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ネコミミ娘に転生したので楽しく気ままに生きたい  作者: 星川 咲季
■第5章 冒険者活動と日常編(8歳)
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第110話 アイテムボックスから取り出してみよう


 私たちはアイテムボックスの魔法開発として、試しに石ころを収納することまでできた。


 「じゃあ、次は収納した石ころを取り出さないとだね」


 「そうですわ。このままアイテムを絵にしておしまいでは、未完成ですもの」


 「で、取り出すってどうやるのよ?」


 実はそこは抜かりないのだ。


 「んふふん、大丈夫だよ。アイテムは絵として封印されてるわけだよね」


 「というと、もとのアイテムに戻すには封印を解除するってことよね?」


 「うん、多分それで行けると思うよ。後は取り出す場所や向きを指定すればいいんじゃないかな」


 予想では封印を解除すれば、あとは勝手にアイテムを絵にする魔法の効果が切れて入ったときのまま出てくると思う。

 

 「確かに向きは大事ですわね。例えばティーカップがひっくり返ったまま出てきたら、中身が溢れてしまいますわ」


 「あと、紙より大きい物や重たいもの、ナイフみたいな刃物も取り出す時は要注意よね」


 「取り出し方は物によって違いそうだし、この辺は考えながらだね」


 なんかこういうのってすごく楽しい。

 考えてみたら、アイテムボックスって将来の旅行で絶対役立つ魔法だよね。

 そう思うと、俄然やる気が出てくる。


 「それじゃあさっき絵にした石ころを取り出してみるね」


 私は絵の表面にある扉の鍵を開けるイメージで魔法を放出すると、魔法はしっかり発動した。


 紙がぼんやりと光り


 ──カツン、カラカラカラ


 テーブルの上にある紙から石ころがコロコロと出てきた。


 「おーーほっほっほっ! これも成功ですわ! 素晴らしいですわ!」


 「おおおー! 一発で成功とかすごすぎるわフラン!」


 「わっ! くすぐったいよ二人とも!」


 エリーとアイリは私のハグする癖がうつったのか、今回も嬉しさで抱きついてきた。

 私も負けじと抱きつき返してやる!




 「尊いです」




 私たちが嬉しさではしゃいでるときに、スーさんの呟きが聞こえた気がするけど、多分気のせいだ。


 「ところで、この魔法ってアイテムボックスって呼んでるけど、全然ボックスじゃなくない?」


 「そこに気づくとは……やはり天才か」


 「いやいや、アイリ、なに言ってるの!?」


 「(わたくし)は何でも入るこの語感が好きだから、アイテムボックスのままが良いですわ」


 「ふむふむ、エリーはこのまま、と。じゃあ言い出しっぺのフラン、アンタだったらなんて名前にするの?」


 「え!? えっとぉ……よ、妖精の絵本……とか?」


 「まあ! 聞きまして? アイリ」


 「もちろん、ちゃんと聞いたわよ、エリー」


 「え!? なに!? なんか変だった!?」


 「あわあわしてるフランが萌える件について。じゃなかった。いやね、可愛い名前つけるなぁって」


 「ですわ。フランらしくて可愛らしいですわ」


 「むぁーぁぅぁぅ……」


 私のネーミングセンスは気にしてはいけない。

 いや、マジで!!

 自分で言っといてなんだけど、恥ずかしいっ。


 「そ、 そういうアイリならどんな名前をつけるの?」


 「ふっふっふ、せっかくだからアイテムボックスよりもっとカッコいいのをつけてあげるわ。カオスティック・レコーディング・ライブラリーよ、カオスティック・レコーディング・ライブラリー。大事なことなので二度言いました」


 「カオ、え? なに?」


 「長いですわ」


 「仕方ないわね、もう一度言うわよ。カオスティック……あれ? なんだっけ?」


 「廃案」


 「ですわ」


 「のおーー!」




 「で、名前はもう言い慣れたアイテムボックスって言うけど、今度は二人が挑戦する番だよ」


 せっかく三人で作ったんだし、みんな使えるようになりたい。

 多分、二人の魔力操作レベルと魔素の保有量なら行けると思う。


 「それじゃあアタシがやってみるわね。……むむむ、えいっ!」


 メモ帳の上に石ころを置き、アイリは魔法を発動する。


 石ころは薄ぼんやり白く光ったものの、紙の中には入っていかなかった。

 失敗だ。


 「初めてですもの。失敗して当然ですわ」


 「これ、一つの魔法としてまとめてやろうとしちゃダメね。うまく行く気がしないわ。フランみたいに二つ同時に魔法が使えれば良いけど、今のアタシじゃ無理そう」


 「なるほどですわ。やっぱりいきなり成功させたフランがおかしかったのですわ」


 「え」


 「まあ消費魔力は少なくはないけど、多くもないから何とかなりそうよ。まずは紙の方に魔法をかけて、そのあと石ころに魔法をかければいけそうかも。リトライするわね」


 ふむふむ、なるほど。

 エリーのつっこみは置いといて、アイリの分析力はすごいので、きっと次はうまく行くかな。


 アイリは左手で紙を、右手で石ころを触れる。


 「今度こそ……まずは紙から……」


 私は応援したい気持ちを押さえ、黙ってじっと様子を見る。


 「次は石ころ…… っ! 入った!!」


 ほのかに石ころが光ると同時に、石ころは紙の中に吸い込まれるように入った。

 成功だ!


 「やったね! アイリ!」


 「やりましたわね! アイリ!」


 「ありがとう、二人とも。それにしてもホントに重さを感じないし、ぺらっぺらね。自分でやっといてなんだけど、なんかすごく不思議な感じね」


 アイリはメモ帳をひっくり返したり表面を触って確かめてる。

 私もやればよかった。


 「じゃあ今度は取り出すわね。……えいっ!」


 私がやったときと同じようにメモ帳の絵がぼんやり光り、光が収まると石ころが現れた。


 「「「おぉ~~」」」


 何度見ても衝撃的な光景だ。


 「では、次は(わたくし)の番ですわ! ああ、楽しみですわ! アイリのアドバイスもあったんですもの。一度で成功させますわ! はっ!」


 エリーが待ちきれないと言わんばかりのテンションでテーブルの上に置いたままのメモ帳と石ころに次々魔法をかけていった。


 「(わたくし)もできましたわ! これでお揃いですわー! おーーほっほっほっ!」


 エリーは嬉しさのあまり椅子から降りる。

 左手を腰に当て、右手を口元に添え、そして上体を反らしてポーズを取って高笑いを決めた。

 私はアイリにアイコンタクトを送ると、アイリはニヤリとして頷く。二人でエリーの左右に並び、一緒にポーズを取って高笑いを決める。


 「「おーーほっほっほっ!」」


 いつの頃からやってるノリだ。


 「そうですわ! お二人とも上手くなってますわ! さあご一緒に!」


 「「「おーーほっほっほっ!」」」


 ちょっと気恥ずかしさもあるけど、エリーのお屋敷でだけならできる。

 こういうのってめっちゃ楽しい!



 まだまだ改良点はあるだろうけど、私たちはアイテムボックスの魔法を無事完成させることができた。





アイテムボックスは、よくある設定にしてそれでおしまいってしちゃえば楽なんでしょうけど、真面目に考えるとかなり難しいです。

私の発想力ではこの辺が限界です。でも、こういうのって考えると楽しいですよね。


次回更新は5/13(日) 17:00の予定です。

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