第六十七話 異世界の政治
リアンの元へ二人が帰り、ルミルはリアンの龍の姿を初めて見た。
「リ、リリリッリアン・・!?」
私はそのときすごく驚いた。
自分と同じ髪色をしたうろこを持つ神聖な龍の姿を。
「・・ルミルは・・まだ見てなかったんだよなッ、
もともと人の姿をしている主はこの姿を誇りに思っているらしいが・・
俺は・・」
雨羅は私の驚く様子にそう言って・・それから・・
「俺は・・どう見てもあのイケメンの青年が
こんなゴッツイジジィ風の龍の姿だとは思いもしなかったんだよな・・プププッ」
と、言い、口元に手を当てて笑い出す。
「・・・」
その言葉に私は一瞬思考がショートした。
「・・・っ」
そして青年のリアンの様子を想像し今と比べてみた。
・・・ぷっ。
「っ~~~」
私は笑い声を漏らさぬよう必死に我慢した。
ゴッツイというより・・ひげ生やした不良風のおじさん・・、ぷぷっ
「そなたら、偉大な我になんと言う侮辱をっーーーー」
リアンは怒った。
正直言うと、・・怖かったというより嫌になった。
あれから散々、ガミガミガミガミ説教を食らったのだ。
「龍という者はこの世にとってなくてはならぬもので、それはもう偉大な力を授かり
この世の秩序を守り続けなければならぬという重大な役目を持ちこの姿は
その象徴でもあるのだ。それをそなたらは、---ガミガミガミガミ」
という長い長い説教を正座で聴いていたのだ。
それはもう辛かった。
そのあとー、
「ルミル、そなたには時間がないな、何が知りたい?」
と、人の姿で聞かれた。
・・龍の姿での、我 とか口調はすごく似合ってたけど・・
・・・その美青年の姿は似合わないからやめて欲しい・・・・
内心そう思いながら
「えっと、まずは、国とかの政治をするものとか魔物とかの立場とか、かな」
と、言ってみた。
「ではまず国の政治から話そうか、雨羅、話してやれ」
リアンは隣に座る雨羅に言った。
「えー、俺がかよっ。
俺だって詳しくは・・ーーっっ!?」
雨羅は嫌そうな顔をしたが最後顔を真っ赤にして黙った。
それはーー、私が頼み込むようにして見つめてーーー
「雨羅くんっ、お願いーっ、どうしてもっ教えてほしぃーのっ」
と、言ったためだった。
心の中では
・・お願いっ、雨羅くんっ、リアンさんの説教じみた声で聞くのはイヤーッ
と、訴えていた。
「ッ~~っ!!
ー~~し、しかたないっよなっっ~~ルっー~ルミルの~~たっ頼みだもんなっ
おっ俺が、っ~~~せっ説明してやるしかっないんだよなっ~~~っ」
と、顔を真っ赤にして私から目をそらして言ってくれた。
どうやら頼み込まれるのには慣れていないらしい。
それから、雨羅は落ち着きを取り戻して説明してくれた。
「国の政治だが・・、この世界は国ごとに王が政治を行っている。
国ごとにそれぞれの頂点に君臨している者、それが王だ。
王の種族は当たり前だが生意気な人間どもだ。
森や海、泉や地下、それらは俺等、闇に潜む者がそれぞれやっている。
王は初めに王になった者の一族、身内が代々引き継いでいった。
今もそいつらの一族が王になり引き継がれている。
それが何故か分かるか?」
雨羅は私に聞いた。
「その一族は他の人間たちよりも・・強かったから?」
私は疑問系で答えた。
「あぁ、そのとおりだ。
そいつらは、人間でありながらも人外な能力を持っているからだ。
この森がある国は小国ではない。
ここは、大国というよりも・・王国に属している。
もともとこの世界には国の数自体が少ないんだ。
だから俺等のような者は闘いとかのいざこざには巻き込まれない。」
雨羅は私の言葉に頷き更に説明してくれた。
「えっ、なんで? 国同士争ったりしないの?」
私は聞いた。
「今はないな、だが昔、一度大きな戦争を人間どもは起こしたな。
それ以来、起きはしなかったが・・。」
雨羅は言った。
「へぇー、起きなかったッてことは今は国同士揉めたりしないんだ」
私は感心したように言った。
「そうだな。
そこまでは発展していないな。
なんだって、この国の王たちの一族はどの王族よりも強大な力を持っているからな。」
雨羅は言った。
「どの王族よりも?」
「あぁ。変身・・さっきの主のように自在に変化できるからな。
その変化した姿はまさに神のようだ、とか」
私の疑問に雨羅は答えた。
「そっか、その力のおかげで国は豊かで強国なんだね」
「そういうことだ」
私は納得した。
つまり、だ。
この国の王族はどの国の王族よりも優れた能力があり、
そのおかげでこの国は大きくて、強く、そして平和なのだと。
「ねぇねぇ、魔の者たちの立場は?」
「あぁ、それもあったな」
私の言葉に雨羅は頷き、話し始める。
「まず、魔の者、俺たちは、種族により階級が違う。
もちろん、強さが大きく変わるからその階級にも大きく影響を与えるがな。」
「うんうん^」
「魔の者、要するに魔物には大きく分けて三つの分類に分かれる。
一つ、弱者を従わせるもの、それが人間たちで言う、王だ。
二つ、強者に従うもの、 それがにんげんたちでいう、臣下、だな。
三つ、その弱者の下にいて、そいつ等は・・好き勝手にどっかいってるな。
いくら階級があったって管理しきれるものでもないし、管理する側が面倒だ。
もともと、何かに縛られるのはどの種族も嫌いだからな。
おれたち、魔物は弱肉強食、絶対王政、なんだ。
あぁー、魔物って言っても人間が崇める奴等もいるぜ。
主たち、龍とか、そういったものたちはな。
ほかは・・それに服従してる俺たち、鬼とか、自然霊だな。
・・わかったか?」
雨羅は聞いてきた。
「うんっ、大体」
私は答えた。つまり
龍 支配者
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鬼 絶対服従 自然霊 服従者
そのほか魔物 管理しきれない
っていうみたいな感じだ。
「ありがとう、よくわかったよ。
いろいろ教えてくれてありがとね、雨羅くん」
私はにこっと微笑んでお礼を言った。
「っ~~!
べっべつにっ~~たいしたことっーーないぜっ」
雨羅は顔を真っ赤にしてそう言った。
それから・・私は一週間、この森に滞在した。
そして多くのことを学んだ。
少しは雨羅とも打ち解けれた気がする。
それなのに少しの間あえなくなるのは残念だと思う。
魂だけって不便だなっ。
そう思い悔やんだこともある。
でも永遠の別れではない。
これからちゃんと体を持ってきてここにやってくればいいだけだ。
ソシテ別れがやってきた。
「ぜっ・・絶対、またこいよっっ~~」
「うん・・・絶対会いに来るッ」
顔を真っ赤にして言う雨羅に私は別れをしみじみと感じさせられた。
私は涙ぐんできたが、でも別れだ
「またそなたがくるのをまっている」
リアンは言った。
「はいっ、また、絶対来ますッ」
私は言った。
「今までありがとうございましたッ、じゃあ、またっーー」
そう言って私は扉の中をくぐっていったのだった。
無理やり帰らせてしまいました。
あハハ。
では、またの機会でっ(やばっツギノコトッカンガエテナーイッ)




