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第三十章12 【アンサー・クリエイト/贄喰威(にくい)4】12/4名目の下手人【レベル4】(【女?/あたくし】)05

 【芳一/金太】の前に立ちふさがる【闇落ち演者】。

 最初に現れたのは、3人の【女優】と300人の【男優】だ。

 【チーム名】は、【トライ・ヴィーナス】だ。

 3名の【女優】を引き立たせる様に、【男優】達が動く。

 表現するはまるで、ギリシア神話/【ヘラ】、【アテナ】、【アフロディーテ】の3人の女神が、自分こそ黄金の林檎の持ち主にふさわしいと争いを始めると言う展開に似ている設定となっている。

 自分こそ、最も美しいとする【女優】が100人ずつの【男優】を従え、争いを始めると言う展開である。

 その渦中に巻き込まれ、誰が最も美しいかを選ぶ事になった哀れな男、トロイア王の息子で羊飼いをしている【パリス】風の役目を持つ、【名無しの男】の役を無理矢理、【芳一/金太】に演じさせる。

 この世界は、それを秩序とする【反話】で構成されているために、それに逆らう事は基本的に許されない。

 【パリスの審判】では、【ヘラ】、【アテナ】、【アフロディーテ】の【三女神】がその美しさを競った時の審判として、世界一の美女を与えると約束した【アフロディーテ】に勝利を与えた【パリス】。

 同じ様に、【芳一/金太】も誰か1名を選ばねばならないが、本来選ばれる者以外を選べば、【反話】は崩壊し、【芳一/金太】も巻き込まれる。

 そう言う筋書きだ。

 だが、【芳一/金太】は、3名の【女優】の胸元を次々と付き、その中の1人の【女優】の胸元に【鍵穴】が出現した事で、そこに【右腕】を鍵として突っ込み、ガチャッと回して、その【世界観】を破壊した。

 3名の【女優】と300名の【男優】は消え去る。

 だが、この【反話】に置いて、この【闇落ち演者】達は、名も無き脇役に過ぎない。

 【反話】において、名無しの脇役ではない、ちゃんとした【名前】を持つ、【主要キャラクター】達が彼の前に姿を現した。

 【芳一/金太】は、

「ようやく、本命のお出ましか?

 ずいぶん、もったいぶるじゃねぇか、おいっ。

 こっちは後がつかえてるんだ。

 とっととかかってこい【闇落ち】共が」

 と啖呵を切る。

 そう。

 本番はここからである。

 【芳一/金太】の前には【闇落ち演者】の3つのチームが集合した。

 【主役キャラクター】はまだ現れていないが、これからは【名前持ち】の【主要キャラクター】達が相手になる。

 そう言う話である。

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