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珈琲を焙煎してたら恋琲になっていました  作者: エンザワ ナオキ
住み込みバイト編

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第67話 喫茶店再訪

 午前11時。


 俺と桃果とうかちゃんは、以前に雫ちゃんと料理対決の参考にした喫茶『fish and coffee』で、昼食を取っていた。


 懐かしの店内に、桃果ちゃんは興奮していた。

 魚の話になると止まらない桃果ちゃん。


 お店に置いてある、〈熱帯魚クイズ〉のチラシを指差しながら、俺に得意げに正解を告げる。


「この魚は、グッピーですね」


「つばささん? この魚は、プリステラですね」


 淀みなく、クイズをどんどん正解していく。

 本当に、熱帯魚が好きなのだろう。


「ご、ごめんなさい……取り乱してしまいました」


「うんうん? いいんだよ!」


 とても楽しそうな桃果ちゃんは、アイスラテと白身魚のフライのランチを食べている。


 ここの店の揚げ物は、全て食べてみたいと思えるほどの絶品料理である。


 俺も、サーモンフライを注文して、むしゃむしゃと食べる。


「桃果ちゃん? 映画楽しみだね!」


「は、はぃ……! 楽しみです! 予習はしてきましたか?」


「昨日2話しか見れなかったんだよね……」


 俺は慌てて、昨日の夜に〈宇宙から来た侵略者『にゃんこ将軍』〉のアニメを鑑賞した。

 流石に1日で24話全ての話を見ることは出来なかった。


「それなら、私がこの話のあらすじを教えますね」


「お、お願いします……!」


 桃果ちゃんが、このアニメのあらすじを教えてくれた。 

 

 突如、人類の前に訪れた未知の侵略者『にゃんこ将軍』。

 この『にゃんこ将軍』は、地球侵略を実行するために、未知の星から来訪した。

 猫の姿になり、地球を偵察する『にゃんこ将軍』。

 その際に、おじいちゃんに拾われ、四人家族の家に居候することとなる。

 そこで食べた〈たべちょ~る〉のあまりの美味しさに感動する。

 そして、『にゃんこ将軍』は、地球の食べ物や猫に対しての扱いに感銘を受け、侵略活動を一時断念する。

 正体がバレないように特殊能力を使い、家族に訪れる数々のピンチを密かに解決していく……というドタバタコメディらしい。


「以上です! どうですか? 面白そうですよね」


「うん! 面白そう」


 これだけ彼女が目を輝かせて魅力を伝えてくるのだ、間違いなく名作なのだろう。


 全話見られなかったもったいなさを感じつつも、俺は彼女の熱量に引き込まれていった。

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