無垢な世界
―第一章― それぞれの日常
左右吉 梶夫:現在は高校生・陸上部所属
今日も部活があり、すごく汗をかいていた
「左右吉!またやな」
友人に挨拶をされる、俺は友人を見送って家に帰宅することにした。
いつもの道を通って家に帰える。
しかし、今日は少し様子が違った。家につくと
なにやら宅配便の人が来ていた・・・
普段俺の家には宅配便やそれらしきものが来たりすることはない
全て近くのスーパーやコンビニでまかなっている、ましてや親がほとんど
帰宅をしない俺の家に、宅配便が来ることなんてないと思うがと俺はあやしく思った。
しかたないから受け取ることにした。
「左右吉さん、いますか?」
「はい!此方にいます。」
俺は、テケトーニ返事をした。
「良かったです。これがお荷物です。」
なんだと思ったが、あまり問い詰めないようにした。
とりあえず、俺のベッドの下にでも隠すことにしよう。
それはナゼかと言うと、もし親が帰ってきてしまったら勘違いされることに
なるかもしれないからだ。その意味も込めてベッドに隠すことにした。
そして俺は電気を消して速やかに寝る事に決めた。
そして――翌朝
俺は普通に起きて。ベッドから降りて歯を磨き顔を洗って用意をすませた。
どうせ・・・親もいない、俺の家では朝飯はコンビニで買うことが
約束されていた。いつものようにコンビニに行く。
「ありがとうございました。」
店員にそう言われパンを買い頬張る。
その後に学校に行く。その間に切本 聖太郎とあったから声をかけてやる。
「よお。」
と挨拶を交える。
「おはっー!梶夫」
向こうも挨拶を交えてくる。
切本 聖太郎:俺の親友、極度の漫才好き
俺は聖太郎と話していた。話の内容は
昨日のテレビの話だった。
俺はふと近くをみた学校が見えた。
それにしてもこの学校は近いよな
とつくづく思う。そう思っていると
学校についていた。
「よう。みんな」
と俺は中のいい友達に挨拶をする。
もう直ぐ授業が始まる。俺はこの間は寝るか
または校内をうろついて不思議な現象を探すことに
決めている。で、今回は不思議な現象でも
探してやろうと思い教室を飛び出した。
当然、先生に見つかることはわかっている。
でもこのスリルがたまらないと思う反面怖いと言うのも少しだけある。
でも、俺は自分の好奇心には負けてしまう。だから無視して出て行く
案の定、先生に見つかった。
「おい。左右吉!どこに行くんだ?」
「ちょっとトイレです。」
俺は適当な言い訳をしたが、この先生は
あまり、頭が良くなかったせいか何も言われなかった。
(よっしゃー!とでも叫びたかったぐらい嬉しい。)
そして俺は鼻歌を歌いながら、屋上へ来た。
案の定、何も変わったことがなかったか、俺の悪友である
榎上がそこにいたから、適当に挨拶をしてやった。
「よう。universe!お前ここで何しているんだ?」
榎上:かなりの宇宙好き・意味不明な言葉を話す。
universeは俺が榎上に勝手につけたあだ名だ
「…宇宙人を探し・・・ている」
なんだよこいつは本当に信じているらしい。俺は呆れた。
その後もuniverseはあたりを見るなり。変なポーズをしたりしていた
俺はuniverseをみているとふと思った。それにしても、こいつの下の名前は
なんなんだろうと疑問に思う。いつも絶対に「・・NO・・・」と
かわけのわからないことを言って逃げるのだ。俺は問い詰めてやろうと思っていた。
俺はずっとuniverseを見ていた。笑ったり、跳ねたりしていた。が・・・・
榎上は最後にこう言った。
「…YES…」
意味がわからないが。こいつはそういう
ヤツだと昔からの関わりだからわかる。
話していると。一時間目の授業が、終わるチャイムが鳴った。
俺は教室に帰っていそいで、寝る準備をした。
そして目が覚めた。丁度、そのころ部活が始まる頃だった。
心の中で思っていると。友人の聖太郎に起こされた。
「毎度!毎度!よう寝るな。お前は」
「ありがとな起こしてくれて俺今から部活に行くな」
俺はそう告げて部活に行った。ここまでは普通の
生活だでもまさかあんなことが起こるとは予想もしなかった。
俺は陸上部だ、陸上部の部室に向かうことにする。
その途中に universeに声をかけられた。
「・・YES・・います・・・か?」
こう話してきたしかし何を言っているのか俺は理解できる。
「何が、ありますかだ?」
むぅ・・・とわけがわからない溜息をついてこう告げてきた。
「むぅ・・HOMEに来た。郵便物はあ・・・る?」
とそう聞いてきた。俺は次に何を言うのか目に見えていたので
すぐさまに答えてやった。
「あるが。」
そう答えると。universeはすごく希望に満ちた表情をしていた。
で、こう喋ってきた。
「…・YES!‥それは。重要・・・」
うん?俺は溜息をついて答ようとしたが・・・
また、universeは、わけのわからないことしていた。
こんどは、教室からわたり廊下まで何秒で
いけるか・・と言っていた。少しの時間が立つと、満面の笑みで
universeが戻ってきて、ガッポーズをしていた。これ、だけをみたら
他の生徒は違和感を抱きかねないだろう・・・と思った。
俺は何が、重要かを訊きだそうとしていたがuniverseは
相変わらず、跳ねたり、飛んだり、なぞの言葉をはいたり
して近づけなかった。そして、こう俺の事を呼んできた。
「‥ヒュウは・・最近ナニ‥してタンダ?」
「ヒュウ?」とは何のことかと・・・と思ったが俺はすぐに理解できた
「もしかして、そのヒュウは人間のこと?」
「‥sou・sou・・人間!人間!・・」
やっぱりなと思ったが・・・でも「なんで?」こいつはヒュウとか呼ぶようになった
んだ? 俺はそう考えていたヒューマン=人間だから、そう呼ぶことにしたのだろうか?
でも、universe はちょっと前まで俺をこう呼んでなかったはずだ。
俺は、疑問に思っていたら。
「BY‥BY・・」
意味不明な挨拶をし、universeは去っていった。
俺は、部活の事を思い出した。やばいこのままじゃサボり
だと思われる。駿足で走って部室に行った。
が…普段と同じ時間だった。
あれ? あいつと話していた、時間長かったよなと
心に訴えかけた。
ようやく、部活は終わり帰宅する。聖太郎に挨拶をして。
「じゃあなまた明日。」
いつものように挨拶していると聖太郎が変な顔をして
睨んできた。
「なんだ?」
と聞き返したが聖太郎は、何も言わなく
不機嫌そうな顔でずっとこっちをみて睨んできてる。
なんで俺を睨むんだ? それにしても今日の聖太郎は
言動がおかしすぎる。俺もかなり不思議に思った。
こんなに不機嫌そうな聖太郎を見るのは
始めてだ、もう詮索はあきらめた。
俺は別れの挨拶だけをしようとしたが、いきなり
聖太郎が、意味不明な言葉をはいた。
「オレに近づくなっ!!!」
そう言葉をはいて、聖太郎はいなくなった。
そのあとに、俺は考えていた。謎の宅配便に
不機嫌すぎる聖太郎。何がどうしてこうなったんだ?
そう一人で考えていると、家についていた。
どうやら、俺は、家についたことも気づかないほどに思い悩んでいたようだ。
家に帰って。いつものように、ご飯をたべて、いつものように寝る。
寝ようとした時だ。
「・・・Good・・・morning.梶夫・・・」
どこからか、声がした。誰だ? ふと横を見わたすと
universeが、俺のとなりに寝ていた。
「なんなんだ?」
俺は驚いて、そう口にしてしまった。
めんどいから、話さずに寝る事にした。
universe は、何かを話していたようだが
スルーして俺は睡眠に入った……
―第二章― 目覚めた世界、とは。
――しばらくして…
俺は、目覚めた…
いつ寝たのかが、わからなかった。
記憶喪失になったのかもしれない・・・
あっ・・俺は、寝ていたのか・・・
そう思って、辺りを見回してみた。
なんだ、ここは?そしてこいつらはなんだ。
そう思っていると。一人の男が話しかけてきた。
「ヤット・・wake up・・シタ」
考えていたら。こいつはあの universeじゃないか
俺は、疑問に思いそう問い詰めた。
「ここはどこだ?」
「なんで俺はここにいる?」
「答えろよ!」
俺は、問い詰め続けた。
なにも、わからなく正直怖かった。
そう、心の中で思っていると。
universe はマジメにこう回答しやがった。
「‥ココ・・は違う世界。アノ世界とまったく違う・・」
なんなんだ? 俺は、驚嘆な声を張り上げる。
「・・原・・因は、あの郵便物・・」
発言している、最中に密かに笑っていると、思うのは気のせいだろうか?
「アノ・・郵便物・・に異世界へのトビラが繋がっていた・・・」
「そ・・して・・むぅがアノ郵便物を開放した・・・」
開放って? 俺は疑問に思いながら universeを見たこいつは、満面の笑みだった。
むかつくヤツだな、と俺はこの時そう感じた。
そう、universeに言われたあと、辺りを見回してみた。
とても、暗くて人がいる気配はない・・・
俺は、気になってuniverseにたずねてみた。
「それにしても、暗いな」
「…YES…」
そう答えてきた、なるほど、と俺は、頷く。
それにしても、それ以外なにも口に出さない。
俺としては嬉しいかぎりであるが、人が誰も見えないの
は怖くもある。
「…2つ、道・・重要」
驚いたことに、universeが教えてくれた。
俺は少し、楽な気持ちになった。
「教えてくれて、アリガトな」
「気にスルな」
まともに答えて来た、universeがまともに
答えてくるの珍しい…がそれよりも
こいつが、こんなにも頼もしいことにビックリした。
「それで、どっちに行くんだ?」
universeに訊くとなにやら
何かを取り出そうとしている。
あれは消しゴムか? あんなものでなにをするんだろ?
「…これ、Use、仆れた方向」
「その方向が、正しい道か?」
俺は一安心をした、ようやく、ここから出れるのか!
その―瞬間、思わぬ事態が発生した。
何かが落ちてきた。
「・…‥・」
すると―universeは、突然だまりこんでしまった。
俺は悟った、落石が落ちてくると。
思ったとおり、落石が落ちてきた、しかも不幸なことに
universe が指差した方向の道が落石に、ふさがれた・・・
「universe、これでは進めないな・・・引き返そうか?」
俺はそう言って引き返そうとしたが、universe が手を
離してくれない、なんとかしてでも手をは
は離させようとしたが、以外にも握力が強い
こいつこんなに握力強かったか・・・
そこで、俺は説得することにした。
「universe、引き返さないか?」
そう言うとuniverseは真剣なまなざしで
こちらを見つめてきた。
「…それは…・ヤメロ…むぅはそんなの‥Dislike」
ついには―拝み倒された。
仕方ないか進むとするか、俺は決め込んだ。
進んでいると人が見えた、なにやら変な格好をしている
よし!この人達に聞いてみるか、そうする事にした。
「ここはどこなんだ?」
俺が言うと一人の男が俺のことをジロジロみてきた。
なんだこいつ?ジロジロみてきているが…何があるんだ?
俺に、何かついているのか。
俺のことを、ジロジロみていた視線を外して
緊張が、ほぐれたようなのか、話しかけてきた。
「私は、怪しいものでは・・ないです。」
そう言ってきた、見るからに、怪しいと思うのは俺だけか?
俺は、視線をuniverseに移し変えた。
こいつは、相変わらず黙っている。
話しかけられそうに、ない程、消しゴムに、夢中になっていた。
もしかして、怪しく思ってるの俺だけか?
