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精霊使い  作者: 黎奈
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第六十六話 魔法因果律

「ね、ねぇ、雨羅君、ほんとにその格好で行くの??」


私は街へ行く途中聞いてみた。


だって、すごくすごく不気味なと言うか怪しい格好してるんだもん。


「お、俺は人間嫌いだって言っただろっ!っ~~」


雨羅はムキになって言い返す。


事は少し前までさかのぼる。


途中、雨羅は黒い衣を纏ったのだ。


そして頭もフードで隠し、フードを深くかぶって顔まで見えなくなってしまう。


全身真っ黒。


こんな怪しい格好、どの世界でも怪しいって思うよね。


さっきからこの会話の繰り返し。


そしてようやく街に着いた。


街は普通に人々が行き交っている。


あっちの世界の町並みは一緒。


そんなに変わっていない。


だが、違うところいくつもある。


建物のつくり、人々の服装、異国の文字、魔法道具、などなど。


特に看板らしきとこには見たこともない文字の羅列が・・。


とりあえず、魂だけでも魔法は使えるか試してみた。


「---」


呪文を唱えて、創り出したのはレンズが張ってあるメガネ。


魂だけでも魔力は扱えるようだ。


そしてそれをかけていろいろ見て回る。


「とりあえず最初は図書館だ」


雨羅がそう言って案内してくれたのは、書物が棚にある図書館だった。


「う、うん」


私は頷く。


そして、中に入った。


雨羅が先頭を切って案内してくれた。


たどり着いたのは、世界の仕組み という枠の中の棚だった。


雨羅はその棚から『世界と魔』という書物を取り出してくれた。


「字は・・読めるのか?」


雨羅は問う。


「このレンズがあればね。」


私はすました口調で言う。


そしてその本を手に取り呼んでみた。




『        二つの世界


この世界は、もう一つの世界とつながっている。

ここは魔の世界、あちらは精の世界と、隔てられている。

隔てられた世界は一つの扉しか行き交うことはできない。


精の世界、それは、精霊が世界の中心である世界。


精霊の契約、力によってその他の生き物が存在できる世界。



魔の世界、それは、魔の獣、魔物、それらが世界の中心である世界。


魔の獣、それは、魔を司る力が好みに宿る獣のこと。


魔物、それは、闇に潜む者、この世を支配する者であり、強者に服従するものなり。


         

         魔



魔の世界に住む者、魔法使うべし。


魔の獣に対抗する術、それは、魔法。


すなわち、律を壊し、強大な何かを生み出せるもの。


魔には魔を。


魔の獣に宿る力を移植し、その力を扱うこと。   ・・・・・』



私は一通り呼んでふーと息をついた。


・・魔の獣に宿る力を移植・・・


その言葉に私は引っかかっていた。


魔法はあっちの世界でもできたけど・・

こっちはモット発展しているんだろうなと思った。


「どうだった?

何かつかめたか?」


雨羅は問う。


「うん、なんとなく・・。」


私は曖昧に答えた。


そして・・


「職業・・。

職業の本ってある?」


私はそう聞いた。


「・・あ、あぁ、あるぜ、」


雨羅はそう言ってその本を私に手渡してくれた。


「ありがとう、雨羅君っ」


私はにっこり微笑む。


「ッ~~。

べ、別にッ」


雨羅は慌てて真っ赤になった顔を隠した。


私はそれを読んだ。



『        職業


魔法使い、 あらゆる属性魔法を使いこなし、魔の獣を倒す 職業


魔術師  自分特有の僕を召喚し、僕と共に呪術を使い、害を及ぼすものを倒す 職業



旋律者  音を奏でて相手に影響を及ぼす力を使う者


この職業にはいくつか種類がある。


魔奏者 魔の獣を音で操り、仕事をする者


魔旋律聴奏者 魔音を奏でられる楽器を使い相手に影響を与える者


魔催眠調律師 催眠効果を及ぼさせ、操る者



魔身士 自分の体に魔の獣の力を宿らせ、人外の力を用いり仕事する職業


この職業にもいくつか種類がある。


魔眼士 魔の獣の血を使い、眼力、念力、といった力を用いる者


魔聴覚士 魔の獣の血を使い、人外の持つ聴力を使う者


魔速体士 視覚、聴覚、皮膚、その全てで感じ取りすぐさま反応できる体を持つ者


魔聴眼速体士


 魔眼士、魔聴覚士、魔速伝体士、それらの利点全てを用いる者



魔剣士 魔の力を宿した剣を使う者


魔法剣士 魔法使いと魔剣士の利点を合わせ持つ者        ・・・』



私は職業名を一通り読んだ。


「・・・」


私は何か怖いものを見た気がする。


魔聴眼速体士・・・それはもう人ではない気がする。


・・そんな人がこの世にいるなんて・・もう人を捨ててる気がする・・。


「おいっ、気分悪いのか?

顔色悪いぞッ。」


沈んだ気持ちでいるとき雨羅が声をかけてくれた。


「だ、大丈夫。

なんか、あっちの世界とずいぶん違うなって思っただけ。」


私は力なく笑って雨羅に読んだ本を返した。


「ありがとね、よく分かったよ、いろいろと・・。

あ、まだ他に本あるかな?

よければ、職業の利点欠点が詳しく乗ってる本、見せて欲しいんだけど・・。」


私が雨羅にそう聞くと


「・・・。

あぁ、あるぜ、今持って来てやる」


雨羅はそう言った私に眉をひそめたがそれも一瞬ですぐに頷いてくれた。


そのあと、すぐにそれをもって来てくれた。


「ありがと、雨羅君っ」


私は微笑み、すぐにあの、魔聴眼速体士のページを開いた。


『   魔聴眼速体士


魔の獣の血を取り込んだ体には多大な魔力体力を消費するが

魔の力・・人外な力を、自在に扱うことができる。


魔の力を自在に扱うことを代償に、その体には常に 苦 が纏わりつく。


第一に、血を取り込むとき、激痛が体を襲う。

    これは体が魔の獣の血を拒絶するからだ。


第二に、しばらく、体が不安定な状態にさらされまともに動けなくなる。


第三に、魔の力を使うとき、激しく体力を消費する。


第四に、魔の力を使用後、疲労により意識が不安定となる。


・・などなど。


さまざまな 苦 にみまわれることになる。


そういった点ではこの職業に就く者は数えるほどしかいない。


だが、それと同時に、なればほぼ無敵状態といえる。


だが・・無敵状態はあくまで魔の力を使っている状態のことだけであって

その他は無力に近い。


そのため、魔聴眼速体士になる者は、魔旋律聴奏者 が常に傍にいる。


それは魔旋律聴奏者は、魔聴眼速体士の苦を取り除くことができるからだ。


そういった点ではなる人も多くはないが少なからずいるということだ    』



それを私は読み終えて思った。


もし、シンジがそういうものになろうとしたら、私もそれを助けるものになりたいな と。


私は本をパタンと閉じて雨羅に言った。


「今日はありがとう、雨羅君。

今日はもう夕方だし帰ろう?」


と。


「・・今日は、かよっ。

ちぇっ、仕方ない、またつきあってやるよっ・・ルミル。」


雨羅は最後、顔を赤くしながらも私の名を呼んでくれた。


「本当にありがとう、雨羅君」


私はにっこり微笑み、本を棚に戻した。



そして、リアンのいる森へ二人は帰ったのだった。






えーと、まだ異世界の話は続きます。

ですが、後一話で終わる予定です。

あ、あれ?ネタばれになっちゃってる??

・・・。

で、では、またの機会に。ー~~~(焦る、慌てる)

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