第三十九話 魔法使いミコル
「ちょっと、なにするんだ君は」
彼女が放ったファイヤーをなんとか避けた。
僕は叫んだ。それが精一杯だった。魔法を使って避ける余裕すらなかった。大出力の魔法だがスピードは遅かったので、なんとか視認してから避けることができた。
奇跡に近い。
こんな小さい女の子がこんな高出力の魔法を使うなんて、想像もしていなかった。魔法に年は関係ないのか。
「しかし、すごい出力だ。やっぱりここの関係者か」
さすがにここに普通の子が入ってくるとは考えづらかったので、関係者かもしれない、と頭の片隅にあったが
まさか、これほどまでの出力を、こんな小さな女の子が出すとは。
やはり、この学校はかなりの訓練が施されているのだろう。
「フォッフォッフォ、やっとるようじゃワイ」
「大魔法使い!この子は一体!?」
戦闘中に、ノシノシと大魔法使いがやってきた。
そして、当たり前のようにそう言った。
僕は、大声で聞き返した。大出力による危機感でテンションが上がっていた。
「ワシの弟子じゃわい。ミコル、全力で行くんじゃ」
「わかった。ジージ」
やはり、弟子なのか。そう言われればあの大火力も理解出来る。
しかし、いきなり襲ってくるとは、と昨日自分がしたことを棚に上げてそう思った。
「ジージ?」
「ワシの名じゃ、ナオヤもいいかげん大魔法使いと呼ぶのはやめてもらえんかのう」
大魔法使いに名前があったのか?ラクスもガルクも大魔法使いと呼ぶので気が付かなかった。あれは、ちょっと馬鹿にしてそう読んでたのかもしれない。魔法を使わなかったらただのエロジジイだし。
「ウォーター」
「うへえ、今度はウォーターか」
今度は準備ができていたので、オーラを全身にまとい
ワープした。
そして今度はしっかり準備をする。
オーラを手にまとった。
「もう一回ウォーター!」
彼女が魔法を唱えた。
よし、こい!
今度は準備していたので、しっかりとこちらもウォーターを打ち返した。
「ウォーター」
ウォーターとウォーターがぶつかる。
しかし、撃ちあった瞬間分かった。
まずい、彼女の魔法のほうが強い。
こんな時に一つ閃いた。
もう片方の手もだせないかな、そう思って
試しに左手でも出してみた。
「ウォーター」
出た!いま両方からウォーターが出ている。
出てはいるが、全然弱い。
「うわ、左手のウォターよわ!!」
と困ったが、あ、でもイヤ待てよ。
そこで、ぼくは思いついて、軽くジャンプした。
摩擦がなくなったので僕は後方に飛び、しかも、左右の出力が弱いので、左手を軸に回転をして飛んだ。
おお、できたできた。
たまたまだけど。
大きく左後方に、飛んで、ミコルと呼ばれた少女のウォーターを避けた。
「わ、スゴイ。ほんとに変な魔法をつかうのね。ミコルびっくり」
「いやいや、びっっくりしたのはこっちだよ。なんという」
「というわけで、ナオヤ、兄弟子のミコルじゃ」
「よろしくね、おにいちゃん!」
「え?!」




