表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
キミは僕の人生  作者: トマト
5/6

キミの思い

しばらくしてから、りくはキッチンで料理をやりだした。

僕はというと、「どうせ家事はほとんどできないでしょ?私が全部やるから待ってていいよ。」

そう言われたので、おとなしくこたつに入ってぼーっとテレビを見ていた。


「そういえば、今、何作ってるの?僕的には、こういう時はカレーじゃないかと思うんだよね。」


「ざーんねん、肉じゃがでした~。」

(おふくろの味ってやつで、嘴加護くんの胃袋と一緒にハートも掴んじゃおっと!)


「・・・・・」


「がっかりした?って、あれ?もしかして肉じゃが嫌だった?」


「いや、違うんだ・・・少し嫌な記憶が蘇っただけなんだ。」

「昔、俺の母親だった人がよく作った料理だったんだ。幼い頃は家族団欒で、すごい楽しい食事だったんだよな・・・それも長くは続かなかった。虐待とまでは行かなかったが、父が何度か怒りで皿をひっくり返して、僕はそれを目の前で見ていたし、僕に皿ごと投げることもあったんだ。その後も・・・」


「もう、何も言わなくていい。そんなことはもう忘れてよ。今は私がいるでしょ?嘴加護くん、いや、

憐くん。忘れたくても忘れられないのは知ってる。だからこれから私との思い出で塗り替えればいいんだよ。

この肉じゃがだって、作ったのは私なんだよ?憐くんのお母さんじゃない。ね?そうでしょ?」


そういって、りくは僕を小動物を抱くように包み込んだ。


僕は泣きながら、「うん、うん、ありがとう。あの時に何度も死のうと思ったんだ・・・でも、死ななくて、よかったんだ。僕は、生きていていいんだ。」


「今はいくらでも泣いていいよ。私が全部受け止めてあげる。」



それからしばらくして、僕たちは食卓をともにした。


「さっきは、悪かったね。おかげで気持ちが楽になった。これからも、あんなことがあるかもしれないけど、その時もお願いしてもいい、かな?」


「いいよ。そんなの、いいに決まってるよ・・・」

「それより、この肉じゃがどう?口に合うといいんだけど・・・」


「最高としか言いようがない。比べ物にならないほどおいしい!!毎日でも食べたいくらいだよ。」


「そ、そんなこと、あんまり面と向かって言わないでよ・・・」

「それより、毎日食べたいって、本気で言ってるの?冗談なら一週間に一回しか来てあげないからね!」


「そんなの本気に決まってるじゃん。冗談でこんなこと言えない。鷺宮さんさえよければ、一緒に暮らしたいよ。」


「そ、そーなんだー。ふーん。もし憐くんがどうしてもって言うなら、考えなくもないよ。」


「一生のお願いです。僕は鷺宮さんさえ居てくれるなら、ほかには何もいらない。」


「えー、もうしょうがないな~。明日準備してお昼ぐらいに行くよ。まあ、初めからそれを提案しようと思って今日は来たんだけどね。」


「じゃあ、初めに言ってくれればよかったのに。いじわるだな。」


「だって、憐くんの胃袋もハートもまだつかめてなっかたんだもん。どうせなら、完全に私のことしか考えられないようにしてからがよかったの!」


「・・・・・」


「なんで黙るのよ!何か言ってよ。女に告白させといて、憐くんは何にもしないの?そんなの、絶対に許されないんだからね//」


「・・・・・」


「だからなんで黙って・・・」


「・・・」


「・・・・・」


「これで、良かった?いや、違う。僕がしたくてしたんだ。僕もキミが、りくが、好きだ。いや、愛してる、世界で誰よりも・・・」


「憐・・・ずっと、そう言ってくれるの、待ってたよ・・・」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