そのあとに、男は、こう言ってきた。
「gkりfcv様、を尊敬しています。」
早口で、聞き取れなかったが・・・こいつは
そいつの、手下なんだろ?と思った。
それに、不思議だと、思うことが、まだあった。
その集団の、住処なのか?ここは、そう思って
しかたのないほどに、集団が、重要視しているように見える。
「ここで、私達は、退散する。」
少し先を行くと、集団がここでいいと言った。
親切にも、道を教えてくれたから、ありがたい。
教えてもらった、ほうの道を行くと、光が見えた。
しかし―少し違和感が、ある光だった。
それでも良かった、なにしろ光が見えるほどに
嬉しいことはなかったのだから。
俺は、考えてみた、ここはどうして暗いのかと
ようやく、ナゾがとけた、ここは、洞穴だったと、いう事が。
いま、気づくのは遅すぎる。俺はそこまで
怖がっていたのか?どうにも、面白くおもわなかった。
洞穴を抜けると―思わず息をのむような、光景が広がっている。
何だ!これは!と叫びたい、程に仰天した。
そこには、砂漠が広がっていた、おかしすぎるだろ?
不自然だろ、今まで、洞穴にいたのに
なんだ!ここは!と俺は思っていた。すると、俺のうしろで
universeは、大爆笑していた。
こいつは、俺をバカにしているのか?殴りたいと
思ったが…さっきの握力の違いで、負けるのは
俺だと、確信をして、怒りを堪えた。
そのかわりに、universeに聞いてみた。
「なんで、笑っているんだ?」
「・…」
universe あいかわらず、黙り込んでいる。
無視して、先を急いだ、どっちに行っても
砂漠だらけだが…ふと向こうを見ると
何やら、人らしき影がある。
気になったので、行ってみることにすると、決め込んだ。
すると、何やら、ロボットみたいなのが、虐められいるように見える。
近づいて、声をかけてみることにした。
「なんで、虐められているの?」
「・・・・・」
すると黙り込んだ、その後も何回も声をかけてみた。
「聞こえてる?」「おーい?」「どうした?」
すると、ロボット達、が少し動いた。
動いたから見えたのか、その中には、小柄で愛おしい目をした
女の子がいた。俺は、ふと思った。周りがロボットなのに
どうして、この子だけ人間なんだ?それとも人間の形をした
アンドロイドか?そう不思議に思ったが・・・話しかけてみた。
「じー…」
変なものでも見るみたいにこっちを睨んできた、なんだ?
俺なんかしたかと思っていると―たくさんの人間に取り囲まれた。
俺たちは、逃がしてもらえたが…俺が気になった女の子とロボット達は
大量の車で連れて行かれていた。もし、次、その子にあったら助けてやろうと思った。
どうせ、帰られないんだし…あの子を探すかと、決め込んで旅をすることにした。
ずっと歩いていた朝―夜―朝と付き日が過ぎていき…
何も、食べていないせいか。腹がものすごく空いてきた。
俺は、少し前までの生活を思い出した。
家に帰って、起きて寝て。学校に行って部活に行く―
部活のことを思い出したときふと気づいた。
そうだったな…俺はこのままなら部長になれたのにな…
そう考えていたが…universeのことも気になっていた。
どこに隠していたのか…カップラーメンの箱の空が3個
あった…こいつは、どこからこんなものを出したんだ?
と思った、だから俺は、もらう事にする。
「俺に、それをくれないか?」
「…YES…1000円…」
金を取るのかと思ったが、しかたないから払ってやった。
しかも、俺の全財産だ…こいつはいつから万屋になったんだ?
多少は、苛立つ!がここは堪えることにする。
こんなところで、ケンカを、している場合じゃないと俺は悟った。
その時―何かが、走った気がした…それが消えた、瞬間にはラーメンの箱が無くなっていた。
俺は最初は、universeが 食ったのかと思ったが―最後には、この思考に到達した。
そうではない、普通ラーメンをこんなにはやく、食うことは出来ない。
しかも、大量のラーメンを一瞬のうちに、食らうのは、相当の大食いでも不可能である。
こいつの、骨格のつくりならそんなにラーメンが入るようには、見えないと思うのも考え物だ…
「…NO!!!!!…ラーメン」
universe が叫んでいた。
だが、俺のほうが災難だ…だから universeにこう言ってやった。
「お前よりも、俺がNO!だ。」
「俺は、全財産を叩いてラーメンを注文したんだぞ!」
「しかもまだ食べかけだったんだぞ!」
universe はラーメンを腹いっぱい食ったせいか、満面の笑みだった。ことごとく苛立つヤツだ。
ここに来て、こいつの新たな一面を発見出来たかもしれない。
こいつは、ピンチになると自己中だ!助け合いをしたがらない。
そうこうしているうちに、オアシスが見えた。
しかし、様子が違う。オアシスみたいだが…町が見える。
近づいてみることにした。行ってみると。頑丈な門で施錠されている。
中から声がするから、聞いてみたが…どうやら出て行って、ほしいらしい。
最後の声で、打つ!とか言われたからすぐさま、離れることにした。
俺だって、こんなところで人生を終わらしたくない。
オアシスを離れると砂漠地帯だ…そこで何か変な乗り物に乗っている男女に会う。
馴れ馴れしいせいか、普通に話しかけてきた。
―第三章― science City
「やあ!一緒に行かない?」
いきなりなんだ?と思ったが、そのあとにキミ達、疲れているだろう…つかの間の休息だ!
と言ってきた。こうなったら、しかたがない!universe なんかを頼りにすることなどない!
俺は変な乗り物に乗った。しばらくすると―降りていいよとか言われたから。降りてみた
すると、こんな場所ではありえないほどに、すごい光景が広がっていた!
なんと、"science City"らしきものが見えたからだ!俺はそこで下ろされた。
「ここの、学寮に行かない?」
「キミ達、行く場所ないんだろ?」
でも、俺は学校の入学許可をもらっていない…とそう向こうに行ってみた
すると、頷いて、大丈夫とか行ってきた。学園長に頼んでみるよといってみた。
俺は、学園に行く前にレストランに行きたいと言ってみた。
簡単に承諾してくれた。そしてあるレストランにつれ行ってもらった。
店員や、料理長は、ロボットだった。何か違和感があるなと…思ってみた。
universe も食うか!と呼んでみたがこいつの姿はなかった…まぁいいかと
俺は無視して食事をすることにした。しかし、このレストランなにかがおかしい
あるのはメニューだけで。ウェイトレスを呼ぶベルや、調理場で何かしてる様子みえない。
俺は不思議に思って聞いてみた。
「どこに、料理があるんだ?」
そう聞くとボタンとか言われた。たしかにメニューにボタンらしきものがある。
それを押せ!といわれたから、押してみた。すると紙だった料理のイメージ画像が
少しずつ立体に変わってくる。俺はこれには唖然とした。
そこまで呆れてしまいそうなほどに思ったからだ!
最初は、食えるのかわからないから。手を出さなかったが、ついに空腹の限界か…
思わず頬張ってしまった。
「うまい!」
声が出るほどに、絶品だった。味付けから、食感まで本物そのものだ…
だろう!と言われた、これには俺は素直に頷いた。
レストランで食事を終え、学寮に向かう。案内された部屋に向かう
えっと!俺の部屋はと…部屋に入っていると予知をしていたかのように
universe がいた。しかも満面の笑みだった。
俺は声をかけてやったが、相変わらず、無言だった。
今日は疲れているが、寝るまで時間があった。暇だし。universeと
話すことにした。長々と話していると夜が更けていた。
そして俺は、いつの間にか寝ていた。
翌朝――
起きたときには、遅刻ギリギリだった。
universe はいなかったから、先に学校に言ったんだろうなと思った。
俺は急いで、学寮に止めてあるチャリを奪った。どうしてかと言うと
遅刻すると、掟を犯すことに、なりかねないからだ。
チャリを走らせている、最中に女の子にぶつかる。
「ごめん!」
俺は、謝罪をした、怪我をしていないか、心配でもあった。
でも、女の子は、無言で走り去っていった。顔も見る時間もなかった。
チャリを走らせてようやく―ついた、めんどい事にこの学寮から学校までは
歩いて、30分もかかる距離だ、俺はチャリを使ったから、ギリギリセーフだった。
ここで―新しい、生活が始まるのかと思った…俺のクラスはとクラス表を見たが…
普通の高校ならA~Dまでだが、ここの学園はAクラスからGクラスだった。
そして、俺は一番最後のGクラスだった。クラスに入り科目を見てみる。
"英語"と"数学"と"科学"そして"ROB"
科学があることはすごく嬉しく叫びたかった。まさに科学の都市と言える。
その次の"ROB"これはなんだ?と疑問に思ったが…
あまり深く考えないように、することにした。俺は、授業を生まれて始めて、生真面目に受けた。
そして、休み時間になった。俺は、いつものように教室を出ようとしたが、クラスメイトに
話しかけられて、対応するため、出れそうにない…そして―休み時間が終わった。
次の時間は、数学か…これも終わり。怪しく思った"ROB"の時間が来た!
すると、先公が来た瞬間に―あんなに騒いでいたクラスが黙り込んで、みんな、真剣な眼差しになった。
なにやら、説明するらしい、先公が持ってきたのは壊れたロボットの一部だった。
ようやく―わかった、この授業はロボットを作る授業かと俺は思った。
その瞬間に―クラスが大笑いだ。なんで笑うんだ?と思った。
一人のクラスメイトに聞いてみた。すると、ロボットなんか、ゴミだしとか言ってきやがった。
しかし、その顔にはどこか悲しみが含まれていた。
すると、それに続きロボットなんかゴミだとクラス中が大騒ぎだ、先公が止めると思ったが
そんなこともなく、先公までこう発言しやがった。
「はい、そうですね。死骸です。」
なに言ってるんだ?こいつらは付き合い切れないと思い、教室を飛び出した。
すると、女の子が虐められていた。よくみると、砂漠であった女の子だ!
俺は、助けようとしたが‥乏しくも連れて行かれた。
しかたなく、クラスに戻る、すると、また話しかけられたが、無視をする。
俺からすると、俺を収容しようとしか思えないからだ。
すると、俺に話しかけて来たヤツがいた。
どうせ―冷たいヤツだなと、思ったが…こいつは他と違った!
「お前、なんて言うんだ?」
「其太だっ!」
と名前を告げた!しかし、なんで名前なんだと?俺が聞くと、こう答えてきた。
「其太=その他です!みんなにそう命名されました、仲間外れって意味です…」
其太=その他か、仲間外れって意味か…ヒドイなと思った。本当の名前はと訊くと
こう言っていた。"倉林 隆盛"そいつは強そうな名前だなと言うと素直に頷いた
俺は、"隆盛"と呼ぶことにするにした。
倉林 隆盛:隊員の一人・正義感が強く、頼もしい。
そのあとに、仲間に入れてくれないと言ってきた。俺は素直に受諾した。
そして俺は"学園の秘密探り隊"と命名し、人を集めた。集まったのは三人
"隆盛"と"内多"と"苑江"この三人だ!
まず、何をするかを決めて空き部屋を乗っ取り策戦を練った。
みんなで意見を言い合うが…なかなか怪しいところが見つからない。
一日目、"学園の秘密探り隊"はミーティングをした。
思うように意見が纏められない。俺は挫折した。
そして、ミーティングが終わり。学寮に帰る。
universe がいた、すると声をかけられた。
一緒に来てと言われた。俺は、気になってついていってみた。
すると…動物達が保護をされている、施設があった。
俺は、かわいいなと思い、動物と戯れたが…少し不可解な事があった。
牛小屋があるのだが…なにやら怪しい…塗り壁でもしてあるほどに広い。
俺は、不思議になって、牛小屋の中に入ろうとした…が止められた。
「関係者以外は、立ち入り厳禁でございます。」
と丁寧に係員に言われた。しかたなく、諦めて学寮に戻ることにした。
(それにしても―このuniverse は俺が知らない間に動物と戯れていたのか?)
以外と物好きなヤツだなと思った。
動物保護区を後にし、俺たちは学寮に帰る。
帰った頃には、寝る時間だと怒鳴られた!
