退去トラブル
不動産に関わる仕事をして収益物件を保有していると、賃借人とのトラブルに悩まされることがあります。
今回も、実体験で、愚痴です。
その賃貸戸建は、弁護士から依頼をされて当社で購入しました。
購入したのは、四年前です。
2025年9月現在よりも半年ほど前、この物件に住んでいたご家族から退去の連絡が管理会社に入りました。
当社は大家で、管理全般を管理会社にお任せしておりましたので、退去に関する手続きと対応も当然ながらお願いをしていたのです。
すると、管理会社の担当から、「実はちょっと大変で」と電話とメールで連絡が入りました。
電話をしながら、メールに送られてきた添付画像を見ます。
「これ……リフォームしちゃったの?」
「はい、キッチンの交換、お風呂の交換……DIYしちゃったところもあちこちに」
なんと賃借人が、管理会社に連絡をせずに、もちろん大家の当社に連絡もしないで、リフォームしちゃっていたのです。
普通はしません。いや、しようと思わないのが普通の……入居者でしょう。普通というと語弊があるかもしれませんし、私の感覚がおかしいケースもあると思いますが、これはこの入居者が変わった人……家族? だと思います!
壁にはDIYでくっつけたフックや、棚が複数あり、ドアを木目調の間仕切りでふさいだり、壁紙の色がかわっていたり……あと、喫煙場所として使っていたと思われるバルコニーのウッドタイルにはタバコの焦げ跡が多数あり(禁煙物件やっちゅーねーん!)、吸音材もそのまんまで……何やってたんですかね?
「……原状回復をしてもらえるんでしょうかね?」
「それ、伝えたんですが設備系は交換した時の業者で廃棄しちゃってるんで、無理ですね。というより、買い取れと言ってきかないんですよ」
「……バカなの?」
「……すみません。入居の時はそういう様子はなかったし、契約の説明もちゃんと受け答えできていたので……」
「賃料収入分が出ていきそうで頭痛い……最悪、キッチンとお風呂、その人たちもわからずやったかもしれないから、買い取ってもいいけど買取査定はちゃんとしますから……勝手にとりつけた建具系の原状回復費用と、タバコ痕があるタイル交換、色を変えられたクロス交換の費用は請求して」
「承知しました」
という、私としては譲歩できるところはしようと諦め、せめてそれくらいは払えと思っておりました。
それから数日後、社内で仕事をしていると総務の責任者から、このようなメッセージが届きます。
【〇〇という物件を借りていて、最近退去したAだが、会って話をつけたいので〇月〇日〇時にそちらに行く……というメールが代表アドレスに入っています。これ、例のですよね?】
その日は土曜ですやん。
うち、超絶ホワイト企業なので、土日祝日はお休みよ?
めんどくせーねーもう!
「いいよ、私が相手しますよ。その土曜日、別件で新橋いくので、用事終えてから会社にいるから」
ったく、オーダーメイドのスーツが出来上がるから受け取りに行くというワクワクの日が、しょーもない対応をせんといかんなってしまったわ! ということで、管理会社の担当にも来てもらい、その土曜日に、例の入居者をお迎えしました。
どこからどう見ても、普通の……三十代ご夫婦でおかしなところはありません。ただ、あのメールをよこすあたり、イタイのは理解できます。
結論。
イタかったです。
「物件の価値をあげてやってるのに、元に戻すお金を出せとかどうなってるんですか? 企業努力をおたくがしていないから、こちらでやっただけの話ですよ?」
「タバコだって、禁煙だっていうからバルコニーまで出て吸ったんですよ。灰が落ちるのは当たり前のことでしょ?」
「キッチンとお風呂を買い取ってくれるっていうけど、金額が安すぎます。私らは100万円ほど払っているんですから!」
「今日だって、わざわざ土曜日に、休みをつぶして来てあげているんですよ!」
反論する気もないので、ではあとは顧問弁護士を通してお話をしますので、そちらも代理人を通したほうがよろしいでしょうと伝えましたところ、そこから二時間、彼らだけの特別ルールを延々と聞かされました。
お引き取りください、を何回伝えたか覚えておりませんのです……
彼らが帰った後、管理会社の担当と焼き鳥屋に行き、お酒をたくさん頂きましたよ。
皆さま、愚痴を読んでくださり、ありがとうございました。




