記憶喪失
?なんだそれ?つか、何が起きたんだ?水は帯電してるし、てゆうか、この水は何者?あの宇宙船は何?なぜかみんなバトってるけど…銃持って…
「雷神!!大丈夫?生きてるな。よかったぁ。」
「え、うん。…でさ、君誰?僕の名前を知ってるみたいだけど。」
「ガーン。 雷神、記憶喪失か? 安心しろ。俺は医者志望だし、透視もできるからな。」
“透視!”
「ふむ…。喪失したのは海馬の側頭葉内側面領域だな…。海馬の主に左側に損傷が見られる。だが、今は何も薬とか持ってねーし、とりあえず、振動を与えてみるか。行くぞ、雷神!おうりゃ!」
≪危機救命の獲得を確認しました。≫
「なんか、よくわからん声が、ピンチペレモドソッとか言ってる…」
「え、何それ。なんか僕にも似たようなのが聞こえたんだけど。『視谷』。」
「い、いま、視谷って言ったっ。記憶が戻ったんだね。やったぁー」
「何を言ってるの?」
「君は、なんかスキルみたいなのが発動して、溺れずに生き残った。ただ他の人は…見ての通りだ。まあ、それで、君は何とか生き残ったけど記憶喪失しちゃったってわけ。」
「なるほど。まあ、状況は大体理解した。ところで、スキルみたいなのって、どんなの?ピンチなんちゃらみたいなやつ?」
「うん。たぶんそう。雷が落ちてきた。」
「そっか。でさ、僕、失神してたと思うからさ、雷神の神を失ったってわけ。だから、雷って呼んで。ただ、かみなりって呼ぶと長いから、ライって呼んで。」
「おっけ」
「こんな話してる暇ないよな…」
「さっさと倒しちまえばいいじゃん。あの二体。」
「そんなに簡単に言うけどね、簡単に倒せないから死人も出てるし、いま悩んでるんだよ。」
「まあな。でも、今となっては楽な話じゃないかと思ってね。なんでかっていうと、ライが雷を出せるからだよ。あれで攻撃すればいいじゃん」
「ま、まあ、できなくはないかもな。やってみる。」
≪危機対応を使用しますか?≫
「はい」
≪失敗しました。名前の通り、実際に危機に瀕していることが成功条件と言えます。≫
「ダメだった。本当に危険な時しかこのピンチなんちゃらは使えないみたい。」
"ボッ"
「っ!」
「?」
「あの炎野郎が攻撃を仕掛けてきた!」