無理やり睡眠に入ると夢をみた…
―第四章― 解散と梶夫の決意
ここに来て、ようやく早く目覚めた。それもそのはず。
例の、"隊"が気になったからだ。
言ってみると、"内多"と"隆盛"と"苑江"
は虐めの標的にされていた。女子からは精神的に
男子には肉体的に虐めらていた。もしかして―
この「学園の秘密探り隊」がバレタのかと思った
それは、俺の勘違いだった。俺は安心して溜息をついた。
しかし、"ROB"の時間に先公がこう言った。
「内多、其太、苑江はロボットのことを守ろうとした。」
「これにより!この三人は、ぞんざいな扱いをしていいぞ。」
と先公が言っていた。これにはカチンと来たが、こんなに大勢を敵には出来ない。
諦めて…あとで話すことにした。
―そして放課後
例の、集まりに行く勿論、俺が隊長だ。
あの三人はもう来ていた。俺は、一安心した。
それで理由を聞いてみた。
「ボクは、カワイソーだから、助けてあげたよ。」
「しかも、今にも車に轢かれそうだったから。」
「俺達も、その場にいたから、勘違いされたんだよね。」
そう言って来た。理解は出来た。つまりこいつらはロボットを助けているところを
みられて、同罪にされたわけだ! なんて酷い学校なんだろ?と思った。
それで、今日はどうする?学園を、くまなく探すか?
そういうと笑顔で隆盛はそう言った。
「そうだぜ!学園のパソコンを使えば妖しいところが、丸見えだっ!」
隆盛はそう言った。でもこいつがコンピュータ室の鍵を持っているのか
わからない、俺は問い詰めた。
「そうだぜ!ボクが鍵を奪ってきた、こっそりと…」
そう言った。いつまにと思うほど素早かったようだ!
英語の時間にいなかったのはそれか…俺は思った。
そのあとに、早くしないと!先生に見つかると。言ってきたので
俺は急いでコンピューター室に行く途中、先公に出くわすが
苑江の持っていた。"布"で隠れ身の術とか言って切りぬけた。
そして、先を急いだ、コンピュータ室につく、鍵を開ける。
すると、三重ロックになっていた。簡単に説明すると。
"鍵"と"暗証番号"と"指紋認証"の三つだ!
"鍵"はなんとか出来ても、"暗証番号"と"指紋認証"は
なんともならない…諦めかけたその時だ―
内多が暗証番号がわかるといった。しかし、こいつのテストの点数は最悪
期待できるはずもないと思ったが…思わぬことに暗証番号を打ち込みやがった。
おもわず、すごいと叫びそうになるほどだ、意外な能力を持っていたヤツだ。
最後の"指紋認証"間抜な機械なのか、俺の指紋で開いた。
そして、中に入る、"コンピュータ室"は誰もいなかった。
そして怪しいところがあるか、チェックをしたが何も反応がなかった。がっかりだ…
その場所で―隆盛がこう言った。
「それなら!全部のパソコンとかは~?」
グッドアイデア!だそれにしても、隆盛は頼もしい、こいつがいなかったらここまでいけなかっ…
いそいで2手に分かれてコンピュータを調べる。どれも同じだったが。隆盛の調べたコンピュータは
反応が違っていた。なんと妖しいところが映し出された。そこは―G校舎の俺の教室の隣を記していた。
そういや―あそこは家庭科室だよな…と思って、行くことにした。教室では、先公と生徒がいたが追っ払った。
どこが怪しいのかと思って、探したが中々見つからない。俺は、壁と引き出しを捜していたが、まったく検討違いだった。
見つけたと!声がした声をした方を見ると、さっきの「隠れ身の術」を提案した苑江だった、どこだと思ってみたら。
なんと!机の下だった。俺は、驚嘆した。隠し部屋を見つけ、中に入る。すると前に、来た"洞穴"と同じように暗い…
明かりが見えた。すると牢屋に"破刑"と書かれた看板を見つける、その中にはなんと、あの女の子がいた。
俺は、助けようとしたが…頑丈で開けられそうにない、そこでメンバー全員で力を合わせた。この時も刀をかくし持っていた。
苑江が、大活躍だ!刀で頑丈な鍵を切り、なんとか助ける事に成功した。すると―女の子を救出できた!
また、俺は相手にされないと思ったが…この時は違っていた。お辞儀をして、お礼言った。
「有り難うございます。」
見た目によらず丁寧語で話すなと思った、その親らしき者もいた。
それで―ふぅと溜息をついて、向こうを見ると"謎の装置"らしきものがあった。
通報に駆けつけた、先公たちがいた―迷わず俺は、これに乗ることにした。
すると、一瞬のうちに外に出られた!正直ビックリだ!俺は"学園の秘密探り隊"
を解隊さえざる、終えなかった。みんなはついてきてくれなかったが…
隆盛は残るといってくれた。俺は嬉しかった、そのあとに女の子が家に案内
してくれると、言ってくれた。理由も気になるし、行くことにした!
変な乗り物など乗らずに、こんどは"モーターボート"らしきものが見えた。
これで、砂漠を走るのは無理だと思ったが。以外にもこれは性能がよく
砂漠を走るのに最適だった。一瞬のうちに目的地についた。
ついてみると―そこは俺が、最初に言った「オアシス」だった…また打つとか
言われるかと、思ったが…女の子が事情を説明したのか、中に入れてもらえることになった。
そこは学園のある "science City"ではなく、穏やかな田舎みたいな所だった。
女の子は、家に案内してくれた。そこで自分の名前を名乗ってくれた。
「あたしはー!
入村・ユーナ・初凪デス!ユーナと呼んでくださいッ!」
そう挨拶してくれた。当然ながら俺も、名乗ることにした。
遠村・ユーナ・初凪:ハーフの女の子、最初は嫌悪したがしだいに打ち解けあう。
「俺は、左右吉 梶尾それで向こうが、倉林 隆盛だ。」
俺は自分の名前と隆盛の名前を名乗った。
「左右吉さんと、倉林さんですねッ!」
すると頷いてくれた。ここであえて榎上の名前を出さないことにすることにした。
あいつの名前をだすとめんどうだからだ。
それで、俺は一番に気になったことを訊いてみた。
「なんで?集団に追い回されているんだ?」
これは、一番気になる。アンドロイドでも、なくロボットでもないユーナが何故に
追い回されいるか、わからないからだ。
理由を尋ねると、こう言った。
「それはーですね…あたしが、ロボットだと思われているからダモンっ!」
そのあとに、女の子は説明をしてくれた。
「この国は、ROB団と言うのがいて、ですねッ!裏で権力を握っていて…」
「ロボットを無差別に破刑にするんですよッ!」
破刑とは、なんなんだろう?死刑のことか?するとなんで?ロボットが壊されるのか
理由がわからない…から俺は、ユーナに訊こうとしたが、ユーナの親らしき者が
説明してくれた、みるからにロボットだったが…
「その昔、この国は平和でした…ロボット達もいっぱい、いて楽しい国でした。」
「しかし、ある時に、大博士が失敗をしてしまったのです。そのロボットは秀才でした。」
「そのロボットは、自ら作ったもので、この世界を闇にしてやろうと、思い太陽を奪いました。」
「そして、大博士はショックのあまりに、ある宗派を作りました、「ROB団」と言うものです。その宗派を作り」
「ロボット達に、反乱を起こさせました。そして、いまの酋長であるチース氏がそのロボットを封印しました。」
「それが「879年の反乱」です、歴史の教科書にも出てきます。」
長い説明が、終わり。ユーナの親は、溜息をついて座る。俺はふと思った…では何故、ユーナは
追われるのだろう、何故ロボットだと思われているのか、わかりやすく解説してほしいと思った。
すると、ユーナが発言をしだした。
「あたしは、ハーフなんですッ!」
そう言った。ハーフと言うのは外人か何かか?と思った髪の色はパールホワイトでオレンジのリボンを
つけているだけだ、多少は違和感はあるが…外人には思えない…
ではどういう事だと、俺は思った。その間、ずっと隆盛は食事を食べていた。
それは、今は無視して、尋ねることにした。すると以外にもユーナはこう言った。
「ロボット、のハーフなんでッ!」
ロボットのハーフは何かと思うと、あたりを見回すどうやら、家族みたいにみえる。
もしかして、ロボットに絡んでいるから、ロボットと勘違いされているのだろうと俺は説いた。
そして俺は、今朝みた夢を話した。それは学園が何者かに乗っ取られていて。クラスメイトが
洗脳されいる、恐ろしい夢だった。それを話し終えるとユーナは頷いてくれた。
「それは、あるかもですッ!」
そう言ってくれた、続けて、隆盛も言ってくれた。俺はあいつの事が気になった。
動物保護区からほとんど姿を見ていない。universe だ!友人がいるとユーナに言うと
仲間に加わってくれるらしく、universe を探し、元の世界に戻る方法を探すたびに出ることに決めた。
この三人で―とりあえず、今日はここに泊まることにした、幸い、大浴場も完備されているようだ!
俺は、久しぶりに風呂に入れるからすごく気持ちがいい!と思った。その理由は俺とuniverseは
風呂に入れてもらっていないからだ…。女湯もあるが俺はそう言うものに興味があるほどの厨病ではない、
ちなみに"厨病"は厨二病の略だ、そういうヤツをひっくるめて厨病と呼ぶことにしている。
わからない方に説明すると、厨病は精神病の一種とでも言っておこう、それで想像がつくだろう。
それよりも俺はここにも秘密がないのかと、興味津々だった。
隆盛も疲れているのか…湯に浸かっていた。そこで隆盛は学園の言を話してくれた。
隆盛曰くこんなに心が許せるヤツはいないそうだ、あの学園は変なヤツばかりだから
隆盛、みたいなヤツはよきパートナーと言える。
風呂から上がり。俺は部屋に案内される。隆盛は相変わらずグッスリ寝ていた。
俺も疲れているので、すぐに睡眠に入った。
―第五章― 疑惑の救世主
そして翌朝かと思ったが、俺は起こされていた。どうやら動物保護区の、様子がおかしいのだ。
隆盛は寝ていたので、俺とユーナもモーターボートに乗り見に行くことした。
動物保護区の中に入ると universeがいたが…様子がおかしい。
気になったのだが…向こうが、先に話してきた。
「内多、苑江が…裁判所に連れて行かれている。」
マジメに状況を、せつめいしてくれた。だから俺は、どこにあるのかと
訊くことにしたが…何も答えてくれなかった。普通なら。
あいつらは離脱したから、関係ないと思うが、唯一あいつらだけが
俺の居場所をしっている、しかもユーナもいるのだ、また捕まるわけにはいかない
そして universeは自分は奴らを追いかけるとか言って去ってしまった…
俺はすぐさま出て行こうとした。現在、夜中の12時だ…夜中に門をあけると相手のレーダに写ってしまうと
言われた、しかし、朝の方が危険なのだと思うが…そこで、その理由を尋ねてみることにした。
すると以外にも12時以降が一番セキュリティが劣ると言われた。しかたなく俺は明日出かけることにした。
これが夜中の出来事だった…そして二度目の睡眠に入る。
―翌朝
俺たち三人は、出かけることにした。その目的は、"内多"と"苑江"を探しにいくことだ。
その前に変装をしなければ…すぐにバレてしまう。なので…オアシスの中の「万屋」に行くことにする。
まずは、店員と話してみる。だが、ここの店員は俺たちのことをみて苦笑していた…
そんなこと、を気にしている場合ではないので、無視して物を探すことにした。
ここは、品揃えが良いらしく。色々迷ったが…俺は眼鏡をつけ、紳士ぽい外見に変装した。
隆盛も変装をして、ユーナは少女の外見からお姉さんぽい外見に変装した。準備完了だ!
そして、モーターボートで学校に行くが…この学校にもセキュリィがあった!鍵がいるようだ…
なので中に入れない…すると、遅れて登校してきたヤツが独り言を言っていた。
俺たちはこっそり聞くことにする、するとどうやらこの学校の裏切り者が鍵を持っているとの情報だった。
ずっと聞いていると、どうやらそいつは洞穴で生活をしているようだ。俺はその情報をもとに
モーターボートで向かおうとしたが…俺たちのモーターボートが壊されていたのだ!!!
