第三十章5 【アンサー・クリエイト/贄喰威(にくい)4】5/3名目の下手人【レベル3】(【男?/儂(わし)】)5
【NNJ】が【禁形】や【ぬけぐるみ】に生を与えるのに当たって、【下手人】達が【新動塊】/【虚塊】に名前と操る者との関係、立場、使命などを伝えると言う事は必要ない。
紛い物に過ぎない【フォービドゥン・ミラクル・レシピ】はその様な予備動作が他に必要となるが、【禁形】、【ぬけぐるみ】の場合は、【反話】を取り込ませた時点で、【NNJ】との契約は完了となる。
そのため、いちいち命令しなくても【禁形】と【ぬけぐるみ】は主のために忖度して動くし、機転も利かせる。
そう言う意味では、【新動塊】/【虚塊】の上位互換になるのが、【禁形】と【ぬけぐるみ】になる。
また、【新動塊】/【虚塊】が【分反体】と呼ばれる存在を影やエクトプラズム、髪の毛や汗などから生み出すのに対して、
【禁形】は歩くと歩いた所は地面、空中、海中、空間、異空間、歪みなど厭わずステージ/舞台となり、そこから、【創作物】の化身達が生み出される。
【分反体】の様に体に写し出された映像から取り出すと言う面倒な事は無い。
【ぬけぐるみ】の場合は、【ぬけぐるみ】の【視界】で【創作物】を生み出すことが出来る。
【禁形】と同じ様に、地面、空中、海中、空間、異空間、歪みなど厭わず視界に入った所がステージ/舞台となり、そこから、【創作物】の化身達が生み出される。
そう言う意味でも戦闘力において、【禁形】と【ぬけぐるみ】は、【新動塊】/【虚塊】のそれを大きく凌駕するのである。
時間制限がなければ、まともな勝負にはならない。
【下手人】と【NNJ】とでは、それだけの差があるということである。
【イチュヴァン】、
【ニィヴァン】、
【スワンヴァン】、
の3体は次々と、自身の身体に映像を映し、そこから【反キャラクター】達を取り出していく。
【存在】の増殖能力は【禁形】と【ぬけぐるみ】の方が遙かに上なので、先手を打っての行動である。
【10番】は、
【イチュヴァン】、
【ニィヴァン】、
【スワンヴァン】、
の相手は、6体の【禁形】と【ぬけぐるみ】に任せ、自分は、【下手人】/【スィワクチャ】を捕らえる事にした。
【10番】は、
『お前に与える時間は2時間だ。
2時間以内に抵抗を止めなければ、仕留める。
それでかまわないな』
と言った。
【スィワクチャ】は、
『つまり、儂は2時間は抗えると言う訳じゃな』
と言った。




