電車の窓に映る
掲載日:2025/12/20
揺れる電車の窓を覗く
ゆっくりと流れてゆく景色
知らない街
知らない駅
知らない生活
どれもこれも
知らないはずなのに
どうしてか懐かしく感じた
午後四時半
ガラスの窓に映った自分の顔は
ほんの少しだけ
知らない人のように見えた
このまま降りなければ
どこまででも行けそうだ
遠く遠く
遠いところまで
誰にも見つからないところへ
窓の向こうで陽が落ちてゆく
橙色の夕空
少しずつ滲む藍の色
名前のない今日が終わる
そして
名前のない明日が近づいている
ご覧いただきありがとうございました。
電車の窓に映った私
誰かに届きますように。