しかたなく歩いて砂漠を横断していくことにした。
いざ!砂漠に行ってみると悪天候な為に"竜巻"が発生している…
竜巻に巻き込まれたら命はない…俺は辞退しようと思った時だ。ユーナが発言した!
「裏道がありますよッ!」
名案だと俺は思った!その裏道はどこにあるのか、気になったので訊いて見る事にした。
「ゾワゾワの森ですッ!」
それはなんだろうか?と思った。が…戸惑っている暇はない…
ユーナが指差した方向に行くことにした、その方向は"science City"の南だった。
俺たちは、戻ることにした。例の町は、お祭りをしていたが…そんな事を気にしている場合ではない!
と俺は思ったが…お祭りに参加したいと隆盛とユーナは言いだした。
しかたなくお祭りに参加することにする。このお祭りは参加すると賞金が貰えるのだ!
金欠な俺たちにとってはこれ以上に喜ばしいことはない!お祭りが始まるのは今日の夜だ
それまで、の時間は策戦を煉る事に決めた。まずは洞穴に行き学校の鍵を借りる計画だ。
いっぽでも失敗したら、危ういだろう…俺たちはずっと計画を考えていた…
―夜
そして夜になっていた…お祭りは屋台やパレード、色々あるが…何かがおかしい
屋台ではロボット焼きと言いこれを食べると幸せが起きるとか。
神社に行くとほとんどのヤツが、ロボットがいなくなりますようにとか…祈っている。
それだけなら、まだ驚かないが…一番仰天したのはお祭りの終わりだ!
企画者みたいなヤツがいるのだがそい…つの顔が隆盛に似ていたのだ!
俺は怪しくなり、隆盛のほうを見てみたが…隆盛はここにいる!
それならば、こいつは誰なのかと思った…まさか universeではないだろうか
と思って問い詰めてやろうと思ったが、ここでそんな事をすると正体がバレるかもしれない…
そう思い、素直に諦めることにした。お祭りが終わり、俺たちは賞金をもらい。
宿に泊まることにした。宿に行く途中に…なにやら、怪しい人物がいた…
どうやら何かを見張っているようだ!とりあえず、俺たちは声をかけてみることにした。
「何しているんだ?」
声をかけてみると向こうは俺たちのことを睨んできた。気分が悪い…がほっとく事も出来ない…
それもそのはず。一人は"紳士ぽい男"もう一人は"柄の悪い男"もう一人が"清楚な人"だからだ…
はっきり言ってこの組み合わせは不自然すぎるだろう…そこで俺はしかたなく事情を説明してみることにした、
すると以外にも頷いてくれた。そこでそいつを連れて宿に行くことにした。
ずっと何かを説明してくれた。何かを探していとか、そういうことを言っていた。
そしてずっと被っていた覆面を外してくれた。以外にも可憐な女性のようだった。
「俺たちと、一緒に来ないか!」
俺はそういうと、自己紹介をしてくれた。
姫宮 輝乃:宿の前で出会った女性、一人称は「ボク」を使う。
自己紹介が終わり、宿に入り、話をする。話の内容はあだ名の事だった。
そこで整理をしてみる、今まであだ名があったのは入村・ユーナ・初凪と榎上だけだ。
すると、そいつもあだ名がほしいと言ってきた。しかたなくあだ名を考えることにした。
思いついたあだ名が"輝"だ輝とかいてヒカルと読む、俺が思いつくとヒカルは満面の笑みだった。
そして、風呂の時間になる女風呂と男風呂に別れる、俺たち男風呂なのだが…"隆盛"は何故かいなかった。
俺は、無視して風呂に入ることにする。風呂から上がり部屋に戻ると"隆盛"は部屋の隅っこで拗ねていた。
こいつがこんなにも落ち込んでいるのは、始めてみる。俺は、気になって声をかけることにした。
よくみると、顔が痣だらけだ…隆盛に訊いてみるが、何も返事がない。めんどうなのでほっておくことにした。
ちょうどそのころ、ユーナとヒカルもあがってきたので、明日の策戦でも考えることにする。
しばらく、雑談をして、もう寝ることにした・…。
―翌朝
俺は、目覚めた。ふと考えてみた、この世界に来てもう何日がたつのだろう。
ずっと…いや。一生この世界で暮らさなければいけないのか…。そう考えると早くもといた世界に戻りたいと
思う思考が強まってくる。
そう、考えていると出発だ!と言われ出発することにした、例の「ザワザワの森」だ!
俺たちはザワザワの森を横断するが…分かれ道が無数にある…俺はどうしようと迷ったが・・・
そのとき、ヒカルが発言したのだ。
「ボクは、二手に分かれること、を遂行すれば、いいと思うな~。」
ヒカルがそう発言すると、同時に全員が、名案だと言い出した。俺も、名案だと思った。
そこで、二手に別れることにした。俺とユーナは東のルート、隆盛とヒカルは南のルートだ
俺たちは、道を進んでいく。しだいに分かれ道はなくなった・・・。道を進んでいると、夜になろうとしていた・・・。
寝るまで暇なので、話をすることにした、話の内容はユーナの学園生活のことだ!。躊躇していたようだが・・・。
話してくれた。
「あたしは!オアシスから出て学校に来ていました・・・。」
「そこで!ROB団の方に捕まってしまいました・・・。」
「その方々は、勉強がわからない。あたしを学校に入れてくれると言ってくれました!」
「あたしは、すごく!意気揚揚とした気持ちになりましたッ!そこまで嬉しかったんです、自分が受け入れられたことが。」
「しかし、最初は居心地が良かったのだけど・・・。
次第に、見る目が変わっていき最後には連れて行かれることになりました・・・。」
ユーナが、追われているのは知っていたが・・・。オアシスの人にも嫌われているのは知らなかった・・・。
俺は、心を打たれた・・・。何しろ、それほど悲しい真実だったのだから・・・。
話しが、終わり。俺はユーナの見方を変えること、にすることにした。
そして睡眠に入った・・・。この時に夢をみた。それは隆盛が
ROB団と手を組みユーナをさらう夢だった・・・。
「な、何をするんだー!」
俺は、悪夢に魘されていたんだろう・・・。叫んだあとに目覚めていた。
あまりの声!でユーナも目覚めると思ったが、そんなこともなく、スヤスヤ寝ていた。
そんな変な夢だった・・・。俺は気にしないことにしてもう一度寝る事にした。
―翌朝
俺たちはついに出口を見つけた!と思ったが・・・。よくみてみると、
始めのところだった。そこで"ヒカル"と"隆盛"に合流する。
最初は、わからなかったのだが・・・切り株から、一人の男が現れる。そいつは自分から
名乗り出た。
「私か?私は…ROB団 通称:ロボットを厳かに撲滅団だ・・・。」
「団員番号は・・N12なのだからな、N12と言う。」
某アニメで、聞いたことがあると思ったが・・・。それとは関係ないだろう。ただの組織なのだろう・・・。
でも、俺は不思議に思った。たしか・・・ROB団は俺からみると"愚考者"が中心の団体で、はっきり言うと
俺たちの敵だ。そんなヤツを、信用することは。俺は出来ないと思った。ついでに説明しておくが。
"愚考者"とは愚考な意見=偉いヤツを敬い。自分たちは「愚考」しか言えない愚か者だ。
そういうヤツを仲間にするのには気が引ける・・・。そう思ったが、ずっとそいつを見つめていると何やら
探しているようだった・・・。俺は気になって訊いてみた。
「何を探しているんだ?」
するとそいつはスイッチがあると言いだした。よくみてみると、木の裏に何やらスイッチらしきものが
見当たる。そのスイッチを順序に押せばいいと言われたが・・・間違えると、森の入り口に戻され順番が
変わると言う。ようやく・・・俺は、わかったここは"人口森"なのだと。そいつは仲間にしてくれると
順番を教えると言ってくれた。このさい仕方がない、素直に諦めて。仲間に入れることにした。
そいつは、自己紹介をしてくれた。名前を"田淵 都市"と言うといわれたが俺は"N12"と呼ぶことにした。
田淵 都市:団員番号N12、ROB団の裏切り者の一人。
そいつは素直に教えてくれた。ボタンの順序は"南の木"を上に"東の木"右に"西の木"を"南の木"を左に"北の木"を斜めへのようだった。
すると・・・今まで、どこに行っても戻ってくる道だったはずなのが。一瞬のうちに出口まで近づいた。
出口付近でN12が何か話してきた。どうやら、こいつは"ROB団"の秘密を知り、消失させたいようだ。
その事を聞き俺は、こいつを信用することにした。出口まで来る途中で洞穴が繋がっている場所があった。
俺たちはその洞穴に入ることにした、暗くて、何も見えてなかったが・・・屋台で買った。「ペンライト」が
役に立った・・・すると。何やら後から誰かが追いかけているのに気づく、俺たちは素早く逃げようとした。
が・・・ユーナが走るのが遅く、捕まりそうになる・・・。ユーナが捕まれば、俺も捕まるのと一緒だ!
そう思って俺は、ユーナを背負い、走ることにした。ずっと走った。ヤツらが見えなくなるまで・・・だが
ヤツらは、例の乗り物に乗り追いかけてくる・・・追いつかれそうになったその時だ!
落石が落ちてきて、ヤツらの進路を塞ぎやがった。これには落石に感謝することにした。
「ありがとな!落石、お前のおかげで助かった!」
声が出てしまうほどに嬉しかったのだろう、俺は、しばらくの間「落石」を見ていた。
もう追っては来ないようだ・・・。俺はふと安心した。 するとヤツらの住居についていた。
その住居は最初と感じが違った・・・。ROB団の痕跡はなく・・・。あるのはクローゼットと
本棚だ!俺は不思議に思っていると。ヒカルが突然、笑顔になり喋りだした。
「ここは、ボクの、住居さ!」
そう言っていた。住居とは何のことだろうか!と思っていると・・・・
ヒカルはこう言っていた。どうやら元から自分の家に戻るつもりだったらしい。
俺たちは、鍵を受け取り、ヒカルにお別れを告げようとしたが・・・・。
「ボクは、キミらについていくさ!」
そう言った・・・。俺は素直に、了承をした。こいつがいると、心強いからだそう思ったからだ。
改めてヒカルを仲間に加え、俺たちは旅を続けることにする。後戻りをしようと思ったが・・・。
辿ってきた道は、岩に阻まれ、とても進めそうになかった・・・。しかたなく、最初の道で戻ることにする。
洞穴を抜けると。一番最初に来た砂漠につく。さっきからずっと発生している、"竜巻"はおさまる気配がなかった・・・。
しかも、不幸な事に目的地の"science City"への進路を阻むようだった・・・・。
すると、N12が、何やら発言をしたいのか、落ち着きがないように見える。
さすがに、ほっておくことも出来ないので、話しかけてみることにする。
「他の道を、知らないか?」
俺が、そう聞いてみると。
「私は、休息が取れてないので流石に眠い…ここで休ませてくれないか?」
N12はそう返してきた…しかたなく俺たちは、竜巻が消えるまでここで泊まる事にする。
この暗い洞窟の中で…。気になっている事もあったからだ。
「N12はなぜ、ROB団を裏切り、こちら側についたんだ?」
俺は、一番気になった事を聞いてみることにした。
すると、N12はこう返してきた。
「その事に、ついてだが…あまり気がすすまないのだがね…隠してても、悪いので話すこととする。」
N12がそういうと過去の事を話してくれた。俺たちは頷いて、聞いていた。
話しが、終わると全員、就寝する準備をしていた。俺も今日は疲れているので速やかに寝る事に決めた。
そして―翌朝だ…竜巻はおさまっていたのか…辺りを見回すと、灼熱のオーラが漂っていた…
そんな事も、気にせずに出発することにする!目的は学園内に潜入だ。
そう決めると、俺たちは、学園を目指して歩いていく、所々で休憩をして―やっとの事でscience Cityまで、来ることが出来た!
