登場人物紹介
ネタバレを含んでおりますので、了承の上でご覧ください。
魔具調査課
アイリス・エイレーン・ローレンス
主人公。チーム『暁』。「黎明の魔女」と呼ばれたエイレーン・ローレンスの直系の子孫だが、嘆きの夜明け団では唯一の魔力無し。特技は剣術。言葉よりも身体が先に動くが、根は優しく真っすぐな性格。 教団内では忌み名として『真紅の破壊者』と呼ばれている。家族を伝説級の魔物「魔犬」に殺されており、復讐することを誓う。魔具調査課に配属され、クロイドと相棒を組む。
クロイド・ソルモンド
もう一人の主人公。チーム『暁』「呪われた男」と噂されている。アイリスと相棒を組んだ当初は無愛想だったが、次第に心を開いていく。一度、本を読んだだけで内容を理解し、すぐに魔法が使える程に才能と魔力に恵まれている。料理が得意。
実は「魔犬」に魔犬化する呪いをかけられており、黒い犬へと変化することも出来る。本当の名前は「クロディウス・ソル・フォルモンド」。
ブレア・ラミナ・スティアート
魔具調査課の課長。アイリスの保護者でもあり剣の師匠。アイリスとクロイドのことを気にかけているが、普段は見守ることに徹している。お酒が好きなお茶目で頼れる姉御肌。
レイク・ブレイド
初出『二人の王子編 「帰還の風」』。チーム『風』の一人、ユアンの相棒。アイリス達の先輩。身長が低いことを何よりも気にしている。ユアンと口喧嘩ばかりしているが、信頼はしている。魔具は「魔法書」。
ユアン・ウィングル
初出『二人の王子編 「帰還の風」』。チーム『風』の一人、レイクの相棒。アイリス達の先輩。可愛いものや小さいものが好きだがレイクは論外。よくレイクの背の低さをいじっては笑っているが仲が悪いわけではない。魔具は「杖」。
ナシル・アルドーラ
初出『青嵐編 「地下」』。チーム『種』の一人。元魔具調査課のヴィルとは同期。身体を動かすことは苦手だが、相棒のミカに対しては脳筋発言や拳の言語で会話している。変人であるが魔具を自作出来る程の才能を持っている。酒豪であり、ブレアとよく飲んでいる。魔具は「記憶の瞳」。
ミカ・テナクス
初出『飛鳥本編 「集結」』。チーム『種』の一人。背が小さく、童顔だがヴィルとは同期。課の中で一番筋肉がなく、身体を動かすことが苦手。よくナシルから鍛えろと言われている。口調も性格ものんびりしているが、魔具を自作出来る才能を持っている。魔具は「記憶の筆」。
ロサリア・ディアスト
初出『飛鳥本編 「鍛錬」』。チーム『影』の一人。一番出張が多いチームであまり課にはいない。表情筋はあまり動かないが面白いことは好き。大の激辛好きでよく人に勧めている。魔法だけでなく剣術も扱える。相棒のセルディには厳しい。口調は素っ気ないが、ただの癖である。魔具は「短剣」。
セルディ・バロン
初出『飛鳥本編 「集結」』。チーム『影』の一人。外国語が得意であり、出張が多いことからロサリアと同じくあまり課にはいない。見た目は軽そうに見える優男だが、実はかなり面倒見がよく紳士である。料理が得意で、魔具調査課で宴がある時は大体彼が作っている。実は密かにロサリアが好き。魔具は「ブレスレット」。
情報課
ミレット・ケミロン
情報課に所属しているアイリスの親友。情報網を常に広く張っており、彼女の知らないことはないと言われているほど、情報収集に長けている。戦闘能力は皆無。魔物は平気だが、幽霊が怖い。「水宮堂」のヴィルから熱いアプローチを受けているが、その気持ちを持て余している。魔具は手帳「千里眼」。
修道課
クラリス・ナハス
初出『暁編 「友達」』。修道課に属しており、医務室にも務めている。誰にでも隔てなく優しく、親切であることから「医務室の天使」と呼ばれている。魔具は「手袋」。
祓魔課
ハルージャ・エルベート
祓魔課の霊的専門に属している。魔法使いとしての家柄が良い家の出身で、金持ち。アイリスのことを一方的にライバル視しており、事あるごとに嫌味を言ってくるが仕事に関しては真面目で矜持を持っている。クロイドの事が苦手である。魔具は「首飾り」。
スティル・パトル
初出『裏の教団編 「祓魔課の男」。祓魔課に所属しており、降霊魔法を得意とする。元は修道課。エイレーンの霊を呼び出すことを目的としており、ウィリアムズ達に協力する。魔具は「腕輪」。
魔的審査課
エリオス・ヴィオストル
初出『偽りの婚約編 「従兄弟」』。アイリスの父方の従兄弟。特別魔法監察官で外国を飛び回っている。面白いことや冗談を言うことが好きだが、真顔であるため相手には冗談が通じない。実父であるジョゼフ・ブルゴレッドとその家族を嫌っており、小さい頃に自分の意志で家を出る。アイリスのことを本当に妹のように心配しており、ブルゴレッド家から守ろうと苦心している。魔具は「手袋」。
セド・ウィリアムズ
初出『裏の教団編 「眠りしもの達」』。ウィリアムズ家の当主。先祖がエイレーンに助けてもらったことから、恩義を感じ彼女のことを妄信的に尊敬している。ラザリー・アゲイルの叔父。魔具は「杖」。
エリクトール・ハワード
初出『悪魔の人形編 「エリック」』。通称エリック。魔法使いの名家であるハワード家の末っ子。親族のほとんどが魔的審査課に所属していることから、希望とは違う課に所属させられている。かなりの小心者で相手の顔をうかがいながら話すのが癖。しかし、魔法に関する知識は周りを圧倒させる程に豊富である。魔具は腕輪。
