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wake ~先生にも色々2~

~前回のあらすじ~

南陽高校の入学試験に訪れた朱雀達。そこで、将来関わるだろう人たちと出会うのだった。


~予告~

目覚めよ、朱雀。

 昼食後のテストは残りの教科である理科と英語。そして面接。面接って緊張するね。

「爆破実験するわよ~!」

 誰かが入ってきた。白衣に天真爛漫そうな笑顔。何より僕よりも小さい、小柄な低身長が印象的だった。ダーウィンの進化論に寄れば、“ヒト科ヒト目ロリ教師属”だろう。そして属性は爆破っと…。興味は全く沸かないけど。ってか、テストは何処に行ったんですか?

「テストは爆弾解体作業ね。解体終了までの時間がポイントになるから~。因みにテスト時間終了までに解体できないと、ドッカ~ンだからね。」

 最後に“エヘッ♪”見たいな事言ってるけど、正直あなたは受験生を殺すつもりですか?合格者を出さないつもりですか?

「では、よ~いど~ん!」

 何時の間にか目の前に置かれていたニッパと、見るからに怪しげな箱。だって、何故かタイマー付いてて時を刻んでるんだよ?


ドッカ~ン!

 不意に教室内で起こった原因不明の爆発。現場には何も残っていなかった。後に警察の捜査で見つかったのは、人間の物と思われる焼けた細胞片。DNAさえ壊れていたそうな。怖い怖い怖い!これマジでやらないと入学以前の問題だよ!

「あれ、そう言えば解体用に爆弾の設計図は配布したっけ?」

 チビロリ天然、それに爆発物を加えると世界の終焉を見る事を知った。



「し、死ぬかと思った…」

 なんとか理科のテストを生き延びた僕達。聞いた爆発音は数知れず。

「次で最後だよ。けー君。」

「そうだね。面接を抜けば英語だけだね。」

 この時僕は悟っていた。この学校にはまともな先生がいない。絶対に次の先生も変人に違いない事を…。

「Hi, everyone!これからEnglishのテストを始めま~す!」

 入ってきたのは、金髪碧眼。完全外人の先生だった。ALTの先生なのだろうか。それにしても日本語が上手だ。所々英語の発音が混ざってるけど、聞き取れないことは無い。

「テストを配ります。Be quietでお願いしま~す。」

 最後のテスト。先生は外人さんで、まともみたいだ。うん。テストだって…

【Lucky Starを日本語で書くと?(記号を含めます)】

 単純に訳せば“幸福星”。だけど、記号を含めるってどう言う意味だろう…。

【創世のアクエリオンは何年前から愛してますか?英語で書きなさい。】

 な、なんですか…?この問題は…。所々僕も知ってるアニメに関する問題があった。思い切って教壇で音楽を聴いている先生を呼ぶ為、手を挙げた。

「yes、どうかしましたか?」

「あの、問題の意味が良く分からなくて…。」

 そう尋ねると、試験官の先生はこの世の終わりの如く驚いた顔をしてこっちを見た。口をパクパクしてる。

「I can't believe it!!あなたは本当にJapaneseですか?」

「え、はい。日本人ですけど…。」

「日本人なら知ってて当然で~す!エヴァ初○機の体重は、犬でも知ってま~す!」

 すいません。どうせ僕は犬以下です。そしてあなたをまともな教師だと思った僕が馬鹿でした。一言、fuck youとかthis test is suckくらい言いたいけど、如何せん、僕はここ意外の高校に入学願書は出してないんだ。

