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雑文ラノベ「悲しきヒーロー、改造合成生物『パイソンカマムシ男』~罪を憎んで人も憎むっ!~」

アレクサンダー・バシレウスは改造合成生物である。

いや元は人間だったのだがちょっと前に飲酒運転で自損事故を起こしてしまい生死の境をさ迷った。その際に悪の組織『まお~ん』が開発した新しい手術方法によりなんとか生き返ったのである。


ただその手術方法とは物質転送合体装置『ザ・フライ』により、事故で破損した部位を他者から提供された健全な部位とに置き換えるという、それって手術なの?と首を傾げるものだった。

いや、そもそも移植手術ってそうゆうものか。メスと縫合糸を使い外科医が血みどろになりながら破損部分をくっ付けるか、物質転送合体装置のスイッチポンで完了するかの違いでしかないのかも知れない。


因みに物質合体装置『ザ・フライ』の使用方法は合体させる生物を電磁波拡散防止シートが貼られている透明なインポールと呼ばれている筒に閉じ込めスイッチを入れ3分間待つだけである。

するとブーンという電磁波発生コイルの共鳴音と共にターンテーブルがゆっくり回転し、時々脂が爆ぜる音を響かせながら物質が合成されてゆくのだ。


そして合成が無事完了しようが失敗しようが、3分経ったらアウトポールと呼ばれている透明な筒に合成された生物が転送されるのである。

まぁ、ここでなんで転生させるの?既にインポール内だけで加熱調理は終わっているよね?などと無粋な事を言ってはいけない。物事には形式美というものがあるのだ。またはテンプレ。

そう、クズが異世界へ跳ぶにはトラックに轢かれなきゃ駄目だし、婚約破棄は、お馬鹿な王子の台詞から始まるのが形式美なのだ。


因みにアレクサンダー・バシレウスが合成された生物は『ニシキヘビ』と『マムシ』である。

何故、二種類の蛇が使われたのかは定かではないが、一匹よりは二匹の方が強くなりそうと思ったのか、はたまた係員がどちらがどっちか判らなくなって、どっちでも結局蛇じゃんっ!と両方をアウトポールへ投げ込んだのかも知れない。


さすがは悪の組織の下部要員。就労意識が思いっきり低い。まぁ、それも仕方あるまい。だって彼らの時給って国が定めた最低金額の半分以下だからな。その額で真面目に働けと言う方が無理である。


こうしてアレクサンダー・バシレウスは悪の組織『まお~ん』の手によって改造合成生物『パイソンカマムシ男』としての人生を送る事になった。

因みに手術代は健康保険を使えなかったので全額自己負担である。その額、実に330万円っ!


くっ、健康保険が使えれば3割負担なので99万円で済んだのにっ!いや、日本には高額医療制度があるからもっと安く済んだのにっ!

畜生っ!これだからモグリの医者は嫌なんだっ!『ブラック・ジャック』なんて二度と読まんっ!


・・と、アレクサンダー・バシレウスが思ったかどうかは判らないが、彼はもっと簡単な方法で支払いを逃れた。

そう、なんと彼は手術後、隙を見て悪の組織『まお~ん』の秘密基地からとんづらしたのであるっ!しかも悪の組織『まお~ん』が開発した高性能戦闘オートバイ『サイコロン号』をも失敬してっ!


なので以降、アレクサンダー・バシレウスは悪の組織『まお~ん』から追われる身となった。そう、彼は別に正義の為に戦っている訳ではなかったのだ。ただ単に借金取りから逃げていただけなのであるっ!


さて、そうゆう経緯で改造合成生物『パイソンカマムシ男』となったアレクサンダー・バシレウスではあるが、どうゆう原理なのかはさっぱりだが通常時は元の姿で過ごす事が出来た。

当然まだ死亡届も出されていなかったので戸籍もある。自損事故に関しては悪の組織『まお~ん』がもみ消してくれたらしく運転免許証の違反点数も減っていない。


つまりアレクサンダー・バシレウスは悪の組織『まお~ん』に追われているとはいえ、改造前と変わらぬ生活が送れたのだ。

そう、同じ生活。つまり無職である。くっ、かっこ悪い・・。某仮面ライダーは大学生の癖して優秀な科学者、且つオートレーサーという肩書きを持っているのにアレクサンダー・バシレウスは無職っ!


まぁ、それでも住むところはあるので住所不定ではないだけまだマシか。しかし、それとて家賃を払わなければ追い出されてしまう。

なのでアレクサンダー・バシレウスは改造合成生物『パイソンカマムシ男』になった特性を生かし、デパートの屋上でちびっ子相手の戦隊モノアトラクションの『悪役』アルバイトに従事しなんとか日銭を稼いでいた。


・・そうか、やつぱり悪役なんだ・・。まっ、仕方ないよな。だって蛇男だし・・。

因みに『パイソンカマムシ男』の容姿は頭の部分が蛇なだけで後は普通だ。ちゃんと手足は二本づつあるし身長だって元の170センチより5センチ高くなっただけである。

もっともこの増えた5センチは上げ底ブーツ込みの数値なので実質的には身長は変わっていない。


しかも変化のあった頭部も別に首が長い訳ではないので、どちらかと言うと『蛇男』ではなく『トカゲ男』である。英語で言うと『リザードマン』か。

うんっ、なんかこっちの方が語彙がかっこよくないか?


