新キャラ
〚え〜昨夜、謎の人物によって一人の生徒が攫われました。
なお、その生徒はすぐ見つかり、怪我もなく無事に帰ってこれました。
ですが、犯人は未だ見つかっておらず──〛
〜・〜・〜・〜
『あ〜長かった!一回校長黙ってくれないかな〜』
「お前寝ててほぼ聞いてねぇだろ。それよりもなんで昨日未来はお前の横に…」
その時、横を見ながら歩いていた花流は前方から来ていた女の子にぶつかった。
見た感じ……12歳といったところか。
ダボッとした服装で萌え袖。
おまけに、
【こらお主。前見て歩かぬか。我は上位層じゃぞ。】
…上位層…口調を昔の人みたいにしてるけど見栄張ってるとしか思えない姿だ。
【…まぁ我は寛大なのでな。許してやろう。次から気をつけるのだぞ?】
そう言って女の子は向こう側へと行ってしまった。
『あの子…僕より身長低かったのに…偉そうにしてた』
「実際偉いんじゃないか?……上位層って言ってたし…んじゃなくて。
なんで未来はお前の横で寝てたんだよ」
『それが分かんないんだよね。朝起きたら隣りにいたから。』
本当に不思議そうに答える花流。
「そうか…」
いつもなら動揺を見せるのに、見せない姿を見て納得してしまう。
やっぱ本人に聞くのが一番…か。
「よし。未来の様子を見に行くぞ」
『はぁ〜い』
「確か未来は救護室で診てもらってるよな?」
そうして俺等は救護室へ向かった。
─救護室前─
「失礼します。十秋先生(救護室の先生)。未来の様子はどう……ってん?」
十秋先生に未来の様子を聞こうと思ったら…。
【…ん?あぁ。さっきのか】
『……何か居るー!!』
「で?救護室に居ることはいいとして、なんで未来の近くに座ってんだ?」
何故か、さっきぶつかった女の子が未来のベットの横にある椅子に座っていた。
【主らこそ何故来たのじゃ?。我はこやつが心配で来ただけじゃが…。主らとはなんの関係が?】
「俺らも未来が心配で来ただけだ。
もし起きてたら昨日何があったのか話してもらおうと思ったんだが……起きてすら無いし…なんか居るし」
【なんかなどではない。我にはしっかり“ナーヤ”という名があるんじゃ。それで呼べ。
…まあ良い…して…白はこやつに何があったのか知っておるのか?】
っ!?なんで俺の名を…。え、言ってないよな…。
【フン…驚いておるな…。せっかくじゃし教えてやろう。
我はエスパーの能力を持っているのじゃ。
物を浮かしたり、心を読んだり、色々なことが出来るのじゃ。
じゃからこころを読めば相手の名前やある程度の情報は大体分かる】
…会ったばかりなのに自分の能力を教えるのか。
これは余裕からなのか馬鹿だからなのか。
『じゃあ最初に会ったときから情報割られるの?…怖っ』
【いや、そんなこともないぞ?
流石に相手の能力などはわからんのじゃ。
それに我には──】
その時、俺は嫌な予感がした。
直感ですぐ後に下がり、花流も蹴り飛ばした。
『痛っ!?いきなりなんなのさ!?』
直後、さっき俺と花流の居た場所にナイフが数本刺さる。
『え…?』
俺等の場所に来て、ナーヤの場所に来ないわけがない。
そう思い、ナーヤを見る。
すると、そこには片手を上げたナーヤと、その頭上に浮かぶ数本のナイフがあった。
【フン…くだらん】
瞬間、ナーヤの頭上にあったナイフがこちらに向けられ、飛来してくる。
「っ!」
寸前で避けた俺は、
「何すんだよ」
っと少し強めに言う。
【たわけ…後ろを見よ】
「ん?後ろ?」
そう言われ後ろを向く。
するとそこには“女が心臓を刺され、倒れていた”。
「…なるほど」
【わかったか?主等は狙われていたのじゃ。
…少しは感謝してもいいんじゃぞ?】
「…………」
俺は返事の代わりに仕舞ってあった短剣一本をナーヤに向けて一直線に投げる。
そのナイフはナーヤの頭に刺さる──のではなく、頭の横へ飛び、“後ろの女”に刺さる。
「…これでチャラにして欲しいね」
【……ほう?…気づかんかったのう】
「多分こいつ等は隠密系の能力だろう。
俺も後ろは分からなかったからな」
【…むぅ】
「見た感じ十秋先生も居ないし俺等は他の先生を呼んでくる」
【うむ。ならば我はこ奴等の処理でもしてよう】
「物分かりが異様にいいな」
【まぁ今はそのほうがよいと判断しただけじゃ。
それにこやつの友というのは分かったからな】
「取り敢えず俺等は行ってくる」
【うむ】
そうして俺等は救護室を出た。
・ ・ ・
あやつ等が出てったあと我は口を開いた。
【…なんのようじゃ?】
「‘いえ。何かご主人様に殺気を送った愚か者がおりましたので’」
すると、いつの間にか我の横にケモ耳の女が居た。
【え?…誰じゃ?】
「‘え?……わ、私ですよ!?。貴方の従業者の!!’」
【あぁ主か…。相変わらずコロコロと姿を変えおって。
わからないから元の姿に戻れ】
「‘えぇ…この姿動きやすくて良いのに…’」
【我が見てない時に変わればよかろう?】
「‘まぁ…それなら…’」
そういったあとポンッと音がして、ケモ耳の女から一転、クリーム色の髪をした男が現れた。
【うむ。やっぱその姿が主には似合っておる】
【‘嬉しいこと言ってくれますね。ご主人。
私はそこまでですが…’】
【まぁ何でも良い。そうじゃ……暇であるならこ奴等をどこかで処理しといてくれぬか?】
【‘了’】