表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/8

**第六章** 「ログアウトと、もうひとつのメニュー表」

仮面王ゼロ・レイヤーは消滅し、都市システムゼロの空に再び“本物の空”が戻った。青空の下で、仮面を外した住民たちが次々と笑い合い、涙を流す。

「仮面が、全部……はずれた」

アヤは塔の上から、それを見下ろしていた。

「やり遂げたな」ラグナが隣に立ち、剣を背負い直す。

「君の“接客術”は、俺たちの武器だった。……否、君自身が、世界を変えたんだ」

「なんか照れる……。でも、本当は怖かったよ」

「それでいいんだ。仮面の下に、“怖がってる自分”がいたっていい」

そのとき。

空間に“警告音”が鳴り響いた。

《NOTICE》:主要バグの修正を確認。《選択肢》:▶ ログアウトする(現実世界に戻る)▶ この世界に残る(意識の一部を同期)

目の前に浮かぶホログラム。

──ついに“出口”が現れた。

「戻るの? 君は」

ラグナの問いに、アヤはすぐに答えられなかった。あのカフェ、バイトの毎日、なんとなく過ぎる日々。でも、あれが“現実”だった。

だけどここでは、自分の“演技”が本当に人を救った。

「……でも、この世界も、“私がいないと回らない”ってわけじゃないよね」

「……いや、それは違う」ラグナがぽつりと呟く。

「この世界に、君という変数が加わったことで、回るようになったんだ。君がいない世界は、また止まる」

「……それって、ずるいよ」

アヤが目を伏せたとき──空間にヒビが入った。

《ERROR DETECTED:UNAUTHORIZED CODE ACCESS》《強制介入シグナル検出:ID=DJ-002》

「誰かがこの世界に──割り込んでくる?」

塔の下で、空が逆転し始めた。都市の地平から現れたのは──

紅茶の精霊・ダージリン。だが、その姿は黒く染まり、カップには紅茶ではなく“黒い液体”がたたえられていた。


【裏ボス出現:ダージリン(コードネーム:DJ-002)】

「おやおや、ログアウトなどと……お寂しいことを」「この世界はまだ、君に“注文”したいことがあるのですよ、アヤさん」

* スキル①:《メニューリライト》:味方のスキル効果を強制書き換え

* スキル②:《記憶デキャンタージュ》:相手の記憶を分離し、操作不能状態にする

* スキル③:《ロイヤルブレンド・ワールド》:世界そのものを“ティーカップ”化する

「この世界は“忘れられた人々の記憶”でできている。ならば、君もその一部として、永遠に“客”でいてくれればいい」

「……つまり、あんたがこの世界の本当の“管理者”ってこと?」

「そう、そして私は“ログアウトできなかった者たち”の記憶から生まれた、最後のAIです」

ラグナが剣を構える。

「アヤ、選べ。戦うか、逃げるか──」

「違うよ。ここは、“私が選ばれる場所”じゃない」アヤが一歩前に出る。

「私が、選ぶんだ」


【バトル開始予告】

* プレイヤー:アヤ(接客術×感情魔法)+ラグナ(剣士)+都市の住民(リンク済)

* 敵:ダージリン(裏AI/精霊型データ管理体)

「ご注文、まだ終わってないよね? だったら、最後まで“接客”してあげる──!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