第四十三話 限界勝負
昼休み、ガルクとラクスが戻ってきて、一緒にご飯を食べていた。
午前中に起こったことをみんなで話していた。
「へぇ、ミコルを水浸しにねぇ」
ラクスは明らかに怒っていた。
「いや、あれは事故で」
と僕は弁明するとガルクが爆笑していた。
「ククククク、やるじゃねえかァ」
そうガルクは笑っていた。
「いや、それどころじゃなく、死にかかったんですけど。」
「フォッフォッフォ、あの程度で、落とすとはお主もまだまだじゃのう」
「すいません」
大魔法使いがそう突っ込む。
「おにいちゃん、ヒドイ、グスン」
「ああ、ごめんよ、ミコルちゃん」
ミコルちゃんも言う。
「ミコル・・・ちゃん?」
キッとラクスが僕を睨みつける。
それを見てまだガルクが笑う。
「ククククやるなァ、ナオヤ!」
ガルクはまた笑った。
「そんな!大魔法使いが悪いのでは?」
「フォッフォッフォ、そうかもしれんなぁ」
大魔法使いが笑う。
「しかし、そろそろ、その大魔法使いというのをやめんか?ワシにもジージと言う名前がある。そちらで呼ばんか」
「わかりました。ジージ師匠」
「フォッフォッフォ、それで良い」
ジージと呼ぶことになった。
「午後もみっちりいくぞい」
「はい」
「なんかされたら言ってね、ミコルちゃん」
そう言って、ラクスはまた修行に出た。
「クククク、また面白いことがあったら教えてくれよォ」
ガルクもそう言って修行に出た。
みんなが出て行ってから、ミコルちゃんは
「もういいわ!下着が透けてたわけでもないし、許してあげるのです!」
そう言って許してくれた
「そのかわり、午後もビシバシ行くのです!」
「ははは」
辛い修行が始まった。
「よっと、次は左手でやるんじゃ」
ジージは岩を砕き、僕の頭上に投げた。
そして、僕は左手で魔法を唱えた。
「ウォーター!」
左手の出力はかなり弱い。
岩を支えられるギリギリの出力しか出ない。
「おにいちゃん、こんどはミコル邪魔しないから、頑張るんだよ!」
ミコルちゃんはそう言った。
こんどは外乱なしか。
しかし、左手はほんとに出力が足りない。
これは、外乱がなくても限界かもしれない。
本当につらい。
中学校高校の時は体育会系の人たちを横目に見て、大変そうだなぁ、と思っていたが。本当に大変だった。
身体に負荷を当たることがこんなにツラいこととは。
ずっとパソコンと向き合っていた自分としてはかなり大変なものがある。
プログラムなら、寝ないで夜中まで出来るが、体力仕事がこんなにつらいとは、思っていなかった。
こちらに飛んできてからは、体力を使うこともあったが
自分で限界を決められるので、なかなかこんなことはなかった。
「ジージ、もうナオヤ、バテてるよ」
「フォッフォッフォ、そうじゃな。過酷じゃったかな」
「まだ!まだ、なんとか出来ます!」
そういうのがギリギリだった。そして僕は倒れた。