だが…science Cityにつくと門番が立っており、何やら住民カードを見せろとせがんでくる。俺たちは住民カード
など、当然ながら、持っていないのだ…。俺が、諦めかけたその時だ!
「私が、偽造した、住民カードならあるが・・・それを使えばいいのではないかね?」
N12の発言に救われた・・・。俺たちはそいつを使い町に入ることに成功した!
入ってみると町の様子は、一変していた。何やら騒がしく…何者かを探している様子だった…。
不快に思うが、そんな事を気にしている場合ではないと思い、先を急ぐこととする。
商店街を抜け、路地裏を抜け、やっとの事で、学園につくと思ったその時だ・・・。
巡回していた。警備員が俺たちの事を怪しく思い、詮索をして来た。
「キミ達は、町の関係者?それとも部外者?怪しいな!怪しい者は町から追い出し、二度と入れないようにする!」
俺は驚嘆した!N12によると、この町から追い出されると、住民番号が変えられ、二度とこの町に来られなくされる掟があるのだと言う。
それを知った俺はN12を頼りにし、この場を立ち去れることにした。
巧くいったのか…俺たちは、警備員が立ち去るのを見張って、無事学園につくことが出来た。
学園の前まで来ると、入手した"鍵"を使いこっそり入ることとするが・・・間が悪いことに、休み時間だった。
その、時間帯になると大抵の生徒は教室から、出て校内をウロウロしている。このままだと、俺たちが見つかるのも時間の問題だ!
とりあえず、学園最大の校庭に行くことにする。そこで俺が考えた作戦を実行する。
この学園は、自由な時間に飯が食べられる。それを鵜呑みにしていた俺は。大量に持っていた学食のチケットこれを屋上から散布することにした。
思ったとおりに、生徒が集まり、校庭中大騒ぎだ!この隙を狙って俺たちは、校長室に行くことにした。
行ってみると…そこには校長が座っていた。この校長を咎めて、この学園の秘密を知ることに決めた。
そう思って、行動しようとした時だ・・・。universeが立っていた。しかも俺たちが来るのをわかっていたかのように。
「…ヤメテ、Friendly、虐めないで…」
そう言って来た、そのあとにオアシスに行けと言われた、しかたなくuniverseを信じてオアシスに向かうことにする。
オアシスまでは、止めてあった。モーターボードで一気に爆走する。ついてみると雰囲気がまったく変っていて
殺風景な場所になっていた。しかもユーナが、開けてと言っても開けてくる気配もない。不思議に思った俺は
オアシスの中に入る方法を考えてみた。考えても、考えても名案は思いつかない…
俺が唸っていると。ヒカルがいなくなっていることに気づく、どこを探してもいない。
とりあえず、俺の性格上無視をすることにした。ずっと、向こうの方を見渡していると。
ヒカルの陰らしきものを見つける、ヒカルは近づいてきて、話しかけてきた。
「この、ロープを使って、一気に門を飛び越える方法とかは?」
ここで、こいつに助けられるとは思わなかった。またしても名案だ!
―第六章― オアシス潜入!古代の遺蹟
オアシスに入ってみるとロボットが暴れ回っている、オアシスの中は焼け野原化しており、迂闊には近づけない…
ユーナの家も気になる、そう思い、家に入ることとする。この家は無事だったから一安心だ…。
家に入ると、例の学園の俺の、担任が立っていた。
「キミが、左右吉 梶夫君だね?」
丁寧にお辞儀をし、俺の名前を呼んできた。不快に思ったが…担任は哀れな目つきで、俺のことを見て
こう言ってきた。
「助けてほしい!今、学園は奴らに占領されている…唯一の道しるべ、である。遺蹟に行ってきてほしい。」
そう言うと、そこまでの道を記した地図を渡された。
とりあえず、担任はここに行ってROB団の目的を探ってほしいのだと言ってるようだ!
しかたなく、出発を決め込み、俺たちはオアシスを後にした。
モーターボートに乗りオアシスから出ようとしたが…案の定ロボットの内乱の被害もあり、モーターボートは壊されていた。
しかたなく、俺たちは歩いて行くことにする。地図によるとscience Cityを横切り、南の方向に歩いて行くと、遺蹟があるようだ!
俺たちは、町を目指しあるいていく所々で休憩をして。すると向こうから大鷲に乗った商人に出会う!
「この、大鷲買うか?今なら10000£!」
躊躇なく鷲を買い、砂漠を横断することにした。鷲に乗り三人で町を抜けようとしたのだが…。
いつまで飛んでも町から抜けられない…。例えるなら迷いの森みたいだ!
苛立ちが限界を超えたとき。大鷲から降り、町を横断することにする。住民カードを見せ、町に入る。途中でお腹が減ったと
N12が言ったからレストランに行くことする。
「いらっしゃいませ!」
店員から挨拶をされる、食事を終え、俺たちは店から出て行く。目的の遺蹟を目指す!町を抜け南に歩いていく…。
うっかりしていたのか…大鷲の事を忘れていた。急いで取りに戻るが…。町は、ざわつき、始め近づけなくなっていた。
「くっそー!」
怒りを交えた、溜息をつき、諦めることに決めた。
四人で砂漠を横断する。歩いていると所々デコボコした道がある…。何かを想いついたようなのか。
N12がスコップを持ち、穴掘りを始めた。見えていると何やら、故障したボート調度5個を発見する
それを隆盛が見て何やら、道具を取り出し、修理をし始めた…。よく考えてみたらこいつの事を忘れていた。
修理を終え、ボートは新品同様の、機能を働かせた。それに乗り一気に砂漠横爆走する。
爆走し続けると、火山らしき物が見える。俺は爆走するのをやめ。ボートから降りた。
四人を待たせて状況を見ることにする。見たところ、普通の火山にしか見えない。
状況を偵察し終え、四人のもとに戻ってくるが…。四人はいなくなっていた。
「梶夫どこだ!左右吉さん!梶夫くん」
遠くから声がする、火山の熱風でよく見えない。その瞬間!俺は脚を崩し、火山に浸ってしまった。
ここで、俺の人生は終了か…そう思って仕方がない状況だった。
その火山に、浸かって10分が過ぎた、普通ならもう死んでるはずなのだが…俺は、生きていた!
なんと!このマグマはまったく熱くない…不思議な物だな…感じ先を急ぐことにする。
先に進むと、四人と合流をする、そこで、俺はこの火山が怪しいと思い詮索することに決めこんだ。
二手に分かれ、火山を調査する、俺はN12とヒカルのチームだ!
俺たちのチームは火口付近が怪しいと思い、そこを重点的に調査することに決めた、ずっと調査していると
わかったことがあった。岩をみていると何か刻まれている、それも人工のそれを目印にすることに決めた。
ずっと目印を追いかけていると、一番深いところ噴火口に到達する。ひょんな事にN12が足元を踏み外し
噴火口に落ちていく。俺はそれを見送りお別れをした。
N12が外れ、4人で一服している時の事だ、火口から幽霊の声がする。俺たちは不快に思い離れることにした。
その声はいつしか、悪声となり、俺の事を強く呼んでいるような気がした。ここで気づいた、この声はN12だ!
そう気づいた、俺は、声の方向に近づいてみた。さっきの噴火口だ!
「私も、落ちたから、落ちないかね?大丈夫、安全地帯だから。」
N12誘われる侭に落ちてみる。落ちてみると、さっきまで噴火口だった場所に遺蹟の入り口らしき物が見えた。
遺蹟に入ってみると"大博士"らしき物の石像がある。よく見ると俺の顔に似ているようにもみえる。
向こうを見るとROB団らしき連中の姿が窺える…。俺たちは無視して、先を急ぐことにする。
最後の石像まで来て見ると、何やら文字が彫られている。簡単に解読出来たそこには。
大博士…梶尾 左右吉 眠ると書かれている。不思議に思い、文字を解読していく。文字には
こう書かれてあった。
「私の開発したロボット 製太郎、そのロボットは寂しい私の為に、将来を尽くしてくれた。
そんなある日、その、製太郎に人工知能を埋め込みプログラミングした。
私の事を嫌ってるものは、この町には多い、だから、太陽を無くして不幸にさせてやろうと
そう考え、ロボットを秀才にし、太陽を無くす装置を作らせた。太陽をなくしたまではいいのだが…そのあとに
欲が出てきたのか…暴走した、だから、私は壁画に封印をした…。」
解読出来たのは、ここまでだ。解読が終わると。
「もしかして、梶夫くんはロボット側の人間かね?」
N12が俺に尋ねて来た。―俺は博士とは関係ない。
「違うけどそれがどうした?」
俺が答えたあと、N12は俺を睨んでこう言ってきた。
「それならば、なぜ左右吉と彫られているのだい?」
―こいつ、いつの間に遺蹟の文字を見たのか。はっきり言って不自然すぎるのは
N12のほうだ。そう思い俺はこいつをメンバーから外すことに決めた。・
「そんなの俺のしったことか。彫られているだけだろう!」
相手の癪に障る事をわざと言った。その言葉を聞いたN12は。
「ここで私は。離脱する。もう二度と君とは話さないからな」
俺に言葉を吐いてから遺蹟から出て行ってしまった。そして俺は溜息をつく。
その様子を見ていた。ユーナと隆盛とヒカルは。俺の言葉を聞いて腹を立てていたのか。
「酷いじゃないですか?ずっと一緒に旅を続けるって約束したじゃないですか!」
ユーナが不機嫌そうな顔で俺に言った。それに続くように
「お前とはやっていけると思ったが、俺の見方が間違っていたようだ。」
「どうやらキミとは縁を切ったほうがいいみたいだね」
隆盛とヒカルがユーナに続いて言う。―このままでは俺の信用はゼロになってしまう…。
そう思った時だ―ずっと俺たちの事を追いかけていたROB団はいつの間にか遺蹟の奥に
来てしまっていた。俺たちがいる場所に…。
「怪しいヤツだな。捕まえろ!」
ROB団の団員が俺たちの事を見て不審に思ったのか。その騒ぎを聞きつけた残りの団員たちは集まって来て。俺たちの周りを取り囲んでしまった。
「裁判所に連行する。」
(ROB団の団員がその言葉を吐いた瞬間。俺は何かを思いついた。)
「時間をくれませんか?少しの時間でいいので。」
その作戦を実行することにした。その作戦とはROB団に化けると言う作戦だ。
「隆盛様ではないですか?倉知隆盛様!」
隆盛のことをみた一人の団員はそう叫んでいた。それを聞いた隆盛は。
「倉知隆盛です。実はさまよっていて合流出来なかったんだ。」
思わず俺は驚愕してしまった。そのあと隆盛とROB団は何かを話していたが
これをチャンスと思い。俺とユーナとヒカルは話している間に走って逃げる。ROB団が見えなくなるまで…。そして俺たちはモーターボートを止めてあるところまで来る。それに
乗りオアシスまで爆走する。オアシスについてみると反乱は収まっていた。
俺たちはユーナの家に行き、俺の担任にそのことを伝える。
家に行ってみると、担任がその事について、きいてきた。
「それで何か手がかりが掴めたのかい?」
俺は一番気になった事を担任に伝える。
「大博士って知っていますか?その石像があったんです。しかも俺にそっくりで。」
俺が担任に伝えたあと。どこにいたのかわからないがuniverseが笑いながら俺たちのことを見てきた。
