表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

掌編

ヤンデレ幼馴染に雪山に監禁されました……。畜生、決して屈するものか!

 俺の名前は伝馬真意(てんま まい)。高校二年生。


 突然だが、俺は今危機的状況にある。


 学校帰り。突然、謎の男達に拉致されたのだ。


 目隠しをされて車に押し込められ、降ろされたのはどこかの雪山。山中の山小屋に監禁されて、半日がたっている。中には暖房がついているが、もしも、これが無かったらとっくに凍え死んでいただろう。


 突如、山小屋の扉が開いた。警戒するが、それはすぐに困惑に変わった。


「真意君、生きてる? 凍死とか、してないよね?」


「葵……?」


 ひょっこりと顔を出したのは、俺の幼馴染の少女、三条葵(さんじょう あおい)だった。


 彼女は、父親がAI(人工知能)関係の会社の社長であり、金持ちである。


 どうやら、俺に惚れている様で、昔から積極的に好意を伝えてくれる。が、俺はというと、彼女の事は姉妹の様に見ている節があり、それに応える事は無かった。


 顔見知りが現れて、ほっとする。一方で、何となく嫌な予感がして、俺は躊躇いつつも口を開いた。なぜ、彼女はこんな雪山の山小屋にいるのか。


「葵? どうしてここに?」


「良かった。生きてるね……勝手に死なれちゃ困るからね。……ごめん真意君。今回の黒幕、私だから」


「え……」


「だって、真意君、私の告白、毎回無視するじゃん。流石に私もキレちゃってさぁ。お金次第で汚れ仕事もしてくれる人達に頼んで、ここに真意君を監禁したの」


「なんて事を……」


 俺は絶句した。葵がここまで強硬な手を使うヤンデレ女だとは思わなかった。


「というわけで真意君。私の彼になってよ」


「断る! こんな事する奴と付き合う事なんて出来ない」


「ふーん、そんな事言うんだ」


 すると、葵は、スマートフォンを取り出した。驚いた事に、そこからは俺の声が響いていた。


「最近のAIは凄いよねぇ。人の声も再現出来るし、思考も再現出来る。……うちの会社の人に頼んで作って貰ったんだ、真意君を再現したAI……。もう、いらないよね。本物。AI(代わり)がいるんだから。……暖房、消すね」


 俺は彼女の考えている事を理解して、戦慄した。


 俺の代わりに、AIで再現した、代用品の俺を愛でる事にシフトしようとしている。


 そうなったら、本物はいっそ、邪魔……? この極寒の中、暖房を消されたら……。


「待て! 付き合う! 付き合うから! 暖房を消すな! 凍え死んじまう!」


「初めから素直になれば良いんだよ」


 葵は満足したのか、俺に唇を重ねた。







「私の事、裏切ったり捨てたりしないでね? 私の事、怒らせない方が良いよ……AI(真意君の代わり)ならいるから。ね?」


ChatGPTで遊んでたら思いついたネタ。生成AIが流行語にもなった事だし、ネタは鮮度が命という事で。ちなみに本作には生成AIは使ってないのでご安心を(?)


よろしければ、ページ下から評価していただけると嬉しいです。作者が喜びます。


コメント、ブックマーク、誤字脱字報告もよろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[気になる点] 代用品でもいいなら、つまりは好きっていう主張も所詮代用品程度だな。 [一言] 自分にとって都合のいいことしか返事しない代用品でかまわんなら、偽物とせいぜい仲良くしてろ、と言って服はぎと…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