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炎野郎との対峙
「で、奴の表面温度、千度超えてるぞ。」
「大丈夫。水の能力を奪ってるから。」
「あー!なるほど!俺たち溺れて死にかけたからか!」
「うん」
「さあ、いよいよだ!」
「とりあえず、殴ってみよう。」
「大丈夫か?」
ライは、おそるおそる手を出して、一瞬だけ炎玉にあててみた。が、水の膜ができて、炎攻撃は一切効かない体になった。
「視谷、全然大丈夫だぞ。」
「おーナイスー。あと、トータでいいよ。透太だから。」
「なあ、トータ、これ、水噴出させることってできるかな?」
「やってみよう!じゃあ、俺は奴の弱点を透視で見る。」
ライは試行錯誤を重ね、十分後。
≪水噴射の獲得を確認しました。≫
「よっしゃ!」
「できたか?」
「うん!」
「んじゃあさ、その辺で試してみてよ。」
「よし。水噴射!」
≪水噴射を使用します。≫
“ドゴゴゴゴゴ…”
「あぶぶぶぶぶぶ…おい!俺にやるなよ!」
「でもすごいだろ?」
「まあな。」
「じゃあ、やるぞ。」
ライは、父の仇を込めてさっきの五十倍ぐらいの勢いで炎野郎に噴射した。
≪水噴射を使用しますか?≫
「はい」
≪水噴射を使用します。≫
ドゴゴゴ…ドカーン
「どうだっ」