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ネコミミ娘に転生したので楽しく気ままに生きたい  作者: 星川 咲季
■第6章 続・それぞれ思ってること編(9歳)
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第117話 エリザベスとマヨネーズ

ブクマが500を超えました!

ありがとうございます(*´ω`*)


 「ねえ、二人は美味しいものに興味はない?」


 いつものようにお茶会をしてると、アイリがそう言ってきましたの。


 「もちろん興味ありますわ」


 「なになに、いいお店見つけたの?」


 「ふふふ、違うわ。アタシたちで作るのよ」


 魔道具を作り始めた頃からアイリは色々と新しいものに挑戦しようと声をかけてくるのですわ。


 「私はいいけど、それってアイリのお屋敷の料理人さんに教えなかったの?」


 「え? い、いやー、アタシの家はアタシに手出しさせてくれないのよね。とにかく、今度は一緒に美味しいものを作りましょうよ」


 フランの疑問ももっともですわ。(わたくし)たちがやるよりも、料理人に任せた方がいいと思うのだけれど。


 「私は家でお料理のお手伝いしてるから大丈夫だけど、エリーは料理したことある?」


 「(わたくし)は料理をしたことがありませんわ。アイリ、そんな(わたくし)でもできますの?」


 (わたくし)ができるのは、紅茶を淹れることくらいですわ。

 公爵令嬢たるもの、お茶に精通するには自分で淹れられることが重要ですもの。

 でも、それ以外は料理人のお仕事なので、料理をしようとも思ったことはありませんわ。


 「大丈夫よ。むしろフランとエリーの力が必要なのよ」


 「あら、料理人ではなく、(わたくし)たちですの?」


 「そうよ。風属性の魔法が使えるエリーに、魔法で何でもできるフランの力が必要なのよ」


 「わ、なんかプレッシャーだよ。それで、なに作るの?」


 「ふっふっふー、それはマヨネーズよ!」


 「マヨネーズ? 聞いたことありませんわ。どういったものですの?」


 アイリはよく(わたくし)の知らないことを話すことがあるけれど、今回もそれなのかしら?


 「マヨネーズはね、卵を使ったスーパー調味料よ。なんにでもあう、まさしく万能調味料。神の調味料よ!」


 「それはさすがに言い過ぎなんじゃないかなあ?」


 「分かってるわよ、フラン。物のたとえよ。エリー、そんなわけで、調理場に案内させてもらえないかしら?」


 「分かりましたわ」




 そんなわけで、調理場の一角に来ましたわ。

 これからマヨネーズというものを作るので、汚れてもいい服に着替え済みですわ。


 「アイリ、言われたものを準備させましたわ」


 テーブルの上には卵、塩、食用オイル、酢、胡椒の食材に、ボウル。


 「ありがとう。ふふふ、数年前の研究がついに実を結ぶ時が来たわ。じゃあフラン、手はず通り殺菌もとい浄化をよろしく」


 「はーい。……むぁー、えい! うん、これで多分大丈夫だと思うよ」


 調味料の材料である卵は生のまま使うと聞いたときは驚きましたわ。

 卵は火を通さないとお腹を壊す危険があるのだけれど、まさか浄化で何とかするという発想はありませんでしたわ。魔法を生活に役立てるなんて目から鱗ですわ。

 それにしても教会で使う浄化の魔術を魔法で再現するなんてフランの魔法は本当に何でもありですのね。


「ああ、フランがいてホントに良かったわ。そうそう、エリーは光属性の適性があるからフランと同じことができるはずよ。よーし、それじゃあ早速作るわよ。作り方はさっき説明した通りひたすら混ぜるだけよ。エリー、お願い」


 「おまかせですわ」


 ボウルに卵に塩、胡椒、酢を入れる。そして極小の風魔法で渦を作り、混ぜていきますわ。


 「エリー、とても上手よ。これをとろとろになるまで続けて」


 「ええ。それにしてもこれは結構大変ですわ。魔力の加減や持続力の訓練になりすわ」


 「エリー、がんばれー」


 消費魔力は小さいから魔素切れになることはなさそうですけど、集中力がいりますわ。

 でも、フランの可愛い声援で気力100倍ですわ!


