第八十六話 魔導の塔とファイヤーバレット
「ファイヤーバレット!!」
僕がそう言い放って、炎の弾丸がゴーレムに当たった。
そして、ゴーレムの肩の一部が弾けた。
その場で思い付いた、ファイヤーとウインドの合成弾、ファイヤーバレットを撃ちはなった。
この攻撃はもちろん銃をイメージしたものだ。
合成弾は、イメージが重要だと思われる。
イメージを形にするのだ。
これはプログラムにかなり似ている。
イメージを形成するものを分解して考えるのだ。
それにより炎の弾丸ファイヤーバレットを生成することが出来た。たしかな満足感があった。
「おにいちゃんすごいです!」
エクスプロージョンの準備をしている、ミコルちゃんが、こちらに向かって伝えた。僕は素直に嬉しかった。
「やるなァ」
ガルクもそう同意した。
「あっちは、ナオヤがやってくれたから、こっち行くわよ」
と、二人に向かってラクスが言った。
「おゥ」
「はい!!」
二人の返事が響く。
そして、ラクスが舞い。ガルクが咆哮し。ミコルちゃんが止めを刺した。
「あいかわらず一瞬だな。」
僕が一体のゴーレムを引きつけている間に。
もう一体のゴーレムを三人のコンビネーションで、一瞬で倒した。美しいコンビネーション。このままこのスタイルを完成させていきたい。
「このまま行くわよ」
その足でラクスが方向転換して、もう一体の方に走っていって、斬りつけた。
さっきの僕のファイヤーバレットで、ゴーレム一体の右腕が弾けていたので、そこに向かって切り込んだ。
いままで、効かなかったラクスの攻撃で、右腕をきり落とした。
「すごい!ファイヤーバレットのおかげね」
ラクスは攻撃しながら、そう言った。
こちらも、上手く作用した。三人の連携のときは、ラクスは誘導の役割だったが、僕の魔法力と合わせると、しっかりゴーレムとも戦えるということが分かった。
スピード重視の僕とラクスでも、連携すれば、ガルクやミコルちゃんでしかダメージを与えられなかった敵にもダメージが与えられることが分かった。これはなりの収穫だ。
「おらァ」
そうこうしているうちに、さらにもう片方の腕に向かって斬りつけるガルク。
ガルクは、自力でもう片方の腕を斬り飛ばした。
ガルクの力であれば、それが出来る。
そして
「ミコルたのむぜェ」
「わかったんかだよ!」
ガルクの呼びかけに応えたミコルちゃんは、詠唱を終わらせていた。複雑な魔法なので、いつもはぴょんぴょん飛び跳ねているミコルちゃんが、集中していた。
魔力により、少しだけ浮いた髪と、真面目な顔に、この子はすぐ先の未来、美人になるんじゃないか、という、戦闘中に相応しくない感想を抱いてしまった。
「エクスプロージョン」
ファイヤー、ウインド、サンダーを同時に合成した、爆発魔法、エクスプロージョンを事もなげに撃ちはなった。
そして、轟音とともにゴーレムが崩れた。
三人の戦術により、なんとか、2体のゴーレムを倒すことができた。
「やったなァ」
ガルクが、みんなに言った。




