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精霊使い  作者: 黎奈
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第五十八話 さすが従兄妹だけに鋭い人

ミヨとシンジは走った。


凍て付いたトレジャー怪盗は身動きができずおっては来ない。


林まで走ったと、すぐに大木の根元に背中をもたれさせる。


ハァ・・・ハァ


ミヨは肩で息をする。


シンジは息を少し乱す程度。


そこで二日、シンジと過ごした。


そして三日目、ついに・・・


「お前、本当にルミル(あいつ)か?」


と、シンジはミヨを鋭く疑うような視線で言う。


「えっ?」


ミヨは聞き返す。


「何でそう思うの??」


ミヨは不思議そうにシンジを見やる。


「俺より先に敵の殺気に気づいた。

対処法が冷静。

ルミル(あいつ)らしくなさすぎる」


シンジは淡々と述べた。


『ルミル、シンジにばれた。やばい、早く来て。』


心の中でルミルに願う。


『分かった、今行く。』


ルミルは言った。


「よくわかったね、私がルミルじゃないことが。

いつから?最初から?」


ミヨは言った。


「おそらく入れ替わったときだ。

お前は誰だ?」


「さて、誰でしょう??」


ミヨは笑った。


「・・・・」


シンジは黙ってミヨを見つめる。







ルミルのとこに突然、ミヨが応答してきた。


そして二日たち、傷も軽症以前の傷となり回復していて順調だった。


だからすぐにリュックを背負って瞬間移動した。


よし、準備完了。


瞬間移動!!






私はミヨたちの元へ現れ、


「シンジ、ごめん」


と、言い指先で 睡魔 という字を空に描き、魔力で具現化させ、シンジに貼り付けた。


それはシンジに溶け込んでいった。


「っ・・・」


シンジの体はふらついた。


私はシンジを支え、


「ごめん、シンジ。」


と、謝った。


シンジはその後すぐに目を閉じ、完全に意識を失った。


シンジを大木の根元に寝かせ、私とミヨは話をする。


「シンジ、鋭かった?」


「うん、最初から怪しまれてたみたい。」


「うそ。あんな完璧な策だったのに。」


「うんうん」



会話は弾みお互い笑いあった。


「じゃあ、私がいろいろ説明しとくから」


「ルミルの力になれてよかったよ。」


「うん、ありがとう」


「こちらこそ、またね」


「うん、また会おうね」


会話は終えてミヨは帰っていった。



しばらくするとシンジが目を覚ます。


「大丈夫?体、だるいでしょ?ごめんね」


私は声をかけた。


シンジは大木に背を持たれかけた。


「お前、誰と入れ替わってた?」


「ミヨ・・だよ。」


シンジの静かな問いに私は不安をおぼえながら言う。


「何故、入れ替わってた?」


「それ聞くの?あはは。それ言ったら隠してきた意味がなくなっちゃうよ」


シンジの怒りが混ざった声に私は笑ってごまかす。


「・・・・」


「怖いよ、シンジ。」


シンジの無言の視線に笑ってごまかす私。


「隠し通す気か?」


「シンジだって私に言えないことの一つや二つあるんじゃないの?」


私はシンジに言い返す。


「・・・」


「だったら、私だけ言うのは理不尽でしょ。」


「・・お前、反抗期か?」


「これが反抗期って言うならもともとかも。

あ、でも、思春期も来たようなぁ・・・」


あきれた物言いのシンジ、呟くように言う私。


「お前は俺の何が聞きたい?」


シンジはまじめな顔つきで聞く。


まさか、そう聞いてくるとは思ってなかったから


「へ?」


と、拍子ぬけた声を出す。


「もう一度言う。

お前は俺の何が聞きたい?」


シンジは苛つき口調で聞いてくる。


「えっ・・・それはその・・・」


私は戸惑う。


「お前が言い出したんだ。

何もないなんていうなよ?そんなこと。」


シンジは挑発口調で聞く。


「あ、シンジはさ、私と旅する前は一人だったの?

ジュンたちにいろいろ誘われたみたいだけどそれを断ったのは・・どうして?」


私は聞いた。


シンジは一人で旅をしていたと。


誘っても断るときのほうが多かったと聞かされたことを、思い出した。


「・・・。」


シンジは黙る。


「ほら。

いえないでしょ?

だからシンジも・・・」


「俺はあいつらが嫌いだ。」


私の言葉をさえぎるようにシンジは言った。


「え?」


嫌い?

そんな理由で?

というより、何故嫌い??


私はシンジの答えに戸惑う。


「俺はああやって誰であっても笑ったり愛想を振りまく奴は嫌いだ。」


シンジははっきりと言い切る。


「私も?」


「?」


私は思わず自分のことも聞いてしまう。


シンジは眉をひそめた。


「私も誰にでも笑ったり、仲良くなりたいと思って接するけど。

私も嫌い?」


私は言ってしまった勢いで聞いてしまう。


「・・嫌いじゃない」


シンジは目をそらして言う。


「なんで?」


「・・・。お前はあいつらとは違う。」


シンジは私の問いに答えになってるような答えになっていないような言葉をつむぐ。


「私は私だから、違うのは当たり前だけど・・りゆうはそれだけーーー」


「お前は?」


シンジが私の言葉をさえぎって聴く。


「え?」


「お前は俺をどう思う?」


シンジは私を見つめて言った。







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