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時廻奇譚 〜あなたに捧ぐ、恋物語〜  作者: 日ノ宮九条
第四章 壬生浪士組と平和なる日常
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第34話 疑惑のカンケイ

【沖田総司】


島原の店を飛び出していった瑞希ちゃんを、みんなで探すことになった。


飛び出していった時、彼女は泣いているように見えた。


そして、僕は僕自身の感情に驚いていた。


「さっきはきつく言い過ぎてしまったかもしれない」と、彼女に申し訳ないと思っている自分の感情に。


あのときは、桔梗君を押し倒している瑞希ちゃんを見て、無性に腹が立っていたせいで、必要以上にキツく言ってしまった。


……そして、僕はそれを後悔しているーーーーーーー?


……とにかく、早く瑞希ちゃんを見つけないと。


土方さんが言っていた。

あの子は、まだ人を斬れないと。

まだ日が出ているとはいえ、誰かに襲われないとも限らない。

ドジでお馬鹿な君じゃあ、すぐに死んじゃうかもだよ?



そして、僕は島原から少し離れた河原で瑞希ちゃんを見つけた。


……桔梗君と、一緒に。


泣いている瑞希ちゃんを桔梗君が慰めているように見えるその姿は。


まるで……。



僕の胸の中が、どす黒い何かで覆われる。



あーあ。


瑞希ちゃんったら、他人の前であんな風に惨めに泣いて。


泣いたら許してもらえるとでも思ってるのかなぁ?


僕が瑞希ちゃんに言ったことを後悔している?


そんなわけないじゃないか。


僕はただ、惨めな君の姿を拝みに来たんだよ。


それなのに他の人に縋るなんてさぁ?


ーーー君が悪いんだよ、瑞希ちゃん。


こんなに僕を苛立たせるなんて。


君が、他人なんかに心を許すから。


君が悪いんだよ、瑞希ちゃん……?



********************



※おまけ後日談



【桜庭瑞希】


私が島原にて晴明君を押し倒すこととなった日の翌日の朝。

朝食のためいつもの部屋へやってきた私に、部屋中の視線が突き刺さる。


え、なにこれ?


「……瑞希」


箸を置いた原田さんがなんとも言えないというような表情で私を見上げてきた。


「な、なんですか?」


なんとなく嫌な予感がして身構える。

……すると案の定、原田さんはそのままの表情で爆弾を落としてきた。


「……君が、島原で桔梗を取り囲んでいる芸妓に嫉妬した挙句に彼を押し倒したって、本当かい?」

「はあああああああああああああ!?!?」


なんだその事実無根すぎる話はっ!?


「噂になってるんですよ。昨日島原に行った他の隊士が馴染みの芸妓たちから聞いたそうです」


と、平助君。


誰だその噂に飾り付けて放り投げやがった奴はあああああああああああ!?!?



「昨日、お前らが帰った後、芸妓らが言ってたぜ?『お二人の恋を応援しています』ってな!」


応援すんな!!

この時代でもいるんだなホモ好きの腐女子どもっ!!


「私もその手のことには偏見を持たないつもりだからね。羽目をはずしすぎない程度に頑張ってね」


と、子供の成長を見守る父親のような目で微笑んでいる山南さんの発言に、私の堪忍袋の尾は弾け飛び、絶叫にも似た怒号を上げた。


「ふざけるなああああああああああああ!!

誰が男色だああああああああ!!」



かくして朝の屯所に私の心からの叫びがこだましたーーーーーーーーー。



追伸。


その後部屋に乗り込んできた土方さんに「朝からうるせえっ!!!」っとゲンコツをくらった挙句めちゃくちゃ怒られました。


あなや〜。



…………チョット違うか。



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