そして『パイソンカマムシ男』の必殺技は『にょろにょろキック』である。これはアレクサンダー・バシレウスと合体した蛇たちが、生まれて初めて足というモノの感覚を得た為、おおはしゃぎで足を動かしていたら結構威力がある事が判明したので採用された。

その破壊力足るや、商店街の店先においてあるマスコットや看板を3回くらいかけて蹴飛ばせばなんとか壊せるくらいだった。因みに3回に1回は空振りするのは酔っ払いあるあるだ。


更にアレクサンダー・バシレウスが『パイソンカマムシ男』に変身する方法は『飲酒』である。つまり酒を飲むと彼は変身してしまうのだ。

因みに変身するといっても泥酔者の定番慣用句である『おおトラ』になる訳ではない。普通にしゃきっとした状態で『パイソンカマムシ男』に変身する。

そもそもそうでないと『サイコロン号』に乗れないからなっ!←いや、法律的には意識がはっきりしていても血中アルコール濃度が規定値以上の場合は公道上を運転してはいけません。


とは言え、最低でも350mlの缶ビールだと3本くらい飲まないと変身できない。なので緊急時はウオッカなどのアルコール度数の高いお酒を一気飲みする必要がある。

昨今、ビールの税金が軽減され値段が下がったとは言え、この出費はアルバイトで生計を立てているアレクサンダー・バシレウスにはきつかった。


なので彼は滅多に変身しない。仮に横断歩道内でおばあさんが転んでも助けない。デパートでエスカレーターに乗るタイミングがつかめずオロオロしているお年寄りがいてもスルーだ。

いや、アレクサンダー・バシレウスよ。それくらい変身しないでも手を貸せるだろう?お前は今時の若者なのかっ!


あっ、若者だったね。そう言えば年齢をまだ決めていなかったよ。

ん~っ、お酒を飲む必要があるから未成年じゃ駄目だな。なら22歳くらいでいいか。33歳じゃアクシヨンヒーローとしてはちょっとトウが立ち過ぎているからねっ!


いや、そもそも人助けをスルーするやつをヒーローと呼べるのか?と言うか『パイソンカマムシ男』って外見だけ見たら、どうひいき目に見ても悪の組織側だよな。怪人キャラだよな。だって『ヘビ男』だもの。


まっ、あまりにも純粋すぎるヒーローはこの投稿サイトではウケないからこれでいいのか。

と言う事で、今日もアレクサンダー・バシレウスはアルバイト先である某所のデパートへ、愛車である『サイコロン号』で向かったのであった。


因みにサイコロン号も普段は普通のオートバイです。メーカーと車種名はホンダのCB1300SFです。ちょっと前まで白バイとして警察に採用されていたのと同じ車種です。

でもCB1300SFって排気量が1284ccもあります。なので公道上を走るには大型自動二輪免許が必要です。


でもアレクサンダー・バシレウスは自動車の普通免許にオマケで付いてくる原付の免許しか持っていません。つまりこいつはオートバイに関しては無免許運転なのだっ!

はい、何からなにまで駄目だめなやつだ・・。いっその事、異世界にでも跳んだ方が幸せになれるんじゃないのか?


でも、こいつってまかりなりにも改造合成生物だからな。トラックに轢かれたくらいでは死ななそうだよ。

いや、変身していない状態ならば大丈夫か?むーっ、なんか設定が面倒だなぁ。



さて、本来ならばここからアレクサンダー・バシレウスこと『パイソンカマムシ男』と悪の組織『まお~ん』とのバトルアクションシーンが始まるところなのだが、生憎前振りに文字数を使い過ぎた。

なので続きは各自の脳内で自由展開して頂きたい。因みに私のプロットではアレクサンダー・バシレウスの恋人役として『ツッチーノコ女』というキャラが出る事になっていました。


はい、名前の通り『スッチー』と『ツチノコ』の合成生物です。台詞は常に『あていしょんぷりーず』から始まります。

更に人気が出なかった場合のてこ入れキャラとして、『まお~ん』側のニューキャラクターとして『お蝶婦人』という女幹部を準備していました。当然決め技は『おほほスマッシュっ!』だっ!


いや~、創作ってプロットを考えている時が一番楽しいのかもねっ!


-蜜柑、もとい未完っ!-

駄目だ、途中からエッセイになってたよ・・。と言うか今回はとうとう台詞が皆無となりました。

むーっ、本当に駄目の見本みたいな作品だね・・。


とは言え、本作はコロン様主催個人企画『酒祭り』参加作品です。

2025年の5月11日まで開催されるそうです。

なので時間があったら立ち寄って他の作品も読んでみてねっ!


因みにアクションジャンル作品は本作を含め2本しか投稿されていません。

なので我こそはっ!と思った方はご参加下さい。但し要項はちゃんと読めよ?


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― 新着の感想 ―
リアルなヒーロー像をありがとうございます(*´ω`*) 色々とあっちこっちに生活感や世知辛さが散りばめられ、350ml缶3本で噴きました(*´∀`*) そしてリアルタイム・プロット披露という無謀な…
サイコロン号は、見た目はCB1300SFですが、エンジンを50ccに載せ替えていますので、原付免許で乗れますよo(^▽^)o パパパ… 車検は通りません。
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