不幸
この異世界物語が僕の最初で最後の作品にならないように…(笑)
「異世界ってあると思う?」不良っぽい友達のタクヤがいきなりそうきいてきた。
俺はいま、昔から仲がいいタクヤの家に遊びに来ている。長身で目つきが悪く、金髪に染めたぼさぼさの髪が特徴。喧嘩は強いらしい。
俺は「ありえねよ」と不愛想に言ったら、タクヤはつまらなそうな顔になって黙り込んだ。
ふと時計を見た。
時計の針が午後の四時半を指す。
五時半にちょっとした用事があったので、タクヤの家を出た。
家に帰る途中、後ろから誰かの視線を感じた。気になって振り向くと…一気に寒気がした。誰もいないほうがまだましだ。これは幻覚か、それとも疲れているのか。
そこには宙に浮いた男の子がいた。
男の子は下を向いているので、顔はよく見えない。身長からしてだいたい小学3年生くらいだろう。
男の子がこっちを見た。
男の子の顔は…人間の顔ではないと思うくらい…醜い顔だった…不細工なのではなく、事故で亡くなった人の幽霊のような…顔を見た瞬間、恐怖が沸き上がってきた。
男の子と目を合わせた瞬間、急に周りが暗くなった気がした。
男の子は笑っている。まるで俺が怖がっている様子を見て楽しそうに、明るく笑っている。
男の子は小さい指を俺に指してきた。嫌な予感がして上を見上げたら、頭上にトラックが落ちてきていた。
「ーーですか…?」
誰かが俺に声をかけている。
「だーーですーー?」
きれいな女の子の声だ。
意識が戻ってきた。
「大丈ーーか!?」
焦点も合ってきた。
「あ…!」
起き上がってみる。見渡して分かったのはここは平原らしい。
平原…そうか、ここはあの世か…俺は死んだのか…
「気が付きましたか?」
じゃあ目の前の女の子は天使か悪魔ってところか…
「急に倒れてましたけど…大丈夫ですか?」
女の子は心配しながらきいてきた。
「倒れてたって…あなたが俺を閻魔様のところに連れて行ってくれるんじゃないの?
職務放棄?」
「…何を言っているのか分かりませんが…?」
青い瞳と髪のショートヘアーで前髪の右半分を髪留めピンで留めており、赤いマフラーをしている彼女はリルと名乗った。
日本に滅多にない名前に、俺はつい「外国の方ですか?」ときいてみた。
「え?あの、失礼ですけど…同じ質問をさせていただきます。」
「え、ちょ…」
「出身国はどこですか?」
ほんとに同じ質問をされた。
「に、日本ですけど?」
「二ホン…?」
「あ、アイフロームジャパン」
「あ…え…?」
戸惑っているのかからかっているのか?
「え、えっと…二ホン?がどこだかわかりませんが、ここはアマルスです。」
しばらく間が開いたが、俺の頭の中にすぐ出たことを言うと、
「どこだここぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ‼‼‼‼」
いかがでしたか?
誤字、脱字がありましたらご指摘ください。
以後気を付けます。