバーロードが流行っているらしいがなかなかついていけないね」

と運転手が言う。

「お姉さま、学校についたかしら」

「イマドキ木造なんて、えらいとな大学やなあ」

「急に世界が変わってこわい」

「そうだな」


「あら、ペーパープログラムが落ちてる」

大学にいる姉のみゆきは廊下にいた。

ペーパープログラムを手に取り、動画を再生すると長髪黒髪の女性が映った。

その紙の中の女は言った。

「この星は微塵にも命は無いのです、私の力によってね、私の力によってね、私はサヤカ・ロミアース、月はもうそろそろこの星に近づいてくる、私の父はゼア・ロミアース、そう、我、宇宙ステーション、火星から、いい人だけ生き残るのよ。」

「信じられない!宇宙ステーションの人なんて!」

「何なのこのペーパープログラム」

このペーパープログラムは廊下のあちこちに散らばっており、学生らは動画を再生した。


ガチャ。と何度も音がする。

何か闇でも抱えているようだ。

音楽が流れる。

ピアノとざらざらした電子音が響いた。

家の窓から大きな月が見えた。

サヤカ、何をしてくれるんだ。


みゆきはペーパープログラムに記載されていた連絡先からサヤカと会う約束をした。


「はい、サヤカです、こんにちはみゆきさん」

「ああ、どうも」

「私はこの星を潰しに来たの、地球の住人はバカだと思ってる、私の能力をお見せしましょうか」

「じゃあ、ガードレールを破壊してください」

サヤカの後ろにあるガードレールを根本から強引に引き抜いた。

「それで私、何の目的で呼んだの?」

「世界を変えるほど素晴らしい能力を持っている、お目にしたいと思いました。」

「そうか、不必要に呼んでもらったら困る」

サヤカはガードレールを宙に浮かせ、みゆきの頭に落とした。強く頭を打ち息を絶った。


公園から妹のあゆみちゃんが姉のいる所にやってきた。

「お姉ちゃん、何で何で」

妹は姉の肩をたたいた。


「殺したかったみたいだね、今、月を動かしてるんだけどね、いつこの星にぶつかるのか」

と罪悪感もなく無表情で平坦に話した。

「ん?きたきたー、バベジさんのおかげだね。」

「何でお姉ちゃんを殺したの?」

「不必要だから」

「感じ悪い」

「ついてきて」

「いや」


サヤカはあゆみの後についていった。


「ついて来ないで」

「うちの宇宙ステーションにおいでよ」


「ヤバいね、これは」

「もうそろそろ、大気圏つきやぶるね」


「あゆみー、サヤカだけどこない?」

とサヤカはあゆみの家へやってきた。

「宇宙ステーションね、いいよ」


火星にある宇宙ステーションの病院にサヤカは入った。

「病院?」

「あゆみは本でも読んで待ってて」

「ミュータント病院?」


”あなたの能力でお困りのあなたへ、原因は脳の異質なんです”

とパンフレットが置かれていた。


”ミュータントのパワーが社会問題に、月まで動かす?精神異常とその能力”

と新聞に書かれていた。


「あくまでも宇宙ステーション自体は平和にしたいんだ、ミュータントは多分その反発かもしれないな」

とサヤカは呟いた。

「地球に呼んじゃうんだよ、夜になると、お月さん」


”たった今、地球に月が落ちた”


サヤカとあゆみは火星の宇宙ステーションで暮らす事になった。

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