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中のエルド① ジペングチーガウナ
中央にいけばあの貴人に会える気がする。
「エルド殿!」
「さんでお願いします」
このエリアでは貴人のことは、さん付けが主流らしい。
「それはともかく……魔神が……」
「もしや今から倒しに行くと?」
無理だろうと言いたげな顔をしている。
私もそれをわかっているし彼ははっきりと言わない。
それがジペングチーガウナ・エリアの民人の性分らしい。
「私も連れていってはいただけませんか?」
「……え?」
負けると解っている戦いを志願するなんてどうしてなんだろう。
「なぜ再びこのエリアへ来たのかわかりませんが、貴女を一人で行かせられません」
冗談でも戦などから退き風流をたしなむ意気地のない男人だと思っていた。
「私はこの世界を護るのが使命なので構いませんが、貴方は無意味に消えてしまうかもしれませんよ」
私はまだ覚醒していないし、力を使うには人数が足りない。
そもそもなぜ五人必要なのかもわからないし。