アドルファス・ハワード
初出『悪魔の人形編 「嫌味」』。現・魔的審査課の課長。魔法使いの名家であるハワード家の次期当主候補。エリックの叔父である。自分よりも下だと思う相手にはかなり高圧的で、嫌味を息のように吐いている。イリシオスの下で同じく弟子だったブレアの事を常に敵視している。
魔物討伐課
ユキ・イトウ
初出『寄生魔編 「悩み事」』。チーム『雪』。通称、「イト」。東洋の国を出身としている父とイグノラント人の母との間に生まれた。魔力量が少ないが、東洋の国を由来とする剣術の腕は魔物討伐課でも上位に入る程。常に無表情で無感情だが、小さい子に優しく、人を気遣うのが上手い。相棒であるリアンからの好意を持て余しているが、嫌ってはいない。父に譲られた刀のような武器を扱う。
リアン・モルゲン
初出『寄生魔編「模擬試合」』。チーム『雪』。イトの相棒。孤児院出身だが、魔力量が多い。常に明るく、前向きであるため、周囲の人間に影響を与えやすい。孤児の時に命を助けてもらったイトに恩返しをするために入団する。イトのことが大好き。精霊を瞳に映し、会話することが出来るため、精霊に愛されており、「黄昏れの半月」という四大精霊が宿った精霊剣を扱う。
マーレ・トレランシア
初出『決別編 「病室」』。遠征部隊『旗』の隊長。ブレアの兄弟子の一人。魔力も戦闘能力も高かったが、とある件によって重傷を負う。クロイドの引き取り手であり、保護者もしていた。豪快で朗らかな性格をしており、仲間から慕われていた。
ルオン・ランティア
初出『二幻鏡編 「挨拶」』。ヴァイデ村に派遣されている支部隊長。結界魔法が得意だが、剣も扱える。基本は兄貴肌で面倒見が良く、仲間に慕われている。相手の力量を素直に認めることが出来る性格。魔具は剣。
教団に属する者(その他)
ウィータ・ナル・アウロア・イリシオス
初出『裏の教団編 「継がれるもの」』。その名前は「太陽と生ける愚者」という意味を持つ。嘆きの夜明け団の総帥でもあり、不老不死。見た目は少女だが千年以上を生きている魔女。ただし、魔力は過去の事情によって失っている。ローレンス家とイグノラント王家の行く末をずっと見守って来た。
教団に籍を置いている者
ヴィルヘルド・ラクーザ
初出『暁編 「水宮堂」』。魔具や骨とう品を扱う「水宮堂」の店主であり、通称ヴィル。元は魔具調査課に属していた。目利きに関しては右に出るものはいないと言われているほど。ミレットのことが大好きでアプローチしているが振り向いてもらえない。
キロル・リッツ
初出『安らぎの暇編 「旅行」』。元魔具調査課の課長。現在は魔法使いとしての籍は置いているが退団しており、一人で余生を心置きなく楽しんでいる。かなりの凝り性で魔法を使わずにあらゆるものを作り、生活するのが趣味。優しく穏やかな性格でブレアの相談役でもある。ブレアの兄弟子の一人。
教団に所属していない者
ローラ・ボルダン
初出『暁編 「魔力反応」』。リンター孤児院に住んでいる。大人びた性格をしており、頭も良い。魔力を持っていることから、とある件の後もアイリス達と関わることに。
ラザリー・アゲイル
初出『裏の教団編 「歌姫」』。魔力を持っているが、心的判断により教団には入れなかった。セド・ウィリアムズの姪にあたる。ウィリアムズ家は魔法使いの一族として有名だった。歌によって死者を呼び出し、操ることが出来る。
ジョゼフ・ブルゴレッド
初出『偽りの婚約編 「外道」』。アイリスの父親の妹婿。しかし、妻が亡くなると同時に囲っていた後妻と実子のジーニスをすぐに屋敷へと迎え入れる。金と権力を常に求め続けており、アイリスとエリオスからかなり嫌われている。
ジーニス・ブルゴレッド
初出『裏の教団編 「婚約者」』。ジョゼフの息子であり、エリオスの義弟。戸籍上はアイリスと従兄妹になっており、自称婚約者。自信家で、アイリスに対して愛を囁くがその裏には遺産を手に入れたいという本音が隠れている。
イグノラント王家
アルティウス・ソル・フォルモンド
初出『二人の王子編 「再会」』。イグノラント王国現国王の息子。王位継承者であることを強く自覚しており、常に国民のための政策を考えている。有言実行の行動力と冷静に物事を判断することが出来る性格だが、たまに無茶をする。実兄である双子の兄を数年前に亡くしているがどこかで生きていると信じている。
セルディウス・ソル・フォルモンド
初出『二人の王子編 「対面」』。イグノラント王国現国王。アルティウスの父。妻のエリットと第一王子を数年前に亡くしている。厳格と堅実の王。息子達だけではなく自分にも厳しかったが、歳をとるごとに角が取れている。第一王子に対する厳しい態度を変えなかったことを後悔している。
ブリティオン王国
セリフィア・ローレンス
初出『花の意志編 「銅像」』。真名は「セリシィフィオーレ・ローレンス」と言って、「花の意志」という意味を持つ。兄であるエレディテルのことを心底尊敬しており、彼の言う通りに動く。魔力は兄の次くらいに高く、魔法の知識も豊富である。本来は天真爛漫で食べることが好きな少女。
エレディテル・ローレンス
初出『花の意志編 「意志なき者」』。ブリティオン王国に住まうローレンス家の当主。セリフィアの兄。かつての魔法使い「ローレンス」の再来と言われるほど魔力は高い。目的のためなら手段を選ばない。