「♪大きな夢、夢、好きでしょ!」

 とか歌ってる先生は教壇へと戻っていった。こうなったら適当に書いておくか…。チート技を使うのは良くないからね。


 最後に残った面接。平仮名順に呼ばれ、終わればその場で解散。だから夢は前から4番目程度だった。僕と渚も半分から前の方。

「緊張するね、渚。」

「うん。でも、いいおまじない知ってるんだ。油性マジックペンで掌に“人”って書いて、舐めとると緊張しないんだって。」

 すごく体に悪そうなお呪いだね、渚。それは苦くても良薬じゃないよ。

「次、宇津木夢。三番教室へ。」

 あ、夢が呼ばれた。鞄を持って教室を出て行く夢に手を振って、僕と渚は彼女を見送る。三人一緒に入学できると良いな。

 そんなこんなで時間は過ぎて、渚も面接へと向っていった。因みに、ひらがな順なので、僕は渚の後ろの席だったりする。そして、とうとう僕の番となった。教室を出て廊下を進み、“二番教室”と書かれた張り紙のドアの前に立つ。コンコンと二回ドアをノックして、面接官の返事を待つ。だけど、何の反応も帰ってこない。あれ?

 もう一度ドアをノックした。それでも反応が無い。

「山城中学の朱雀慶斗と申します。面接を受けに参りました。入室しても宜しいでしょうか?」

「入る、よろし。」

 端的な物言い。中国系?ドアを開けて教室に入る。そこにいたのは…。

「雅さ、…。大西先輩。」

「緊張してる慶斗の顔、可愛い~!写メ写メ。」

 なんでいるんですか?普通生徒が面接官やら無いでしょ?

「この学校は特殊なんだよ。そう言う訳で、君の面接官は次期生徒会長の私が引き受けます。ではでは。面接を始めます…」

 面接の内容が普通で良かった。悪くすれば突っ込みと言う名の発狂を許してしまいそうだったから。面接官として話す大西先輩は、確かに次期生徒会長の肩書きが似合う落ち着きを持っていた。在籍中学校名から始まり、南陽高校の志望理由。得意科目と不得意科目など、真面目な内容だった。

「はい。これで面接は終了します。試験結果は一週間後に発表されますので、時間に遅れずに確認に来てくださいね。それでは、お疲れ様でした。」

 渚と夢はとっくに帰っただろう。僕もコンビニでも寄って帰ろうかな。校門を抜けて表へでようとする。

「やぁ。また会うことができたね。これこそ運命。そうさ、僕達は赤い糸で結ばれて…グァッ!」

 あの求婚男が出てきたので、アッパーかまして逃げた。頼むから、この試験、落ちてくれ。

「あの可愛さで、男、しかも暴力とか、萌え…」

 うん、聞かなかったことにしよう。






「慶斗、起きて。学校に付いたよ。慶斗~。」

「んん…。あれぇ?渚…。」

「ずっと寝てたね。おなか減ってない?途中で夕食食べれたんだけど、慶斗がずっと寝てたから起こせ無くて…。」

「あぁ、ゴメンね。」

 もう学校についたのか。長い、夢だった…。その時、僕のお腹がグ~ッと鳴ってしまう。物凄くお腹がすいた。時計を見れば8時半を指している。コンビニ弁当でも買って帰ろうかな。

「空腹で恥ずかしがるケイ、萌え…」

 直後、僕の拳が翔太の顎を捉えていたのは言わずもがな。

・白虎遥の日記

あの日、慶斗はアタシの元を去った。だけど、あたしは慶斗を怒ってないよ。アタシの我儘であいつを引き止めるのも悪いさ。それに、時々会うこともできるのさ。

それまで、…さよならだよ、慶斗。



コレにて、“破壊編”は終わりです。“オリエンテーション編”も真の意味で終了いたしました。次回からは再びコメディー編をお送りいたします。題して、“騒動編”です。たった2話構成ですが、オリエン編での新キャラが再登場します。覚えてますか?あのチート系と妄想っこです。

あと、この小説と同時更新の作品、“えくすじぇんしあ 魔獣召還学園物語”もよろしくお願いします。この小説キャラの性格に掘り下げた感じなので、もしかしたら、こっちよりコメディーかもしれません。一度ごらんあれ。

小説URL:http://ncode.syosetu.com/n8524k/

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