第十七話 科学と魔法
そろそろ、実感してきていたのだが
魔法はかなり危険なものだ。
正しく使えればかなり良いものではあるのだけれど。
魔法は、仲間を傷つけることも当然ある。
単純にエネルギー量が高い。
これは科学技術と同じだ。
電池なんかも、普段はなにも考えずに
使っているが、スマホに入っているリチウムイオン電池なんかは
単独でショートさせると火花を上げる程だし
家庭用電源なんかも簡単に人が死ぬ。
そのくらい危険なものを
コントロールして、くらしているのが現代社会だ
現代社会は巨大なエネルギーを計算技術によって
コントロールして支えている
微分も積分も重要だ
そのくらい、むき出しのエネルギーである魔法を
システムで制御できないのは
かなり危険なことだと
僕は思っていた。
なので、僕はきちんと魔法を制御したい。
ワープの話に思考を戻す。
±の誤差がわかっていれば
目標をそのプラス分引いて
設定すればいい
目標値より行き過ぎても
ぶつからないところを目標にすればいいわけだ。
これは意外と難しい考え方だ。
カンでできるような人も多いけど
我々プログラマーは狙って
再現性をもってやりたい。
そう確認したので、もう一度ためす
「ワープ」
「ワープ」
「ワープ」
三回ワープを繰り返し石を置いて距離を測った。
「うん、だいたいわかってきた。」
と、地面にメモを書く。
距離による誤差の変動もあるはずだ、いずれそれもやっていきたい。
でも今日はだいたい満足
10メートル程度の移動の誤差がわかった。
「おい、それ何やってるんだ!」
「ふふ、秘密」
「オイ!なんだそりァ、教えてくれよ!」
「ワープが凄いのはよく分かったけどよォ」
「その地味な作業は何だよォ」
地味、か。
プログラマーはそれよく言われるな。
けどこれが重要なんだ。
再現性を高めることが
何かをコントロールする上で重要なんだ。
たまたま上手く行けばいい、根性で解決すればいい、などは
プログラマーがやるべきことじゃない。
さて、現在の精度は分かった。
ただ、これもあくまで現在の、だ。
環境が変われば変わる。
この後僕の技術があがって、もっと精度よく飛ぶことが出来る可能性もあるし
逆に言うと、体調によって、精度が崩れることもあるだろう。
電子パーツなどは
僕らが感じることはないが
もともとは温度などの影響を受けやすいものだ
その温度の変化による
特徴の変化もつかって
計算してセンシングしている。
温度が変化した場合、同じように
特質変化する場合はこれでいける。
僕も、最悪の体調の時に
ワープを試したい
まぁ、これは、体調が悪い時に試すしかない。
無理やり体調を悪くするのはメリットが少ない。
体調は簡単には回復しないから
ラクスが来た。他の場所でトレーニングをしていたらしい。
「みんな準備は出来てるようね」
と、僕とガルクに言う
僕とガルクは頷く。
「さて!行くわよ!」
「よっしゃ!」
「はい!」