「Good・・・morning. Friendly.何しているの?」
そう言ってきた。その後もずっと俺たちのことを見てきたが。無視して担任と話を続ける。
「大博士と言えばソウじいさんのことかい?」
見慣れない単語を担任は話してきた。俺は気になったのでそのじいさんのことについて尋ねることにした。
「ソウじいさんって誰ですか?」
俺が尋ねた直後にuniverseが俺たちのことを見て叫んでいた。
「動物保護区!保護区!様子がおかしい!」
俺は危険を察知したのか。急いで動物保護区に行くことにした。担任に別れを告げ。
「話し中、大変悪いのですが。動物保護区に行くことにしました。」
俺がそう言うと担任はうなずいてくれた。俺とユーナとヒカルは動物保護区を目指して出発する。
ボートを止めているところに来ると何者かの足跡があり、ボートは壊されていた。その光景を見た
俺はとてもがっかりした。ずっとがっかりしているとユーナが何かを思いついたのか。
「そう言えば。Science Cityに大鷲を置いていませんでしたか?」
「それを使って一気に動物保護区まで行けばいいと思いますッ!」
俺は大鷲のことをずっと忘れていた…。それを手がかりにScience Cityまで行くことに決めた。
砂漠をずっと歩いていると。向こうから何ものかの影が見える。不審に思い俺たちはその影を追ってみる。ずっと追っているとその影の招待がわかった。その影は大鷲のものだった。
鷲を見るなり、ユーナは寄っていって声をかけていた。
「動物保護区まで連れて行ってくれる見たいですよッ!」
ユーナはまるで大鷲の言葉が分かるようだった。俺たちは躊躇せずに大鷲に乗る。
そして―動物保護区を目指す。ずっと飛んでいると。ROB団らしき影が見えたその影は次第に近づいてるように見える。
「今すぐ降りろ!さもないと打つ!5分間だけ待ってやる。」
ROB団は、警告をだしてきた。俺たちはしかたなく降りようとするが…。
「何やってるんだよ!こんなヤツらほっといて先を急ごうぜ!」
隆盛の声が聞こえる。それを聞いた団員達は。
「今回は隆盛様の為に諦めてやろう。次はないと思え!」
そう言って去っていく。飛行船が見えなくなるのを確認して俺たちは再出発する。
そして―動物保護区に着いた俺たちは大鷲から降りる。降りて見ると以前とは様子が違っていて
何者かに荒らされたような感じだった。以前は入れなかったあの疑惑の牛小屋の塗り壁は潰されてた。中に入ってみると頑丈な門がありこれ以上、中には入れなかった。そこで俺は近くに見える小さな
柵を壊して入ることにした。
俺とユーナとヒカルは力を合わせて柵を壊す。柵を壊したあとその中に入る。狭い通路を通って
研究所の最深部まで行く。俺たちは途中で分かれ道を見つける。
俺は考えていると一つの答えにたどりつく。
「ここは二手に分かれよう、そのほうが効率がいいだろ!」
俺の声を聞いた二人はうなずいてくれた。
「あたしとヒカルさんはこっちの道を行きますから。」
「左右吉さんは単独行動をしてください。」
ユーナがそう言ってきた。そのあとヒカルが言葉を付け加えるように。
「ボク達はあとで合流することにしよう。」
そして俺とユーナとヒカルはここで別れた。俺は一人で最深部を目指す。ずっと通路を通っていると出口に着く。着いてみるとN12が何やら研究をしていた。
「左右吉君わかった事があるのだよ!君は悪くなかったあいつが悪いんだ」
俺を見るなりN12は声をかけてきた。その中の”あいつ”が気になったので
俺はそのことについて尋ねることにした。
「あいつって誰のことだ?」
「…左右吉君と一緒にいた。榎上っていたよね?」
「そいつがここの研究資料を奪っていって私は困っているのだよ。」
N12の話しは信用出来なかった。
(universeの行動はおかしかったまるで俺に何かを隠しているようにも見えた。)
ここはN12を信用することに決めた。そして俺とN12は研究所を出て。榎上を探しに行く。
砂漠を歩いているとuniverseらしき影を見つける。俺とN12はその影を追う、見失わないように
ずっと影を追っているとuniverseを見つける。
「…HEY…HEY…梶夫」
以外にもuniverseのほうから話しかけてきた。俺は研究資料のことについて問い詰める。
「なんで研究所を荒らしたんだ?その資料を返せ!」
俺がそう言うとuniverseは悲しそうな顔で俺のことをみてこう言った。
「…上の人怖い!だからこれ返せない。」
―universeの言う上の人とは誰の事なのか…。
俺はしばらく考えてから。universeにそのことを尋ねることにした。
「上の人って誰だ?知っているなら教えてくれ!」
「…それは教えられない。その代わり梶夫についていく。」
Universeがそう言ったのでしかたなく仲間に加えることにした。
そして―俺たちはユーナとヒカルを探すことにした。
―第七章― 時を越えた決断
俺たちは砂漠を横断しながらユーナとヒカルを探す。探していると悪天候な為なのか突如
”竜巻”が発生する。しかも俺たちが目指している方向に。しかたなく他の道を探すことにした。
俺はUniverseのことをずっと見ていた。するといきなりUniverseが何かを言いだした。
「…竜巻吸引する。ちょっと待ってて…」
Universeがそう言うとどこからだしたのかわからないが巨大装置が姿を現す。
「…スイッチON」
Universeがそう言うとみるみるあいだに竜巻は吸引されていき跡形もなくなってしまった。
―まさか…Universeに助けられるとは思ってなかった。
俺は溜息をついた。そのあとにscience Cityを目指すことに決める。
「…science Cityならこの乗り物でGO!」
まるで心を読むかのようにuniverseは俺に話しを振ってきた。それを聞いた俺とN12は
躊躇せずに乗り物に乗る。そして砂漠を爆走する。
「すごいスピードが出るな。こんなものどこで手に入れたんだ?」
俺は怪しく思いuniverseに尋ねることにした。
「…YES…」
そう言って俺のことを見てきた。その様子を見た俺はうなずく。その乗り物は加速して行き
285Kぐらいでていた。俺たちは一瞬うちにscience Cityについていた。ついてみると。
「左右吉さん探していましたよ!どこに行っていたんですか?」
俺を見るなりユーナが声をかけてくる。それにつづくかのように。
「梶夫くん探していたよ。」
ヒカルも声をかけてきた。ここで二人と合流する。そして例の隆盛を探す。
隆盛の消息をたずねていると。町が何やら騒がしくなる。と言ってもお祭り騒ぎなどではなかった、
俺が気になっていると、いきなりあたりは宵闇になり。ホールらしきものが出現した。
俺たちは躊躇いながらもホールの中に入る。そこに入ってみると。
「この町は昼がありますがそれは人口の太陽があるからです。」
「その太陽を壊せばご覧の有様です。どうですかこれについてどう思われますか?」
司会らしき人物が何やら話していた。その司会は俺を見るなり指を刺してこう言った。
「ここにいる左右吉梶夫と言う人物は太陽をなくした張本人です。」
「あの反逆者の大博士ご本人です」。
それを聞いた住民たちは俺を捕まえようとしてきた。俺はそれを交わして司会の正体を突き止める。
司会の座っている席まで来ると覆面の人間がいた。俺はそいつに向かって叫んだ。
「お前は誰だ?何者だ?」
「俺は隆盛だ!お前のことを騙していた。」
そいつはそう言って覆面を外した。見てみると隆盛だった。それからずっとそいつのことを見ていた。
5分たった頃かそいつはいきなり逃げ出した。俺は追いかけた。すると近くにいたユーナが
逃げているそいつの脚を引っ掛けて転ばせてくれた。隆盛だと言っていたそいつの顔を見てみると。
「お前は切本聖太郎か。どうしてこんな事をしたんだ?答えろよ!」
俺がその名前を言うと切本は不気味な笑顔で俺に微笑みかけてきた。
「バレてしまってはしかたない。そう俺だ、聖太郎だ。」
「ここまで来れたことは褒めてやろう。だけどここで終わりだ。」
その言葉を言った瞬間―切本は俺に向ってライフルを向けてきた。
―ここで俺の人生は終わりか…。
そう思った時!あの大鷲が大声で何かを叫んでいた。それを聞いた切本は耳を押さえて逃げて行った。
切本がいなくなるのを確認して俺たちはscience Cityから出る。出口まで来ると隆盛が立っていた。
「ROBの動きは探れた。」
隆盛は俺たちにそう言った。俺は気になったので隆盛に尋ねてみた。
「どういうことなんだ?もしかしてスパイだったのか?」
俺が言うと小声で隆盛は説明をしてくれた。
「あの間抜けな団体は俺のことを昔に死んだ倉知隆盛だと思ったらしいんだよ」
「それで俺はわざと嘘を言いROB団を見方につけたんだよ」
隆盛が言ったあと回りにはROB団が集まっていた。しかも俺たちのことを見方だと思っていた。
「それで文献はどこにありますのですか?隆盛様!」
一人の団員が隆盛に訊ねていた。それを聞いた隆盛は
「science Cityの町長の家に文献があるから。そこに行くぞ!」
そう言うと団員たちはうなずいから町長の家に向って出発する。それに俺たちはついていく。
家につくと頑丈な門に鍵がついていて入れそうになかった。
「ここは潰すぞ!」
隆盛がそう言うと、電動のこぎりで家の門に穴をあけていく。入れるぐらいまでになると
「突撃!」
ROB団と隆盛はいっせいにその家の中に入っていく。その家で俺は机の引き出しに入っている文献を見つける。俺が見つけた文献を隆盛は読もうとするが…まったく歯が立たない。
「隆盛。その文献を貸してみろよ!」
俺は文献を読んでいる隆盛にそう言った。
「頼むよ!梶夫」
そう言って隆盛は俺に文献を渡してくれた。その文献を読んでみると。
「私は封印する最後に製太郎に名字と名前をつけた。その名前は私の友人の名前から
とった切本聖太郎。製太郎はその名前をすごく喜んでくれた。そして私は封印をした」
解読しているとわかったことがあった。切本はロボットと言うことが。
それには続きがまだあった。
「もしもその製太郎の封印が解けてしまうと大変なことになる。だから私は停止ワードと
起動ワードをつけた。その起動ワードは東の遺蹟に私は彫った。そして停止ワードは森のある遺蹟に彫った。」
文献を最後まで読むと俺は決断をする森のある遺蹟に行くことを。
「隆盛!森のある遺蹟はどこにあるんだ?」
その遺蹟のことについて隆盛に訊ねる。
「森と言えばゾワゾワの森に決まっているだろ!」
隆盛の言葉を聞いた俺は家を出てゾワゾワの森を目指すことにした。
「そこまでの乗り物はどうするんだ?」
俺は隆盛に尋ねた。すると隆盛は飛行船で行くと言ってきた。家を出てみると飛行船が止めてあった。
「ゾワゾワの森まで二日はかかるから飛行船でくつろぐといいよ。」
そう言って隆盛は俺たちを飛行船に乗せてくれた。俺たちを乗せたあと飛行船は出発する。ここまで歩きっぱなしだった俺たちは空腹だった。そこで隆盛にレストランのことを訊く。
「この飛行船はレストランがあるのか?」
「大食堂があるから、なんでも注文するといいよ。」
