逢瀬の糸 / あか
あったかそうな毛糸の赤い手袋が、こんな詩を紡がせてくれました。
ハート型の
天使の矢に
ボクの
赤い糸を結んで
一番最初に輝く
あの星
目掛けて
弓を引くよ
まだ見ぬキミに
届くよう──
ちゃんとキミに
気付いてもらえるように──
ヒュルヒュルヒュルル
飛んでゆき
小指の糸が
ピンと張る
三日月空でニヤケ顔
二人のこれから知っている?
一人と一人が手繰り寄せ
互いの小指が
結ばれる
はじめましてのはずなのに
そんな気
全くしないのは
きっと
魂で繋がっていたからさ
そうか──
だから今まで
独りでいても
寂しいだなんて
思わなかったんだ
10月の夜は
もう寒い──
赤い糸で編んだ
お揃いの手袋で
「さあ、デートを始めよう」
二人はこのあと、どんなデートをしたのでしょう?