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珈琲を焙煎してたら恋琲になっていました  作者: エンザワ ナオキ


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第37話 住み込みバイト 〜くじ引き〜

 一通り食事を終えた4人は、順番にお風呂に入ることになった。


 喫茶『alive』の2階にある部屋は、部屋数も4部屋あり、さらにはお風呂も比較的大きい。

 実家の風呂よりのんびりと入れそうである。


「順番はどうする??」


「うーんと、つばさくんが最後?」


 雫ちゃんと蜜柑みかんがお風呂の順番を決めている。

 俺と桃果とうかちゃんは、食器の片付けを行なっている。

 

「つばさくーん? お風呂いつ入りたい??」


「うーん、いつでも良いかな」


「いつでも良いじゃ決まらないでしょ」


 雫ちゃんが俺に順番を聞いて来た。

 《《いつでも良い》》とか、《《どっちでも良い》》とかの返事をすると大抵こうなる。


「なら、最後に入ろうかな?」


「えー? 私たちが入った後に入りたいんだ? つばさくん、えっちだね」


 雫ちゃんが冷たい目線を送って来る。

 そう言うつもりはない。

 最後の方が、後を考えずにゆっくり入れる。

 それに、風呂掃除もついでに出来るからである。


「なら、最初に入ろうかな?」


「えっ、それって私たちを待たせるってわけ?」


 今度は蜜柑が冷たい目線を送って来る。

 なら、どちらでも良い。

 しかし、それだと一向に決まらない。


「それなら、くじ引きで決めよう」


 俺は、そう言うと、1から4までの番号の書かれた紙を用意することにした。


 5分ぐらいが経ち、ようやくくじ引きの準備ができた。


「じゃあ引いてもらうよー?」


「お、おっけー」


 まず引いたのは、桃果ちゃん。

 桃果ちゃんの紙には、(2番)と書かれていた。


「次は私が引くね!」


 次に引いたのは、雫ちゃん。

 雫ちゃんの紙には、(1番)と書かれていた。


「やったー! 1番だ!」


 次は蜜柑が引く番。


「つばさくん、先に引きな」


「いいのか蜜柑? なら遠慮なく……」


 俺が引いた紙には、(3番)と書かれていた。


「はい、じゃあこれで決まりだね! 私は悪いけど、課題の続きするね!」


「後で手伝いに行くね」


「ありがとー」


 蜜柑は、部屋に戻って行った。

 手伝いに行けるので、2人の順番が後ろなのは、都合が良かったかもしれない。

 

「じゃあ、わたしは1番なので、入らせていただきますねー! つばさくん? 覗くのは禁止ですよ?」


「わ、私は覗きたかったら、除いても……」


「桃果ちゃん? そんな簡単に見せちゃダメだよ?」


「わ、わかりました……取り消します。み、見ないでください……」


 覗く気はないから安心してね。


「覗かないよ! 冗談言ってないで、早く入って来な!」


「はーい、行って来まーす」


 雫ちゃんは、お風呂に向かって行った。

 不思議な感覚である。

 初恋の人が同じ屋根の下で、お風呂に入ったり、寝たりする。

 というか、雫ちゃんの彼氏は心配しないのだろうか。

 このことも後で聞いてみるか。


「に、西城さん……これ食べてみて下さい」


 リビングに残された、俺と桃果ちゃん。

 桃果ちゃんは、俺に《《あるもの》》を差し出した。


「これって……」


「はい! バタークッキーです」


「俺に作ってくれたの?」


「いえ、さっき3人でデザート食べてる時に、出したんです。に、西城さんは、部屋に戻ってて、渡さなかったので、今渡しました!」


 ちょっと勘違いしてしまった。


「ありがとう! 頂くね!」


「に、西城さんのバタークッキーは、ショコラ風味にしてみました」


「ありがとう! 俺が、ショコラ好きなのよく知ってたね!」


「なんとなく……勘です!」


 桃果ちゃんは、どこか嬉しそうである。

 クッキーは、ほんのり甘く、ショコラもしっかりとアクセントになっており、とても美味しい。


「とても美味しい!」


「あ、ありがとうございます!」


 俺の味覚をどんどん知られている気がする。

 桃果ちゃんの距離感がいつもより近い。


「つばさくーん? アドバイスお願い!」


 ふと後ろを見ると、蜜柑が壁をノックしながら、呼び出していた。


「あ、はーい! い、行って来るね!」


「は、はい……行ってらっしゃい」


 俺は慌てて、蜜柑の部屋に向かった。

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