第二十四話
翌日、窓口でマップを購入してからダンジョンに潜る。各ダンジョンのマップはギルドで売られていて、全階層を一括で買うと自動更新のサービスが付くというので買ってしまった。
取り敢えずは十階層まであれば事足りるのだが、何れ買うなら新たに発見されたマップを自動更新してくれる一括購入した方が得だろう。
お陰で貯金がまた減ってしまった。武器を買う日の為にせっせと貯め込まなければならない。まずは一階層に足を踏み入れる。
昨日までは最短ルートから外れた場所であれこれやっていたが、今日は二階層に行くので最短ルートを辿る。マップはスマホにインストールされていて、現在位置も表示されるのでとても助かる。
二階層への魔法陣に到着した。途中襲ってきた突撃豚は難なく返り討ちにして戦利品を回収。魔法陣に入り二階層へと跳んだ。
2015ダンジョンの二階層は迷宮になっている。ダンジョンと言われて普通に想像する、整えられた通路の迷宮だ。俺は探索を開始せずに一階層への魔法陣ですぐに戻った。
一階層に戻った俺は、魔法陣から見えなくなる場所まで離れた。そして女性体を発動、ステータスを確認する。表示された2015ダンジョンの到達階層は二階層と表示されていた。
次に妖体化を発動し、ステータスを見る。今度は到達階層は一階層になっていた。この事から男性体と女性体の到達階層は共有されるが、妖体化だけは到達階層が別だとわかった。
これは正体を隠すのに役立つ情報だ。万が一俺が妖狐かと疑われても、妖狐で深い階層に居るのが目撃され滝本優のステータスでそこまで到達していないと表示されれば別人だという証明になる。
男性体に戻った俺は二階層に戻り、この階層の敵蹴撃兎を探した。こいつは名前の通り素早い動きから強烈な蹴りを繰り出してくる。
一階層のように広いフィールドならば飛び蹴りをしてくるだけの敵なのだが、ここのようなフィールドだと壁や天井を蹴り立体的な機動をしてくるので厄介だ。
一階層と二階層のフィールドが逆ならかなり楽になるのだが、そうは問屋が卸さない。このダンジョンに人が少ない理由の一つがこれだ。
足音を響かせ走ってきた兎が壁を蹴り複雑な軌道で近づく。繰り出された蹴りを篭手で受けると、一瞬止まった兎の足を掴む。
こうなれば蹴撃兎には何も出来ない。そのまま壁に叩きつけてダメージを与えると光となって消えていった。蹴撃兎は突撃豚より小さく素早い代わりに体力が少ないのだ。
暫くはこの戦法で倒していき、慣れたら避けてカウンターでアッパーを叩き込む。常人の数倍の力で叩き込まれた拳は一撃で蹴撃兎を光に変える。
戦利品が増えたし時間も頃合いと見て戻る事にした。蹴撃兎のレアドロップはフワフワモコモコな毛皮。丁度四枚ドロップしたので持ち帰って土産にしよう。この手触りは癖になる。
帰宅後家族に配った毛皮は好評だった。これを集めて布団を作ったら、冬場は暖かいだろうな。言うと二階層で兎狩り三昧になりそうだから言わないけど。




