第五十七話 魔導の塔のホブゴブリン
キャットシーの案内を抜け6階に辿り着いた。
「わりとあっさりこれたわね」
ラクスが言った。五階ごとにボスがいるという。
いままでの敵からすると、そんなレベルでもない気がしてしまうがどうだろう。我々が修行で強くなりすぎてしまった、ということだろうか。
「きたぞォ!」
ガルクが大声を上げてみんなに伝える。
いままでとは違う空気。新しいモンスターが登場した。
ホブゴブリンだ。
ホブゴブリンはゴブリンをさらに強くしたようなモンスターである。
ゴブリンが子鬼なので、ホブゴブリンは中鬼といったところか。
ゴブリンは小型だったが、ホブゴブリンはガルクよりは大きくないが、ラクスと同じくらいの大きさといったところ。
「本格的なモンスター登場だ」
ごくり、と僕はつばを飲んだ。
いままで、は低階層でゴブリンとだけ戦っていたので
本格的な戦いというのはしたことがなかった。
ホブゴブリンはかなり強そうだ。
武器もしっかりしたものを持っている。
剣と盾だ。
体格もしっかりしている。
かなり強うそうだ。
先制として、魔法を唱える。
「ファイヤー(mp小、スピード速)」
僕の右手の先から、素早い炎の球が放出された。
「グオォォォォ」
ホブゴブリンが雄叫びを上げ、盾をこちらに向けた。
なんと、盾で受け止められた。
魔法を物理的に受け止めた。
「6階でこのレベルか。」
衝撃を隠せない。魔法を防ぐのはそんなに簡単なことではないはずだ。
これは、なかなか。
30階まであることを思うと、いきなり強くなったモンスターたちにこれからの道中の大変さを思う。
「ガルク!」
「おうよォ」
ホブゴブリンはパワータイプ。そしてパワーがあるのに、盾で防御してくるタイプだ。
パワータイプのガルクと相性が良いだろう。
「おおおオオォォォォォ」
ガルクは雄叫びをあげ、大太刀を振るった。
「ググググ」
ホブゴブリンも大太刀を振るう。
剣同士がぶつかりあい火花が散った。
「すごい、ガルクと互角だ」
いままで、瞬殺していた、ガルクの姿しか見ていなかったので
なかなかの相手だということがわかる。
「しかし、こちらは四人で向こうは一人だ」
僕はそうつぶやく、一人が足止めしてくれている今がチャンスだ。
激しい戦いなので、なかなか、援護することができない。
そんな中、ホブゴブリンの横に移動していた、ミコルちゃんが魔法を唱える。
「アイス」
ホブゴブリンの足にアイスを唱えて、地面と足を一体化させてホブゴブリンの動きを封じた。
「ナイス!ミコルちゃん」
僕はミコルちゃんに言った。
「グググググ」
ホブゴブリンは力を込めてうめき声を上げた。
「いや、そうでもないらしいぞォ」
近くで戦っていたガルクが言う。
パリーン!
氷がはじける音がした。
なんとホブゴブリンは固定されてた足を振り上げ、アイスを引き剥がした。
「これはなかなかだなァ」
6階のモンスターはかなり手ごわかった。




