第七十四話 魔導の塔とシルフとご褒美
「なるほど、これが感想戦かー。」
シルフくんがそう言った。初めてやったのだろう。新鮮な驚きを感じる。彼は更に考えて続けた。
「こうやってお互いの行動を振り返り合えば、次からもっと効率のいい戦いができるんだね、おもしろいなー」
シルフ君がそう言った。感想戦の意味を一瞬で理解していた。流石だった。
「そうなんですよ。戦っている時は平常状態ではないので、意味のない行動もたくさんしてしまうんです。つねにリセットした気持ちで自分の行動を振り返れるといいのだけど」
と僕は言った。冷静でいるのはかなり難しい。自分を客観視できたら、もうそれで、ほとんど買っているといえる。敵を知り己を知れば百戦して危うからず。
自分の先入観ではなく、客観視して比べられれば、もうその時点で結果はわかっている。
「それはなかなか、むずかしいわけだなー。面白い」
とシルフ君は言った。そとて続けた。
「さて、というわけで僕は負けたので、次の階に行っていいよ!次からは、どんどん敵も強くなるので、ここで、ゆっくり休んでいくといい」
「ありがとうございます。そうします!」
「キャットシー!」
「はい、かしこまったニャン」
キャットシーがシルフくんに呼ばれた。言葉を聞くまでもなく、用意していた。
「はい、ニャン」パチンと指を鳴らしつつそう言ったら。煙が発生し、そこからテーブルが出てきた。
そしてそこには、豪華な食事が。
「これは、ご褒美ニャン。四代妖精のシルフ君を倒した、ご褒美としてご主人様がご用意してくれたニャン」
キャットシーはそう言った。
「なんと」僕は絶句した。ダンジョンってそういうものだったのか。僕の知っているダンジョンとはだいぶ違うものだった。大きなおむすび1つで、地下20階まで潜るような過酷なものを想像していた。昔そういうゲームをやっていたので。
「こーれは凄いなア」ガルクは大きなこえでそう言った。
「美味しそうねー」ラクスもそう言った。
「はやく食べたいです」ミコルちゃんもそう言った。
「たべていいニャン!我々はここで失礼するニャン、満足したら、どんどん進むといいニャン、この先はシルフくんもいった通り、どんどん敵が強くなるニャン。ここでゆっくり休憩して、しっかり頑張るといいニャン。」
キャットシーがそう言った。
なるほどそういうものなのか、と僕は思った。
さらに強くなる敵。
楽しみではあるが、どうなることやら。
「では、また会おうニャン」
キャットシーはそう言った。
「じゃあ、またね!」
シルフくんもそう言った。
「次は負けないよ!」シルフ君はそういって去っていった。
文字通り嵐が去っていった。
「よーし、食べるぞォ」
ガルクが言った。
「食べましょう」ラクスもそう言った。
「食べるです」ミコルちゃんもそう言った。
「食べるかー」僕もそう言った。
そしてみんながご飯を食べなから、今までの戦いを振り返り始めた。




