花流は2度捕まる
『た〜す〜け〜て〜!』
救護室の椅子に座り、氷で両手足を拘束されている花流が言う。
【さて、今まで作ってきた試作品、失敗作をどうしていたのか聞こうではないか】
『待って、これ本当に助けて!冷たい!手足が冷たいの!
せめて!せめてロープとか!』
その返答としてナーヤは辺りに冷気を出しながら、
【で?どうしたのじゃ?】
『オッケー!スルー了解っ!……でもやっぱロープに─』
『ふぅ…落ち着く…』
「椅子に縛られてる状態で落ち着かれてもな…」
冷たさに解放されてホッとしている花流。
【……おい。】
『はいっ!話しますっ!』
〜・〜・〜・〜
その後、花流│曰く、『僕が持っているのと別のアイテム袋に失敗作を入れると、僕の寮にある箱の中に流れるようにした』とのこと。
何をどうやってその袋と箱を作ったのか話されそうになったが、長くなりそう……というかなるからやめさせた。
今は、その箱を見てみようとなり、寮に向かっている途中だ。
『ここだよ〜』
早速寮に着き、その箱というのを見せてもらう。
『この袋からこの箱に移動させるのはもちろん、箱を開けたら何が入ってるのかホログラムで映るようにしてし、種類別にも……ん?』
箱を開けた状態で固まる花流。
『……ぃ…』
「ん?何だよもっとおっきい声で─」
『ない!!!』
「っつ!…うっせぇ!馬鹿!」
こいつ…よりによってこんな至近距離で叫びやがって…!
『待って待って、本当にない!…え、なんでなんで…ブツブツ』
そのまま花流は一人の世界に旅立ってしまった。
「…おーい。帰ってこーい?」
【こりゃ駄目じゃな。聞こえとらん】
ガチャッ
【「っ!?」】
そんなとき不意に玄関のドアが開いた。
そいつは─
『………』
花流(?)がいた。
その花流(?)は俺達に気づくと、
『………』
パタンッ
『…いや、無言で扉閉めんなやぁー!』
花流は思いっきり扉を開き、辺りを見渡して花流(?)を見つける。
そして、
『お前が持ってっただろ!捕まえて場所吐かせてやるっ!』
そう意気込み、袋から白い毛玉を取り出す。
『絡め取れ!跳ねる毛玉!!』
その白い毛玉を花流(?)に向かって投げた……が、
「おい。どこ向かって投げてんだよ、それ…」
投げた毛玉は、すぐ横にある壁に当たった。
『いや、当たるもん!』
「んなわけ─」
バインッ
「?」
バインッ…バインッ
毛玉は壁や床にバウンドしながら着実と花流(?)との距離を縮めていき、
バチンッ
『………』
遂に花流(?)を捕らえることに成功した。
「それ捕まえられるんだ…」
ただ、簀巻き状態で捕まった花流(?)は身動きが取れずに、そのままの勢いで顔面から倒れた。
「うわぁ…痛そ…」
『人の物を盗るのが悪い』
「違ったらどうすんだ?」
『不法侵入で裁く』
ちゃんと考えてた。




