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**第一章** 「裏路地の先はファンタジー」
アヤは、今日も秋葉原の片隅にある「うさみみ*カフェ」でお給仕していた。“アキバ系”を極めたこの店では、メイド服にうさ耳をつけて、「ご主人さま」と呼ぶのがルール。アヤはそんな日々を、どこかで「仮面をかぶってるだけ」と感じていた。
──だって、本当の自分ってなんだろう?
閉店後、疲れた足を引きずって裏路地に入ったアヤは、見慣れない鉄の扉を見つける。そこには、奇妙な文字が刻まれていた。
「汝、仮面の下の名を知りたくば、この扉を開けよ。」
「は? なにこの中二病……」
興味本位で扉を押した瞬間、風が巻き起こり、アヤの身体は宙に浮いた。
気づけばそこは、ピンクの空と巨大なキノコが並ぶ、ありえない世界。服装もそのまま、アヤは“うさ耳メイド”の姿で、異世界に放り込まれてしまったのだった──!




