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珈琲を焙煎してたら恋琲になっていました  作者: エンザワ ナオキ


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第20話 2次会

 中学の同窓会は二次会へと進んでいた。

 席順は人が減ったからなのか、今回は隣に雫ちゃんが座っていた。


 二次会に進んでも、達也と春風はるかぜさんの結婚の話でもちきりであった。

 すると、耳打ちで雫ちゃんが話しかけて来た。


「つばさくん、遅くなっちゃってごめんね」


 雫ちゃんが謝ることではないだろうし、俺は楽しく過ごしている。

 遊びに行くまでは億劫おっくうだけど、遊び出すと楽しい。そんなところである。


「全然、楽しんでるよ! 気にしないで」


 俺は、雫ちゃんに楽しんでることを伝えた。

 その時、同級生の男が雫ちゃんに質問をした。


「そういえば、バイトはまだ喫茶店でしてるのか?」


 雫ちゃんのバイト先を聞いたのだ。

 ついにその話になったかと思った。


「うん! 来年から社会人だから、年内は続けるつもりだよー!」


 ――雫ちゃんとのバイトもあと半年ないのか


 俺は少し落ち込んだ。

 相手は彼氏もいるし、手が届かないと知っている。

 冷静に考えて、このまま一緒にいるのは、虚しいだけなのでは?と考えていた。


「西城? 駅前の喫茶店だよ。今度行ってみれば?」


「あぁ知ってるよ」


「なんで知ってるんだ?」


 達也が不意にしてきた質問に、真面目に答えてしまった。

 別に隠す必要ないことではあるが、咄嗟の言い訳は思いつかなかった。

 

 ――素直に言うべきか?


 そう迷っていると、雫ちゃんが代わりに答えた。


「前にお客さんとして、来てくれたことがあるんだよ!」


 ――ナイスフォローだ


 っというか、雫ちゃんは真実をなぜ言わなかったのだろうか。

 黙っておこうと思ったのは、あくまでも俺個人の考えで、雫ちゃんには,伝えていない。


 ――次のバイトで聞いてみるか


 雫ちゃんのフォローのおかげで、なんとか真実をバレずに済み、同窓会も幕を閉じた。

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