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ネコミミ娘に転生したので楽しく気ままに生きたい  作者: 星川 咲季
■第6章 続・それぞれ思ってること編(9歳)
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第111話 ケインの悩み


 俺はケイン。

 王都騎士団第3部隊の隊長、そして愛する妻マリアの夫、愛娘フランの父親だ。


 マリアと結婚してから、かれこれ10年以上は経ってる。

 だがいつまでたっても俺は彼女にぞっこん。そして彼女も俺を愛してくれている。

 フランによると俺たちのように愛し合ってることを“らぶらぶ”と言うそうだ。


 マリアは俺には勿体無いくらいの良妻賢母だが、勿体無いと言っても誰にも譲るつもりはない。


 マリアは10年以上たった今でも文字通り以前と変わらず若く美しく可愛い。

 長年の経験から保有魔素量が多いと老いにくいようだとマリアは言っていた。俺は30半ばだけど、普人としては保有魔素量がそこそこ多い方だから見た目は20代半ばと多少若いと思う。

 ただ、それでも普通は限度があるのだが、どうやらケットシーは普通の獣人と違って種族としての特徴らしい。魔臓持ってるしな。

 妻がいつまでも若いのはマジで最高だと思う。


 本当なら4、5人は子どもが欲しいところなんだが、種族の違いがある上に、ケットシーは子どもができにくいので仕方ないらしい。頑張ってるんだけどな。

 それもあって、フランが生まれてくれたのは相当運が良いんだろう。だが、できれば死ぬまでには二人目ができてほしいものだ。


 マリアの歳は……これ以上はなぜか感づかれるから思い出してはいけない。マジでヤバいぞ。

 とにかく、ケットシーの種族のことについてはフランに話していないことはまだまだある。

 この辺のことも含めてフランが成人を迎えるまでは伏せておくということで話はまとまってる。




 そのフランはもう9歳だ。


 何年か前に荷物の下敷きになるという事故以外は大きな事故や病気はない。

 少しずつ大きくなっていくフランを見るのは本当に嬉しい。

 このまま健やかに育ってほしいと心底願う。


 娘の成長は順調であり……いや、やっぱり順調どころじゃねーよ。

 ずいぶん規格外に育ってしまった。

 違う。

 育っていっている。


 3歳で文字の読み書きを覚えたりとか、魔法を適齢期よりも圧倒的に早く習得したりだとか、ファーレンハイト公爵家のご令嬢エリザベス様やムーンライト男爵家のご令嬢アイリーン様と親友になっただとか、スラちゃんが進化するきっかけを作っただとか、次々と新しい魔法を作り出してるだとか……。

 俺の娘はいったいどこに向かってるんだ?

 これから何をやらかすんだ?


 まあいいか。

 マリアの言うように、「フランだから」で納得してるとこあるし。

 今考えても無駄。なるようになるだろ。




 そうそう、フランはもう俺たちがいなくてもエリザベス様とアイリーン様の3人で外壁の外に行けるようになった。

 あ、もちろん執事かメイドは一緒な。


 思えばフランをどうやって外壁の外に興味を持たせるか長い間マリアと相談してたのが嘘のようだ。

 お嬢様たちには感謝しなくちゃな。

 かなり前だが、念のため公爵に事前に声をかけといて正解だった。


 ケットシーは成長が緩やからしいのだが、フランの成長が著しいこともあり、マリアはケットシーとして育てるのが楽しくて仕方ないらしく、早く一人前になるように積極的にガンガン訓練を積んでる。


 俺は普通に育ってくれればそれだけで満足なのだが、フランはマリアと同じケットシーとして生まれてきてるので、同族であるマリアの考えを多く取り入れてる。


 そんなこともあって、教育はマリアにほぼ任せっきり。

 世間の父親は母親に任せて放置が当たり前のようだが、俺はフランと接する時間が欲しいから逆に関わりたい。

 フランと話すのは楽しいしな!

 なのでコミュニケーションは欠かさずできる限り毎日してる。


 その効果もあってか、やってあげられることが少ない俺のことを尊敬してくれるできた娘に育ってくれている。

 これはマリアの教育もあるな。マジで感謝だ。



 しかし、そんなフランに対して俺が未だに悩んでいることがひとつある。

 フランがエリザベス様の屋敷に遊びに行ったとき、時々遊びに来たハロルド殿下と出会うようなんだが、その殿下を毎度ボコってるということだ。


 ボコってると言っても暴力ではなく、剣術やら算術やらの勝負でだ。

 騎士団の隊長の娘が勝負とはいえ仕えるべき王家の殿下をボコるとかヤバいんだけど。


 肝心の王は、


 「甘やかせ過ぎて高慢になってしまった息子のハロルドが、少し前から落ち着きだして熱心に勉強や剣術を学ぶようになった」


 とか、


 「息子には負けられない相手がいるようだ。「銀の」と呼んでおるが、名前など子細は教えてもらえなんだ。エリザベス嬢と共にその者について話してるそうだ。良き友ができたようだ」


 と喜んでおいでだ。


 だがな、王よ。

 その「銀の」はうちの娘なんだよ。


 殿下がやる気を出したのは喜ばしいことだ。

 でも、実体はうちの娘がボコってるだけなんだよ。


 フランが言うには理由があるらしい。

 いちいち偉そうな態度でやたらと張り合ってきたり、有無を言わさず勝負を挑まれたりするとか。

 なので仕方なく勝負を受ける代わりにボコってあげてるらしい。

 フラン、ぜってーストレス発散してるだけだろ。


 気持ちは分からんでもないけど、手を抜いてやれよと思わんでもない。

 この辺は強制や束縛を嫌う猫獣人らしいっちゃらしい。

 そのへんの性格はマリアに似てるところ多いかもしれない。


 とりあえず、俺の心配をよそに周りはこれでうまく収まってるから良いとしよう。

 すっげー気になるけど。




次回更新は5/17(木) 17:00の予定です。


しばらく4日おきの更新になりそうです。

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