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ネコミミ娘に転生したので楽しく気ままに生きたい  作者: 星川 咲季
■第7章 隣町への旅行編(10歳)
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第121話 生地を求めて旅行計画

前回、今回と少し文字数が少ないので予定より1日早めに更新です。


 「ねえ、さらしやバンド以外にもっといいものって知らない? 最近気になってさあ」


 私は少し前にあったお泊まり会でアイリに胸のことを言われた。

 転生してこのかた、まっ平なせいもあってそんなに気にしなかったんだけど、さすがに成長し変化が出始めたため、私はバンドをつけ始めた。

 この世界で言うバンドってのは文字通り腹巻きみたいな帯で、お世辞にもストラップレスとも呼べない布だ。当然パッドなんて入ってない。っていうか、そもそもブラを売ってるお店を見たことがない。


 「(わたくし)はそれ以外は知りませんわ」


 「そっか……」


 私は王都のあちこち見て回ってるといっても、何かあったら困るので貴族街には行ってない。

 なので、もしかしたら貴族専用のお店に売ってるかも、と思って聞いてみたけどダメみたいだ。

 回復魔法のアルバイトや冒険者活動で結構稼いでるので、多少高くても良いものがあれば買おうと思ってたんだけど、エリーが知らないなら仕方ない。

 シャボンの実や水取葉とか都合のいいものが存在するこの世界ならあるいはって思ったんだけどなあ。


 前世の知識があるし、なんならいっそのこと自分で作ってしまおうかと思ったけど、私はお母さんみたいに服を仕立てられるほど裁縫の技量はない。

 そもそも服の作り方なんて知らないからどうしようもないんだよね。できることは簡単な補修レベルだ。

 服や下着を作るには型紙が必要だと思ったけど、お母さんは型紙なしで下着から服まで全部こなす。この世界には型紙を作る文化は無いのかな?

 ホント、お母さんはスペック高すぎ。


 「フランは着けるのが早いのですわね」


 「そうかなあ。こんなもんじゃない? ……っていうか、え、ちょっと待って。エリー、もしかして着けてないの?」


 「お母様のように大きいわけでは無いですし、服は透けませんもの。今のところ要りませんわ」


 マジか。

 中世ヨーロッパっぽい時代だし、気にならない文化なの?

 エリーは私よりも成長してるのに、まだ着けないらしい。


 「甘い。甘いわよ、エリー! 今のうちからちゃんとしておかないとバランス悪くなるわよ!」


 「そういうものですの?」


 「そういうものよ!」


 「無いよりかはいいと思うけど、さらしやバンドでそんなに変わるものなの?」


 さらしやバンドは押さえつけて固定するけどどうなんだろう?

 前世では普通のしか使ったこと無いから、正直さらしやバンドはよく分かんないんだよね。

 私もお母さんみたいに大きくなる可能性があるから一応何とかしたいけど、無い物ねだりしてもしょうがない。


 「フラン、アンタもアンタよ、もったいない! 仕方ないわね。ここは二人の頼れる親友であるアタシの出番。無いのなら、作るしかないわね!」


 「おー、アイリが燃えてる!」


 アイリは裁縫もできるみたい。なんでも作れてホントすごい!


 「新しいバンドを作るのは良いのですけど、わざわざ同じものを作りますの?」


 「違うわよ。作るのは、ブラよ!」


 「ブラ? なんですの?」


 「説明しよう。ブラ。それは女性の胸を優しく包み込み、より美しい形に整え、体を動かしてもずれにくく、楽にしてくれる至高の下着よ!」


 なんかちょっと可愛い声で説明口調のアイリが面白い。


 「素晴らしいですわ! ぜひ作りましょう!」


 「すごくほしいけど、そもそもアイリは作れるの?」


 「愚問ね、フラン。アタシの製作リストは108式まであるわ。そしてドワーフであることが分かったアタシに隙はないわ! たぶん」

 

 とにかく作れるのなら多少不格好でも構わない。

 現代的な下着は私も欲しい。

 この際、私も裁縫できるようになろうかしら。


 「エリー、肌触りのいい生地が欲しいんだけど、いいところは知らない?」


 「それなら我がファーレンハイト家の領地で生産してる生地はいかがかしら? 隣町のコットリアで作っていますのよ」


 「やった! さすがエリー! その布って融通してもらえそう?」


 「問題ないと思いますわ」


 「ねえねえ、ちょっといいかな」


 コットリアは資料室で見た地図にあった。

 縮尺が当てにならないけど、王都からそんなに離れてないはず。

 これは旅行のチャンス!


 「どうせならさ、生地はコットリアの町に行って実際に見てから買うのはどうかな? それにエリーの家の領地がどんなところなのか見てみたいなあ。……ダメ?」


 「いいですとも!」


 「そんなに可愛くおねだりされたら行くしかありませんわ!」


 やった!

 二人とも快諾してくれた!

 この世界で初めての旅行だ!


 後ろの方でスーさんが「なんて萌え……くっ、満たされます……」とか呟いてる。

 確かにおねだりはしたよ?

 でも、あざとくしたつもりはないんだよ?

 高性能なネコミミで聞こえてしまったけど、いつものようにスルー。気にしたら負け。中身が大人な私に精神ダメージが入りそうなのでスルー。


 「では、早速準備に取りかかりますわよ。出発は一週間後でどうかしら?」


 一週間も先なの!?


 「えらく早いわね。アタシはそんなに急いでないわよ?」


 これで急いでないの!?


 「フランのこの顔を前に悠長なことは言っていられませんわ」


 「えっ!?」


 「ああ、それもそうね。それに初めての旅行が嬉しいんじゃないかしら?」


 「な、なんでばれたの!?」


 最近……でもないけど、相変わらず二人から言い当てられる頻度が激高だ。


 「そりゃ……まあいいのよ。アンタはそのままでいいの」


 「ですわ」


 「むぁーっ」


 考えてることがばれてるのはちょっと恥ずかしい。

 でも、この世界で初めての旅行。

 すごく楽しみ!

 嬉しい!


 前世と違って事前に調べられる情報に限りがあるけど、ファーレンハイト家の領地ならエリーがいるんだしなんとかなる。


 こうしてコットリアの町へ旅行に行くことが決まった。







次回更新は6/25(月) 17:00の予定です。

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