 「アイリ、まだですの?」


 「ええ、良い感じよ。そろそろオイルを少しずつ入れていくからもう少し頑張って」


 「分かりましたわ」


 オイルが飛び散らないよう風の渦を調整しつつ、ひたすら根気よく混ぜるだけの作業。

 ちょっと疲れてきましたわ。


 「わー、だんだんクリーム状になってきたね! エリー、あと少しだよ!」


 「ああ、夢にまで見たマヨネーズ! これでついに!」


 この白いクリームがアイリの言うマヨネーズですのね。

 二人は大喜びですけど、(わたくし)は集中力を切らさないよう黙々と魔法で混ぜていきますわ。




 「エリー、お疲れ様。完成よ」


 「なんとか最後まで集中力を切らさずできましたわ」


 「うん、すごいよエリー。お疲れ様」


 アイリは小皿に取り分けたマヨネーズをスプーンで少し掬って口にいれると、歓声をあげましたわ。


 「ああ、これよこれ! まだまだ改良の余地はあるけど、これぞマヨネーズよ!」


 (わたくし)とフランも口にしますわ。


 「まあ、酸味のなかにまろやかさがある不思議な口当たりですわ。準備したオイルの量で驚きましたけど、こんな味になるのですのね」


 「美味しいね!」


 「ふっふっふ、シンプルだけど、これを蒸かし芋につけて食べると最高よ」


 ビンにマヨネーズを詰めつつアイリがニヤリと言うと、料理長が蒸かし芋を持ってきましたわ。


 「アイリーン様、ご依頼のものです。それと、私もいただいてよろしいでしょうか?」


 「もちろんよ。美味しいものはみんなで味わってこそだもの!」


 「ありがとうございます」


 「ねえ、早く食べようよ!」


 フランが目をキラキラさせながら、しっぽを落ち着きなくフリフリしてる。

 その姿が可愛らしくて眺めていたいけど、(わたくし)も早く味わってみたいので、食前のお祈りをしますわ。


 「試食ですのでお祈りは簡単にしますわ。いただきます」


 「「「いただきます」」」




 フォークで芋を切り分け、マヨネーズを少量付けて口に運ぶ。


 「……!!」


 な、なんですの!? これは!?


 「お芋のホクホクした食感に酸味とまろやかさが加わって、次々と食べたくなりますわ! それでいてあんなにオイルを使っているのにしつこくなく、くどくもないですわ!」


 「エリーの食レポ相変わらずすごいね。でも、すごく分かる! 美味しい!」


 「素晴らしいですな。長年、料理の道を歩んできましたが、このような味は初めてです」


 (わたくし)だけではなく、フランも料理長も大絶賛ね。


 「どう? これがマヨネーズよ。サラダにかけても美味しいし、他にも様々な料理に使えるのよ。レシピは渡すわ」


 「まあ! 料理長! 聞きまして?」


 「アイリーン様、ありがとうございます」


 「分かってると思うけど、新鮮な生卵でも浄化しないと食中毒になるから気を付けるのよ。必ずエリーに浄化してもらうか、浄化の魔術を使える人に頼むように。ホント、マジで」


 「な、なんかやけに力入ってるね」


 「当然よ! 生卵で死にそうな思いをしたんだもの。食中毒、ダメ、絶対!」


 「そうですぞ。卵は必ず火を通さないと危険なのです。しかし、浄化で対処できるとは思いませんでした」


 「アイリは本当にいろんなことを知ってますのね。(わたくし)も見習わないといけませんわ」


 どこでこれらの知識を得ているのか分かりませんが、(わたくし)も負けないくらい頑張りませんと!

 そうでなければ、自分のことを胸を張ってお二人の友とは言えませんわ!


 でも、今はマヨネーズを使ったお料理を楽しみますわっ!





マヨネーズは美味しいですけど、作ると思った以上にサラダ油を使うのでびっくりします。

そして付けすぎれば太るなぁと思います。でも美味しいので使わないなんてありえない!

まさに魔性の調味料!(;・`д・´)


次回更新は6/10(日) 17:00の予定です。

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