answers ~式神プレイ~
~前回のあらすじ~
やはり翔太は変態でした。
~予告~
え、いい線行ってたと思うんだけどなぁ?
僕と夢の回答が張り出された。どうやら四字熟語のセクションみたいだ。これならそれなりに自信あるよ?
「まずは慶斗。ここは中々できてるわね。例えば、この四字熟語を読む所。“携帯電話”、これの読みは正解ね。夢、いくらなんでも“ケータイ”って答えるのはどうかと思うわよ?」
僕も一回書きかけたよ。文明の発達って恐ろしいね。
「だけど、応用問題は全然だめ。四字熟語を書いたり、その意味を答える問題は不正解率100%よ?」
う、嘘…。すごく自信があったのに…。
「とりあえず夢から。“シメンソカ”ね。」
そして、気になる夢の回答は…
“死麺蘇菓”
「ラーメン食べたら死んじゃうけど、お菓子を食べれば生き返るよ♪って意味。」
夢、わざとやってない?
「慶斗、あなたもよ。この“リュウトウダビ”の問題だけど?」
“留頭打鼻”
「ヘッドロック&鼻フック。」
あれ?違ったかな?かなりいい線行ってると思うんだけど…。
「ねぇ、正解率って誰が一番小さかったの?」
夢の質問。そうだよ、それが僕の今後の人生を大きく変えてしまうんだから!猫耳はもう嫌、猫耳はもう嫌…。
「同率よ。みんなに罰を受けてもらおうかしら?」
「あ、それ留美も賛成ですぅ。お兄の猫耳姿また見てみたいですぅ。可憐ちゃんに連絡しましょうか?」
か、可憐ってあの娘だよね?僕の頭にゲーム中に覚えた魔法で、猫耳を瞬間接着したあの裏表の激しい女の子だよね!?
「な、渚!次の教科で勝負だよ!」
「そ~だよ渚。けー君の耳ハミハミは譲れないの!」
「ケイを見れないなんて、死んだ方がましだ!」
じゃ、死ねば?お互い楽になれると思うよ。
と言う訳で、次は社会科地理となった。だけどここで問題が起きて…。
「申し訳ありません。前回あまり出番が無く暇でしたので、ご主人様の分はやってしまいました。申し訳ありません。」
ラッキー。ちょっと苦手だから、これは助かった。希が頬を赤らめながら渡してくれた回答に目を通す。
「の、希?」
「はい、ご主人様?」
「これって本当に正解なの?」
「はい。勿論でございます。ご主人様への愛情と忠誠の表れでございます。」
「誰?マリアって…」
僕の発言で、皆が回答を見始める。因みに、今見てるのは“太平洋に位置する、世界で最も深い海溝は?”と言う問題なんだけどね。希の回答は…
“マリアとの邂逅”
それだけじゃない。“デルタとも言われる、河口に土砂が堆積してできた地形をなんと言う?”と言う問題。答えは“三角関係”なんて無理矢理な回答だった。
後は、“川が山地から平野に流れ込む際に作られる、扇状の堆積地形をなんと言う?”には
“扇情値”
って書いてあった。何の値?これ先生に見せられないよね?後でやり直さなくちゃ…。
「腹減ったなぁ…」
ふと呟いた翔太。確かにもうお昼を少し過ぎてるし、調度いい時間かな。
「じゃ、私が作ってくるね。」
「ボクも参加させて頂きます。コレだけの人数なので。」
渚と希がキッチンへ向って行った。
「お兄、いつか留美の料理も食べてください!」
「私のもね、けー君♪」
夢はちょっと…。留美の料理は食べた事無いから、少し気になるかも。
「ふむ、朱雀よ…」
「言わなくても十分だよ、ゴロちゃん。」
ゴロちゃんのこの場合の台詞は完全に理解している。どうせ、“前にも言ったが、昔のわしに…”なんて言う台詞が続くんでしょ?どう言う状態が昔のゴロちゃんなのか、微妙にはっきりしないけどね。何、身長?
「いや、朱雀よ。あの窓に張り付いている輩をどうするべきか尋ねたのだが…」
え、窓?振り返ると、窓に変なのが張り付いていた。この場合の“変なの”は玄武君とイコールで結ぶことができます。さっきゴロちゃんを見張り番に立たせて撃退させたはずなのに…。
「なぎふぁふぁんふぁおふぇのふぁめにふふってふれたちゅーしょくうぉ!」
何?解読不能な言語を喋らないでくれるかな?ってか、窓が汚れるからやめてくれない?
「いいよ、ゴロちゃん。適当に追い払って。ついでにこれ以降近付かないように結界張ってくれると嬉しいな。勿論渚の家の前にも。」
「よかろう。」
よっこらせ、とか言いながら立ち上がるゴロちゃん。なにやら呪文を唱え始めた。すると、窓の向こう、玄武君の置くから手が伸びて来て、玄武君を掴んで行った。もがこうと暴れようとも、その手は全く動じず、そのまま玄武君と共に消えていった。
「ゴロちゃん、今のは?」
「ふむ。わしの式神じゃ。気軽にシキとでも呼んでやってくれ。」
とりあえず、今度会ったら挨拶しておくよ。あ、そうだ…
「ゴロちゃん。ついでなんだけど、翔太もあの式神で追い払える?」
「け、ケイ!今度は何のプレイだ!?式神プレイか!」
・rubixcubeの交換日記
今回で59話目となりましたこの小説。私としては、こんなにも長く一定の間隔で投稿できた小説はこれが初めてです。一時はストックが10本以上もあるくらい書きやすかったです。(その分内容が面白くないかもしれませんが…)正直言って、今はかなりネタが無く、執筆速度が低迷しております。本当の事言えば、ここ一週間は全く執筆をしておりません。ストックも残り3本を切り、期末テスト中なので、ストックは消費されるばかり…。まぁでも、直ぐに夏休みが始まるので、がんばるしだいです。これからもこの小説をよろしくお願いします。