隆盛がそう言うと大食堂に案内してくれた。空腹だった俺はボタンを押し注文する。
カレーライスのメニューのボタンを押すと。カレーライスが現れる。それを俺は頬張る。
ユーナとヒカルとN12と榎上もお腹がすいていたのか食事にパクついていた。
食事が終わると隆盛に寝ろと言われ俺たちは個室に案内される。そして速やかに就寝した。
夜ぐらいだろうか―飛行船が揺れていて俺は目を覚ましてしまった。そして隆盛が警報を出していた。
「緊急事態だ!飛行船が何者かに狙われている!」
隆盛の声を聞いた団員は俺たちの部屋の周りを走っていた。
それに気づいた、俺は四人を起こして隆盛のほうに行く。
俺は隆盛に今の状況を訊く
「どうしたんだ?隆盛何があったんだ?」
それを聞いた隆盛は俺を指差して。
「切本らしき影が攻撃をしている、このままでは飛行船は落とされてしまう。」
隆盛の言葉のあと飛行船から煙が出てきてしまった。それを見た隆盛は
「緊急着陸する。みんな何かに掴まっとけよ!」
そのあとは覚えていないが。飛行船は知らない森に落ちてしまっていた。そして俺の意識が遠ざかる。
目が覚めた時。俺は村らしきところにいた。辺りをみると四人が寝転がっていた。
「やっと目覚めた?」
俺のことを見た少年はそう言って来た。俺はその少年に尋ねる。
「ここはどこだ?」
少年は微笑みながらこう言った。
「ここはピッケ村、そして僕。ピッケ・アールは村長の息子。」
少年は自己紹介をしてきた。
―そんなことどうでもいいのに…。
俺は心の中でそう思った。ピッケが話していると村長らしき人物に出会う。
「ようこそピッケ村へ。初めてのお客さんじゃのう?」
村長がそう言うとピッケは俺たちのことを案内してくれた。
「こっち、こっちここで泊まるといいよ。面白いよ。」
何が面白いのかわからないが俺はついて行く、途中でユーナが進路を変えて
村長に話しかけた。
「遺蹟はどこにあるんですか?」
ユーナが村長に尋ねる。それを聞いた村長は。
「もしかして。ユーナ・パーソンではないか?どこに行っていたんだ?」
村長は心配そうにユーナのことを見るまるで我が子のように
「13年前から消息がわからなくて死んだのかと思ったんじゃ!」
俺は複雑な心境になってしまう。話しが終わると。ユーナが森の遺蹟に案内してくれた。
その遺蹟に行ってみると古びていたのか。中にはとても入れそうになかった。
俺は諦めてこの村に泊まることに決めた。村に戻ってみるとピッケが個室に案内してくれた。
「今日は村長の研究発表日!時間は夜の8時から!」
ピッケが俺たちに教えてくれたそのあとピッケとUniverseは俺たちのもとから離れる。
俺たちは夜まで寝ることに決めた。そして―夜の8時になっていた。外に出てみると
村長は何かを発表していた。
「儂の研究は正しかった。町の中央にある太陽樹は時をつかさどることが出来る。」
「これについて意見あるものはいるか?」
村長がそう言うと静まり返っていた。その場にいたヒカルが質問をした。
「その太陽樹は時をつかさどるといったけど。」
「何もないのだがね。どういう意味だい?」
ヒカルがそう言うと村長は説明をしてくれた。
「時をつかさどるのは三日月の夜、そして選ばれた者だけだ。儂は無理だった。」
「だから、みんなは儂のことをほら吹きと言うのじゃ。」
村長が説明していた時に俺は飛び出した。そしてその夜のことについて訊ねる。
「その三日月の夜はいつなんだ?」
俺が質問すると村長はこう言ってきた。
「三日月の夜は明日じゃ。その夜に太陽樹に行けばいい。」
俺は村長の話しにうなずいた。そして―三日月の夜がやってくる。
俺とユーナと隆盛とヒカルとN12は太陽樹に行く。いってみるとその樹は輝いていた。
四人で太陽樹の前に立ってみるが何の変化もない。そこでメンバーを変えてみる。
俺とヒカルだけでその樹に立ってみた。すると何かが起こったのか太陽樹は最大の輝きを見せて
突然―時限ホールが開く。俺とヒカルはその中に飛び込む。
「…くれぐれもタイムリミットを忘れるたらいかん」
村長の声が聞こえたが、返事をする間もなかった。
…入った瞬間、思わず息をのむような光景が広がっていた。
「どうしたんだい?」
立ち止まっている俺にヒカルが話しかけてくる。
(所詮は仮想か・・・)
「なんでもない」
「それなら、良かったのだけどね…」
俺はヒカルを不安がらせるのが嫌だったので嘘をついた。
「その、場所はちょうど俺と榎上がラーメンを作っていた場所。
しかも、俺達が隠れている草むらのすぐ近くに昔の俺と榎上がいる。
来てすぐなのだが、俺は腹がすごく減っていた。
横を見てみるとヒカルもお腹をすかせているように見えた。
「パッ!」
俺は素早く飛び出して、そのカップメンを全て奪う。そして草むらから
そのあとの光景を見ると、ちょうど榎上が「NO!ラーメン」と言っていた場面だった。
「…」
「とりあえず、遺蹟を探すぞ!」
ヒカルはその光景を茫然と見ていた。俺はヒカルの手を引っ張ってその場所を後にした。
それから俺たちは遺蹟を目指し歩き始めた。
俺は歩いている最中にずっと光景を見ていたが、来たときと同じく果てしなく砂漠が広がっていた。
しばらく進むと俺がユーナと出会った場所についたのだが様子があきらかに違っていた。
「ここにはいないのか!」
人の声がした。しかも誰かを探しているようだった。
…まさか、俺たちじゃないよな?
危険に思った俺はヒカルに指示を出し、草むらに隠れさせた。そのあとに俺も隠れた。
その光景を見てみると、どうやら俺がユーナに出会う前の場面だった。
「ズルッ」
その瞬間に俺と一緒に草むらに隠れていたヒカルは足元を崩し、外に出てしまった。
それを見た、ロボットの大群衆は俺たちに迫ってきた。
「梶夫様だ!直ちに捕らえろ!」
しかも間が悪いことにそのすぐ近くに昔の俺と榎上がいる…。
(どうすればいいんだ?)
俺は思い悩んだ。それでもわずかな時間しかなかった。
「これを使って、その場を凌ぐしかないね」
そう言うとヒカルは自分の持っていた鞄から変装をするための衣装を出した。
(また、着るのかよ…)
少しのあいだ迷ったが俺はその衣装を着てその場を凌ぐことにした。
「あ…人違いでしたね」
「引き止めてしまってすみません。」
どうやらそのロボットには俺たちの変装後のデーターは入っておらず素通り出来た。
なんとかピンチを繰りぬけた俺たちは先を急ぐ。
「フッフッ!」
「ようやく、来たな梶夫!」
俺たちが先を急いでいると不気味な笑みを浮かべた聖太郎がいた。
「お前、何が目的なんだよ!」
「勿論、左右吉を消してこの世界の王として君臨することさ!」
(くそ…なんてヤツだ)
その言葉を聞いた瞬間。俺は聖太郎を殴ろうと思った。
それでもその怒りをぐっと堪えて聖太郎のいる場所を俺は後にした。
「クックッ」
最後に不気味な笑い声が聞こえた気もした。
「ゼエゼエ…ハアハア」
俺たちは全力で砂漠を走った。しばらく走っていると遠くに街が見えた
(science City、再びか…)
心の中でそう思った、しばらく俺がその光景を見ていると
「おーいキミたち!」
「急いでいたらscience Cityまで送って行ってあげるよ!」
前に出会ったことのある男女二人に出会う。
「宜しく頼むよ、その代わり町の奥までな!」
敢えて町の奥まで送ってもらうことにした。それでもその男女は
「それは無理だ!」
「どうしてもと言うのなら、そのコインをくれない?」
俺の鞄を見た男女はその中に入っているコインに興味深々だった。
とりあえず、先を急ぎたかった俺はそのコインを投げる。
「コイン!」
「絶対に手に入れるぞ!」
その男女はまるで犬がフリスビーを取ってくるように走っていた。
(ふっ、バカなヤツね)
心の中で笑った。
「先を急ぐぞ!ヒカル。」
「はい」
俺は再びヒカルの手を握ってその場を後にした。しばらく砂漠を横断するとやっと
science Cityの門の近くに来る。
「鍵が掛かっているな…」
「よし、ここは偽造住民カードで」
俺はそのカードを門に差し込んだが…びくともしなかった。
門を見た俺は悲しい顔をした。それでも当然のことながら門は開かず。
(このままだと計画が…)
俺が諦めかけた瞬間にヒカルはずっと門を見ていた。すると向こう変な乗りもの乗っている
昔の自分がこちらに向っているようだった。
(チャンス!)
「ヒカル、隠れるぞ!」
俺は傍にいたヒカルの手を引っ張って近くにあった草むらに隠れた。
「今だ!」
ちょうど連中が門の中に入ったときに猛ラッシュをする。
「ヒカル急げ!」
それから俺は声をかけ。ようやく町の中に入れた。
(ふぅ…)
俺はため息をついた。
しかし、ここから問題だった。
science Cityの中にある飛行場に行き、その飛行船ごと盗まなければいけなかった。
そこで俺は二手に別れることにした。
「ヒカルは連中の邪魔をしてくれ!」
「その間に、俺が飛行船を盗むから」
「わかった。」
作戦を立案し、実行命令を出し、この場をあとにした。
町の入り口から、住宅地があるところまで歩き、その裏道を行くと見慣れた場所に出る。
最初に来たレストラン沿いを歩き、1キロほど行くと飛行場に着く。
そこに止めてある、一機を盗み、その中に入る。
作戦が上手くいったのか。邪魔をしてくる連中は一人もいなかった。
考えごとをしながら操縦席に腰を下ろす。エンジンをかけ、適当に操縦する。
地上から浮き上がり、一瞬のうちに飛行場が見えなくなる。
そこで俺は低空飛行にし、ヒカルを探すことにした。
大体の場所は予想できる。その場所まで飛び、ヒカルを掬いあげる。
「ヒカル摑まれ!」
操縦席にあったロープを機体から下ろし地上に吊るす。
それに摑まったヒカルは飛行船の入り口まで上がってきた。
「よし、乗ったな?」
「はい!」
ヒカルが飛行船に乗ったことを確認してから、低空飛行から上空飛行へといっきに変える。
軌道に乗り、science Cityを通り過ぎていく。
今朝からすごく眠たかった。しかもこの時にピークをむかえていた。
飛行船を自動運転にし、寝ることにした。
「はっ」
眠りから覚めると、飛行船は45度に傾いていた。
寝返りを打つと窓がすぐ傍にあった、そこから外を見る。
「ここは、さっきまでいた森じゃないか」
飛行船から降り、ピッケ村に行く、まるでテレポートしたかのように
太陽樹の前にいた。その近くにある遺蹟に入る。
「ようやく来たか!梶夫!だがここで終わりだ!」
遺蹟の中に入いると切本がいた、しかも悪人まるだしセリフを吐いていた。
「悪いが、俺は先を急がないといけないんだ?」
思いっきりヤツに言葉をぶつけてやった。
それでも、切本は俺のことを睨むように見つめていて。一向に退く気配がない。
しかも、光線銃のようなものを構えだした。
(どうするんだ…まさか俺を撃つのか?)
「さらば梶夫、地嶽で会おう!」
光線銃の熱線は一瞬のうちに俺に迫ってきた。
・・・ここで終わりか。まさか、この世界で終期を迎えてしまうとは。さらば俺の人生・・・。
「梶夫君!梶夫君ってば!」
俺が寝ている傍で誰の声がする。もしかして全てが夢だったのかも知れない。
(てことは、もしかしてお母さん?)
