最終章 未界 -神降誕編-
前回投稿した後編とは若干設定?が異なっていると思います。
ラータニアが、他国に戦争中ツァラーは魔法と科学の合成した魔導学の責任者(結構偉い人)になっていた。
今ツァラーが行っている研究は、魔法が魔力を用いた創造の具現化なら、物質の想像も可能なのでは、と考え今それを実験しようとする。
それが可能ならば魔物に対抗するための武器や、材料を消費しないで魔力だけで物質を作ることができる。
ツァラーは頭の中で想像する。まずは剣を頭の中で思い浮かべ、周囲の魔力を操作し、魔力を剣の形へと模していく。
すると魔力から物体のある、物質へと姿を現した。
想像通りに成功し、ツァラーは満足感を経た。魔素から物体質(物体のある物質)へと変えれたのなら、異世界小説にある魔法が付与された魔剣を創造できると思った。
ので、早速行動する。剣から炎を付与する想像を浮かべ、周囲の魔力へと干渉していく。
創造通りに剣が炎を纏い出現した。狂喜乱舞するツァラー。
それと同時に扉が開かれる。
ツァラーの名前を知らない、学者たちはいない。みな尊敬する目でツァラーをみるものもいたが、その反対にツァラーの名声や富に嫉妬するものもいた。
その者は近くに潜み寄り、物語が始まる。
部屋に入ってきたのは助手のサイスだ。
サイスはツァラーに見せたい物があると言われ、研究室に移る。
研究室の椅子に座り、話を聞くことにした。
サイスは飲み物を出し、ツァラーへと飲ませる。
「この飲み物が、研究していた物です。魔力を回復させる効果と、精神安定が入っています。」
それを聞き、ツァラーはなにも考えないで、その飲み物を口にした。
すると、ツァラーの意識は失われ、地面へと倒れ込む。
それを見て、サイスは笑みを浮かべる。
「これが、成功すればあなたはいなくなり、私は名声を得られます。」
サイスが行おうとしているのは天使と人間の『キメラ実験』だ!
目が醒めるとツァラーは、実験台に拘束されていた。
魔法や、物質創造を発動しようとしたが、なぜだか発動できない。
その様子を見ていたサイスはその疑問に答えるように言葉を発する。
「先ほど飲んでもらったのは、精神体を傷つけ、魔素への干渉が一時的にできなくなるようになります。あなたがどう足掻こうと魔法が使えるようになる頃には、あなたはあなたじゃなくなる」
「なぜこんなことをする?」
「ただの実験ですよ。それにあなたに嫉妬していたので、あなたは知らなかったでしょうがこの実験を行う日のためにこれまであなたの助手という立場を利用したんですよ。出なければあなたは、警戒されていて、このような実験はできなかったでしょうからね。」
言い終わると檻に入れられた天使を見せつけいった。
「これとあなたを併合する」
机に置いてある剣を持ち、天使の羽を切り落とした。
次はうつ伏せに拘束されている、ツァラーの背中を真っ直ぐに切りつけ、切り落とした羽を背中へと埋め込み、治癒魔法を施し傷を癒した。
背中には天使の羽を持ったツァラーが気絶した。
サイスはツァラーの背中に羽が適応したことを見て、実験は成功した。
ツァラーが目を醒ますと、実験台ではないく森の中にいた。
状況を把握するために周囲を見渡すと羽のない天使。名はリリスという天使ではなくなったものがいた。
リリスは追放されると言って泣いていた。
申し訳なくなりツァラーは天使、リリスへと謝罪した。
リリスは話しかけられ、冷静になったのか自分が捕まったのが悪いと言った。
リリスは何か思いついたのか言った。
「羽のない天使と、羽のある人間。二人で一人、依存して生きていこう」
ツァラーは意味がわからないという表情で聞いた。
「お前はそれでいいのか?」
「だから依存して生きていくの。羽ない天使は天使としては扱われない。羽のある人間は天使と見られ、羽ない天使は人間として見られるだろう。ならば立場を変えればいいだけのこと」
それを聞きツァラーは納得をしたのか頷いた。
それから二人の依存して生きていくことになった。
ツァラーは天使、リリスから天使の存在について教えてもらった。
「天使は神を選定する権限が与えられてるの。天使が認めた者を神にできるんだよ。ただし、そのものが死んだときにだけだけどね」
など、色々と聞いいた。
森にコヤをたて、二人は暮らして行った。
そして西暦400年。ツァラーは寿命を全うし、死んだ。そして光の天柱が現れ、肉体が天柱へと向かって浮き上がる。
空まで肉体が着くと、肉体は分解されて光の粒子となって、7つの白光りする何かが、東西南北、各地へ散っていった。
ツァラーは、天使、リリスに選ばれ、神になった。
この世界最初の創造神ブラフマーとして誕生した。
神の誕生同時期に魔物や悪魔などのあらゆる存在が誕生し、世界は混沌と化した。