ふと母親のことを思い出す、いつも家にいなく毎日のように仕事にあけくれている
俺の母親。小さい頃は父親がいなく家庭が厳しい中、肩身はなさず俺の面倒見てくれた。
もしこの声がお母さんなら、どれだけ嬉しいことか…。
「お母さん!」
「ふみゅ!」
しかし、その声は母親のものではなかった。
「びっくりした・・・梶夫君がいきなり、ボクの胸に飛び込んでくるから…」
「てっ・・・ヒカルか。びっくりさせるなよ!」
流石に聞いたことがない声だったからヒカルとはわからなかった。
辺りを見回す、思った通りすでに切本たちに囲まれていた。
「ここで終わりだな、さっきはそこにいる餓鬼にまんまとやられたが・・・」
切本の目に光りがなくなっていた。まるで機械のようだった。
俺の知っている漫才好きの親友の面影は無くなっいた。
今の切本は“殺人機“そのものだ。
「とりあえず、逃げるぞ!ヒカル!」
その瞬間だ―
切本の放った熱線が俺の腹部に当たっていた。
「その光線銃の熱線を受けたものは三日後には体が全焼してしまい!」
「フッフッフ、無くなってしまう!」
切本は俺のことを指差し悪人のような笑い声をあげた。
言われた通り、腹部が焼けるように痛い。
(最悪だ・・・)
おそらく次の攻撃を受けたら、俺は死んでしまう。
考えている間にも二度目の弾丸が発射された、しかも今度はヒカルを直撃している。
「危ない!逃げろ!ヒカル!」
突然―俺の前に時限ホールが開く。どうやらタイムリミットのようだ。
それにしても仮想なのに・・・こんなに痛いとは、どうなっているんだ・・・。
俺が輪に入ると同時にヒカルも輪に入った。
一瞬のうちにもといた場所に戻ってきた。
木陰で倒れている俺とヒカルを見た村長は不安そうな顔をしていた。
「どうしたのじゃ…少年」
「所々に傷がみえるのじゃが…」
異変に気づいた村長は俺の体に残っていた傷を見つめていた。
「それより、あんた以外の人間はどこにいったんだ…」
言葉を発した瞬間、物凄い激痛が俺の体に走った。
このままでは死に至るのかもしれない…。
(このさい、仕方が無いな…)
偶然にもポケットに入ってた紙に文字を書き会話を繋げることにした。
黒ペンを出し、ゆっくりと文字を書いていく。
「隆盛、N12とユーナはどこに行ったんだ?」
書いた文字を村長に渡し事情を聞くことにした。
「ここの近くにあった壊れた遺蹟に聖太郎と名乗る少年を追いかけて入って行ったのう」
「あの遺蹟は壊れてたんじゃないのか?」
村長の話しには矛盾があった。だから素早く紙に文字を書き渡した。
「それがのう、聖太郎と言う少年が遺蹟を壊して入り口を作ったのじゃ…」
「そういうことか…ありがとう。村長」
村長に感謝をし、この場を後にすることに決め込んだ。
俺は立ち上がり、木の傍から離れ遺蹟のある方向に向った。
近くまで着てみると破壊しれない跡が残っていた。
(なんて…ヤツなんだあいつは…)
戸惑いながらも中に入る。
いざ、中に入ってみると予想がつかない程の光景が広がっていた。
「遺蹟に研究所?なんだよそれ?」
思わず口走ってしまった。それぐらいにありえない組み合わせだった。
「ようやく到着したか?梶夫」
立ち止まっている、俺に隆盛が声をかけてきた。
周囲を確認してみると、隆盛とN12しかいない。
「ユーナはどこに言ったんだ?」
俺は気になり隆盛に訊ねた。
「スパイになって聖太郎を追いかけに言った。」
身に危険を感じた俺二人に命令をし、いっこくも早く奥を目指すことにした。
「とりあえず、先を進むぞ!」
進んでいくと、船室があちらこちらに見える。
(もしかしてここは何かの乗り物の中か…)
「その通り、左右吉くん」
傍から誰かが声がした、しかも聞き覚えのある声だった。
「苑江に内多か…」
「その通り、でもここで終わりになるかも知れないよ。」
苑江は冷たそうな目線を向けた、その瞬間に俺たちは取り囲まれていた。
「はっ」
気がつくと俺は牢獄の中にいた、しかも頑丈なつくりになっていた。
周囲を見回すと見覚えのある後姿が見えた。オレンジのリボンの少女
『入村・ユーナ・初凪だ』俺は戸惑いもせずに声をかけた。
「どうしたんだ?ユーナ」
「左右吉さんですか?実はスパイをしていたら捕まってしまって…」
少々の間、ユーナと話しを交える。話しが一段落ついたときに、牢屋の向こうから声がした。
「お前達もここに入れ…」
隆盛とN12は乱暴に蹴飛ばされ牢獄の中に入れられた。
牢獄の扉は再び閉められ4人とも身動きが出来なくなる。
(…このままでは化石になってしまうかもしれない)
「どうする?隆盛、N12、ユーナ」
三人に意見を聞き、この場をやり過ごすことに決めた。
ユーナと隆盛が沈黙している中、N12がゆっくりと口を開いた。
「居眠りなんてどうかね?私の趣味を押し付けているだけだが…」
俺は助けが来るまで寝ることにした。同時に他の二人も眠りに落ちていった。
睡眠から1時間を過ぎた頃だったか。
「…梶夫君、助けに来たよ…」
ヒカルが小声で俺のことを呼んでいた。
「…ヒカ…ル、助けてくれてありがとう!」
腹部の激痛を抑えながら叫んでしまった。その声を聞いたユーナと隆盛とN12も目を覚ました。
忍び足で牢獄の中に入ったヒカルは小声で俺に話しかけてきた。
「しっ…静にした方がいいよ。」
「この辺りは苑江と内多と言う人が巡回しているから。」
「そうなのか…忠告ありがとう。ヒカル」
礼を言い、三人にそのことを伝えてこの場を後にしようとしたのだが…。
ヒカルが俺の手を引っ張っていた。
「どうしたんだ?」
「この船の動力となっているところに聖太郎がいるのを見かけてね」
「そこに行こうかと思ったのだよ」
「いいアイデアだ、そうと決まればそこに一直線だ」
しかし一つ問題があった。ここから外に出るとまた捕まってしまうかもしれない。
「今、出て行ったらかえって危険なんじゃないか?」
「それに関してなのだけど、下属音 装置を仕掛けてきたから大丈夫だよ」
身の安全を改めて確認をし、ユーナとN12と隆盛を連れてこの場をあとにした。
「エンジンルームってどこなんですカ?」
ユーナが疑問を浮かべた顔で聞いていた。それに続き
「エンジンルームってどこなんだ?」
「この先を真っ直ぐにいったらすぐにつくさ」
喋れない俺の変わりにヒカルが答えた。
誰もいない廊下を数分歩くとエンジンルームについた。
そこで待ち構えていたのは…。
「また会ったな梶夫。だが、これが完成したら、お前も終わりだ。」
「わかるだろ?腹部の痛み、それはこのエンジンの源なんだ」
聖太郎は偉そうな口調で俺に話しかけてきた。
それを無視しこの船の中央に当たる場所まで、俺は走って行く
着てみると、カプセルのようなものにuniverseが閉じ込められている。
(どういうことなんだ…)
「見ての通り動力源さ、それもすごく貴重な人間エンジンってことさ」
「もうすぐ市街地に巨大砂地獄が発生し、人間は愚か虫すらいなくなる」
「キミ達は幸運に恵まれているよ、犠牲者にならなくて済むなんてね」
「しかも、砂の箱舟に乗れるなんてね」
聖太郎は嬉しそうなエミを浮かべた。
(もう、こいつは聖太郎なんかじゃない悪魔だ)
「ユーナ!隆盛!N12!なんとかしてこいつを倒してくれ!」
三人に大声合図をした。それを聞いた三人は聖太郎を倒そうとしているが
まったく歯が立たない。
「ドキュン!」
ヒカルの持っていた銃が命中したのか、聖太郎の動きが鈍った。
「フッフ、そんなもので俺が倒せるとでも思っているのか?」
そう思ったのも束の間だった。聖太郎の動きはさらに速くなった。
(こうなったら奥の手だ…)
俺は独断専行をし、下属音装置を取りに行くことに決め込んだ。
エンジンルームの入り口まで行き、扉を開けた瞬間―
「こんなところに樸の発明品が危ない、危ない」
「ちゃんとONにしないと…」
苑江が部屋に入って来て、スイッチを逆に回した。
「ビッビッビッビ…」
押した瞬間に異様な音が流れ出す。耳を塞いでもふさぎきれない。
「どうしたんだ…俺…」
「なにが…起こったのだね…」
「…」
そう言った瞬間、隆盛がN12がヒカルが次々と仲間達が倒れたが…
倒れなかったものがいた、ユーナだ。
「ユーナ!下属音 装置を窓から捨ててくれ。」
腹部の痛みを堪え、耳を押さえ懸命に叫んだ。
揺れが一つもないせいか。船が空に浮かんでいることすら気づかなかった。
「俺は苑江のところに行き、足止めをする。」
「その間に捨ててくれ」
「わかりましたよ!」
指示を出し、苑江のところまで近づく。そしてヤツを卍固めにする。
「今だ!ユーナ!」
近くにいたユーナに指示を出す。
「これですね」
装置を奪ったユーナは早足で窓の片に向う。
「ポイ」
ユーナが装置を捨て、ようやく耳の痛みが治まった。
「なんてことするんだ!僕の発明品を!」
それを追いかけた苑江は地上に落ちていった。
「苑江 杢太郎君さようなら…」
今まで行動が見られなかった聖太郎がようやく口を開く。
「よくやってくれたよ、キミは勇者だ。梶夫!」
「さて、誰から動力源にしようか?」
「よしまずキミからだ!梶夫」
聖太郎は俺を指差した
「ちょっと待て、俺はすでに動力源にされているんだろ?」
「されているが、不完全だ、完全になれば姿形さえ消えてしまう」
…なんてこった最悪だ。こんなところに来なくて、
現実世界の学校でいつものように榎上と遊んでいた方が楽しかったのかもしれない。
そうだ、担任だ、俺のことを標的にする哀れな担任、もう一度叱られたい。
ふと俺の脳裏に担任の顔が浮かんだ。
「くっそー嘉山先生!」
何が嬉しかったのか腹部の痛みを抑え大声で叫んだ。
「先生?」
その声はカプセルの壁を破り榎上まで届いていた。
「先生?先生?嘉山先生?」
それを聞いたunivrseの状態は少しずつ変わっていった。
「お父さん!」
カプセルからでも聞こえるような大声をあげた」
その瞬間船が急停止した。
「こんなところからしずくは出る!」
Universeは渾身の一撃でカプセルを破壊した。
「なんてことだ、計画が失敗だと…」
聖太郎は頭を抱え込み、地面に跪いた、それを見計らってuniverseは
「お前か!しずくをこんな目に合わせたのは!」
カプセルから飛び出して行き謎の言葉を吐いた。
「なぜ、それを知っている…。」
聖太郎は謎の言葉を言い残し、動かなくなってしまった。
そうこうしている間に状況はますます悪くなっていた。
動力源が無くなった船は傾き、地上に落下してもおかしくなかった。
「キミは誰?」
聞き覚えのない名前を聞いた俺は疑いの目で雫を見た。
「あなたならわかるはず…だってわたしの唯一の友達だもん!」
「言葉を失ったわたしをあなただけは理解してくれた。」
「そのときすごく嬉しかった。この人とならやっていけると思って…」
「もしかしてuniverseか…」
俺がしずくに訊ねると
「うん」
嬉しそうにうなずいた。
…なるほど聖太郎に姿を変えられていたのか…。
聖太郎がいなくなった今、魔法も解けたってことか。
それにしても驚きだった。あの榎上が健気な少女だった何て。
「左右吉さん!パラシュートで脱出しましょう!」
考え事をしている中でユーナが俺に呼びかけていた。
「そうだな…」
脱出を決め込めユーナが持っていたパラシュートを三人に配ろうとした時だ…
「よう、梶夫」
突然、エンジンルームの扉が開き、内多が入ってきた。
「まだ、お前がいたか!」
内多を睨み、エンジンルームをあとにしようとしたのだが…。
「違うよ、実は時乱雲が発生していることを伝えにきたんだよ。」
「早く入らないと消えちゃうよ!」
「なんで、そんなことを知っているんだ?」
疑問に思ったから、内多に聞いてみた。
「実は俺、現実世界の学者で内多 定介って言うんだ」
「それぐらい知ってて当たり前」
「そうなのか…」
内多と話している間にも揺れはさらにましていった。
(ユーナを危険な場所に置いておきたくない…)
そう思い俺は残ることにした。
「ユーナ!ヒカル!雲の中に入れ!」
ユーナとヒカルに合図をし、パラシュートを開いた。
「イヤですよ!左右吉さん嘉山さんが入ってください」
「あたしはここに残ります」
「僕も梶夫くんが残るのは嫌だよ!」
二人は俺のことを見放し、パラシュートを開き去って行った。
それに続くかのように隆盛も内多もN12も去っていく。
残されたのは俺としずくだった。
揺れは限界点超え、このままで真っ逆さまに箱舟が落ちていく。
「さて、行くか。しずく」
「はい。」
俺は時乱雲に入ることを決め込んだ。
(そう、しずくと一緒に人生をやり直すために…)
―終わり―